★阿修羅♪ > Ψ空耳の丘Ψ41 > 778.html
 ★阿修羅♪
Re: 科学を知らない人の妄言。この程度のことは普通の科学者ならとっくに考えている。
http://www.asyura2.com/0505/bd41/msg/778.html
投稿者 南青山 日時 2005 年 11 月 03 日 11:14:24: ahR4ulk6JJ6HU
 

(回答先: 科学とは何か 投稿者 デラシネ 日時 2005 年 11 月 03 日 09:13:05)

この程度のこととは、

>既成の理論で不可能を唱えている姿勢、というのは、実質、科学に関わろうとする姿勢ではないと考える。本当に知る、ということは、知らないことが如何に多いかということを知る、ということ。もともと、人の考えることなんて、それほど確かなものではない、という謙虚な前提のもとで、自然に、つまり宇宙に接していくべきであり、それが「科学的」な姿勢である

というくだりだ。
これを書いた人は科学的思考の訓練(理工系大学の専門課程とゼミ参加レベル)を受けたことがない人だろう。
「既成の理論で不可能を唱えている姿勢、というのは、実質、科学に関わろうとする姿勢ではない」というのは、理工系大学の一般課程の講義の最初に教わることであり、自分自身でテーマを選び、半年なり、一年なり研究や実験に費やせば自ずと理解できることがらだ(もちろん例外もあるが)。
『旺文社国語辞典』で「科学」を定義しようというのも無謀だが、「科学的にそれは不可能、科学的にあり得ない」という言葉の背後に潜む膨大な科学的知の地平に対する想像力も、この書き手は持ち得ないようだ。
自分の通俗的科学理解の限界に気づかず、そのようにして理解した科学に対して、凡庸な通念で批判する。
まさに時間のムダの典型的な文章。

この書き手が本来すべきことは、「既成の理論で不可能を唱えている姿勢、というのは、実質、科学に関わろうとする姿勢ではないと考える。本当に知る、ということは、知らないことが如何に多いかということを知る、ということ。もともと、人の考えることなんて、それほど確かなものではない」というあまりにも当然の前提から、たとえば「アリストテレスやヒッパルコスなどの学者は、太陽や惑星の運動について、かなり緻密な数学的手法によって説明した。この手法は、今でも天体の運動をよく予測している。しかし、その後に登場したケプラーやガリレイなどの学者は、それらをもっと簡単に、もっと的確に説明する手法に気づいている。彼らの考え方の何処が違っていたか、といえば、地球が止まっているか動いているか、という観点が違っていたのである。」という通念に対して、疑いを持って接することではないか。
こうした議論に関心を持つ人には、廣松渉の『科学の危機と認識論』をおすすめしたい。

 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲このページのTOPへ       HOME > Ψ空耳の丘Ψ41掲示板



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。