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ヒロ氏
2005/9
■北朝鮮の擬似「高度経済成長」にどう対処すべきか
私がブログを始める直前の今年の1月のことだ。それまで、アメリカのネオコン分析では「田中宇の国際ニュース解説」をよく読んでいたのだが、経済発展が始まりそうな北朝鮮(2005/1/13)というタイトルをみて、私の田中宇への評価は急落した。
12月に「遺骨捏造疑惑」が騒がれ、2月の「核兵器保有宣言」を控えていたころだ。田中宇のスタイルは「反米親中」だが、「親中」からさらに発展して「親北朝鮮」に成り果てたことにウンザリして、毎回読むのをやめてしまったのだ。「やっぱり共同通信出身か」というレッテルも貼ってしまったのだが、今考えると、彼の分析そのものは外れていない。
中国から北朝鮮への投資は、温州商人が特に積極的だ。<中略>
彼らは常に高利回りの新たな投資先を中国全土や海外で探し回ってきたが、最近では良い投資先が見つかりにくく「金あまり」の状態が懸念されていた。そこに出現した新たな投資先が、北朝鮮だった。温州商人たちは2002年から投資先として北朝鮮を検討していたが、昨年までは時期尚早と判断されていた。
昨年、温州出身で、北朝鮮に比較的近い遼寧省瀋陽市でビジネスを展開してきた曾昌飆氏の会社は、北朝鮮最大の百貨店である「第一百貨店」を賃借し、大改装を行って新規開店させた。
また、温州の近くの町である楽清市の長距離バス会社「盛金快速汽車」は、北朝鮮の国有バス会社「鬱林運輸」が持つ12の長距離バス路線のうち、平壌−南浦、平壌−元山など3路線を委託され、中国から高級大型バスを持ち込んで運行を開始した。
温州市では、北朝鮮に対する投資を有望と考えて説明会を開いたりしている。温州商人が浙江省南部などで立ち上げた家内小企業群を使った製造業の運営方法は、北朝鮮で行うことも可能と思われ、浙江省各地のブランド製品の下請け先として、人件費が少しずつ上昇している中国国内から、北朝鮮への製造拠点の移動が行われるかもしれない。
北朝鮮から中国への進出も活発である。
朝日:米朝共存? スタバの上に北朝鮮レストラン 北京(2005/9/17)(記事&写真を引用)
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議の舞台となっている北京で9月初め、北朝鮮レストランが新たに開店した。北朝鮮大使館に近いビルの2階に入居。1階には米国系のカフェ「スターバックス」が入っており、外からみると、ちょうど「米朝」が共存している形だ。
平壌にある高麗ホテル系の「海棠花(ヘダンファ)」藍島店。テーブルが並んだフロアと貸し切り用の個室、すしカウンターも備えている。「北京の朝鮮食堂で、カウンターがあるのはうちだけ。すしや刺し身をつくるのを見ながら、食事ができますよ」。女性従業員の崔英心(チェ・ヨンシム)さんが自慢した。
近年、外貨稼ぎを狙って北朝鮮レストランが相次いで中国各地に進出、競争も激しい。
これに加えて、最近は北朝鮮へ投資するイギリスのファンドまで現れた。
中央日報:英国系キャピタルが「北朝鮮ファンド」設立へ(2005/9/12)
英フィナンシャルタイムズ(FT)紙は12日、英国系ファンドのアングロ−シノ・キャピタルが5000万ドル規模の「朝鮮(Chosun)開発投資ファンド」を設立することにした、と報じた。
このためアングロ−シノ・キャピタルは最近、英国の金融監督機構(FSA)にファンド営業認可申請書を提出した。このファンドは主に鉱山・鉱物質などに投資される予定だ。 この場合、北朝鮮は外貨を稼ぐことができる。アングロ−シノ・キャピタルは香港・北京のほか、ソウルでも投資意思を打診している。
同ファンドの投資顧問会社である高麗(コリョ)アジアのコリン・マカスキル会長は「北朝鮮が武器や偽造品輸出以外の方法で現金を儲ける方法は、ファンド投資を誘致することだ」と述べた。
