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【未来社会論】 2005-10-14 22:06:32
共産党は、来るべき未来社会のことを「共産主義社会」と呼んでおり、それをめざす政党だから「共産党」なわけであるが、肝心の“共産主義社会”がどの様なものであるかの青写真は具体的には描くべきではないとしている。しかし、なぜ人類が発展すると共産主義社会にならざるを得ないかを、抽象論の段階で理解することは、実はとても簡単なことなのである。例えば、アメリカの人気テレビシリーズに『スター・トレック』という番組がある。これは、連邦宇宙艦エンタープライズが人類が未だかつて到達したこともない銀河の果てまで冒険を続ける、というSFである。面白いことに、スタートレックの世界では地球は共産主義社会になっている。もちろん、「共産主義」などというイデオロギーによって社会が成り立っているわけではなく、生産力が絶頂にまで高まった結果として、社会が「共産主義」化しているのである。こういう世界がアメリカのテレビ番組で流れていたのだから、世の中不思議なものである。
スター・トレックの世界の地球は、具体的には、
・国家が存在しない。
・貨幣が存在しない。
・「階級」が存在しない。
・戦争がない。
・貧困がない。
・病気がない。
と、凄いことになっている。まさに「共産主義」段階の社会である。
「国家が存在しない」というのは、この世界では当たり前の話。宇宙時代の「外国」とは「他の惑星」の事だから。同じ星の中でバラバラの国家に別れていたら、惑星間外交が不可能だからだ。
で、「共産主義社会」について、ちょっとここで補足すると、生産力が極限まで上昇するかまたは生産力が極限まで低下するかした場合、社会は「共産主義」にならざるを得ない。
原始的な経済段階での共産主義を「原始共産制」という。つまり、原始時代には生産力が非常に低いので、生産物を社会の成員に平等に分配せざるを得ない社会のことを言う。
ところが、生産力が極限まで高くなった場合でも、人類は共産主義的な社会に移行せざるを得なくなる。SFの世界で空想的に考えればすぐに分かることであるが、極めて高い生産力を持つ社会が、資本主義のままでいると、すなわち「資本家」など私的に生産手段を所有する者がいると、資本家以外は生きてゆくことができなくなる。スター・トレックを見れば分かるが、これは極端な例なのであるが、この社会では「ジェネレーター」と呼ばれる機械さえあれば、自分のほしいものが全て手に入ってしまう。もし、この社会が資本主義だったら、「ジェネレーター」を生産する企業以外は「商品」を生産することが出来なくなる。ジェネレーターさえあれば、金を払って「商品」を買う必要がないからだ。そうすると、極めて高い生産力を持った社会において、「ジェネレーター」を生産するための手段を所有する者以外は生きてゆくことが出来ないと言う、トンでもないパラドクスに陥ってしまう。だから、社会は「資本主義」をやめなけれならなくなる。
何はともあれ、映像で直感的に共産主義社会を理解したい人は、「スター・トレック」のTNGシリーズ、「ファースト・コンタクト」を見ることをおすすめします。
コメントも付いている。
【右翼の意見 (蔵信芳樹)】2005-10-15 00:02:58
生産力が絶頂なで高まったことによる、財産の分配、つまり、私は十分持っています。あまった分は、持っていないあなたにさしあげますよということ。それってリベータリアンの発想に似ていませんか?共産主義では共産主義の初期段階における資本主義を認めていますよね。結局、世界はいまだ十分な生産力を持っていないから、資本主義が必要なのだという結論に至ってしまう。まだ革命の段階ではないと。おそらく革命が起こらなければならなくなるのは遠い未来ではないでしょう。石油に代わる有力なエネルギー源が見つかったときこそ、そうではないかと。
【うーん (藤山和義)】2005-10-15 13:03:57
共産主義には興味があるんですが
一瞬納得したのですが、その万能機械、何でも出てくるという意味で名前をジェネレーターをドラえもんに変えてみると、あまり説得力がなくなりますね。藤子富士雄は夢があって良いのですが現実に実現させるのは不可能な気がします。そういえばドラえもんの世界にはお金があったから、まだ共産主義ではないのか。
http://blog.goo.ne.jp/yojiro5/e/77bf878cfe0b50f20f5f817a87d89c26
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