FT紙は「経済がひん死状態で核兵器保有まで宣言した北朝鮮は、これまで外国人投資家に人気がある投資先ではなかったが、金正日(キム・ジョンイル)政権が3年前から経済改革実験を行っている」と紹介した。
朝鮮開発投資ファンドの運用者らは「今回設立されるファンドはリスクが高いだけに、高収益も期待できる」と語った。
もちろん、90年代に人気を呼んだ「エマージング・マーケット投資」というわけにはいかない。北朝鮮の「飢餓状態」と「独裁政権」は今なお進行形だからだ。
産経:食糧購入費 北、軍事費に転用 米NGO報告「支援調査も妨害」(2005/9/3)
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮がここ数年、食糧輸入の9割を外国や国際機関からの援助に頼り、本来、食糧購入費にあてるはずの資金を戦闘機などの購入に転用していたことが1日、米国の非政府組織(NGO)「北朝鮮の人権に関する米国委員会」の調査報告で明らかになった。<中略>
それによると、食糧輸入に占める外国からの支援の割合は1995年以降増え続け、2001年からは全体の9割以上を占めている。北朝鮮は外国からの食糧支援に頼る一方で、外国からの食糧購入を減らし続けた。
報告は「軍事品や幹部のためのぜいたく品の購入にあてた」とし、具体例として、99年に食糧購入を20万トン以内に抑えた代わりに、カザフスタンからミグ21戦闘機や軍用ヘリコプターを購入したことを挙げた。
また、支援物資は一般住民には行き渡らず、軍や高級官僚などに横流しされたほか、最近では市場に出回っていることも確認されたとしている。
これを裏付けるように、脱北者からの聞き取り調査では、4割が外国などからの支援を知らなかったという。支援を受けていることを知っていた人の中でも、支援物資を受け取ったのはわずか7%しかいなかった。
「軍事転用」などいっさい省みず、大規模な援助をしているのが、韓国とワールドビジョンだ。
朝鮮民主主義研究センター:「韓国の中央日報が対北朝鮮支援キャンペーンを開始」(2005/9/3)
韓国の中央日報がNGOワールドビジョンと共同で対北朝鮮食糧支援のキャンペーンを始めた。9月から3ヶ月募金を集め、ジャガイモの増産のための農機具や肥料を援助するという。
北朝鮮では1990年代後半からジャガイモの増産が図られてきた。朝鮮新報は最近「ジャガイモ農業革命」についての連載記事を掲載している。中央日報とワールドビジョンのキャンペーンはこの「革命」を助けるものだ。
しかし、中央日報のような報道機関がこのようなキャンペーンを始めるのはちょっとおかしいのではないか。援助を呼びかける前に、援助がなぜ、どれほど必要なのかを取材し、報道するべきだ。それが報道機関にもっともふさわしいキャンペーンだろう。私が記憶している限り、中央日報でそのような報道がなされたことはない。
北朝鮮の「内部崩壊」はどうやら起こりそうにない。「拉致問題」や「経済制裁」のみで切り込むのは得策ではない。北朝鮮との冷戦が長期化する可能性を踏まえた上で、あらゆる可能性を考えておかねばならないと思う。
たとえばこんな可能性も・・・・
読売:6年後、北朝鮮部隊が福岡占領 村上龍さんが新作「半島を出よ」(2005/4/11)
目をそむけたくなるような描写が続く。2011年4月、福岡ドームの占拠に続き、2時間後には484人の北の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧する。この小説では、日本の未来の最悪のシナリオが展開される。占領者による逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦。凄惨(せいさん)な描写が連続する。だが、目をそむけたくなるのは暴力的だからではない。有事に、なすすべもない政府、平和を叫ぶばかりで何もできない、ふがいないこの国の未来が、嫌になるほど克明に描かれるからだ。
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