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NHKBSニュースによると、ドイツのブリュールに『マックス・エルンスト美術館』が開館し、700点の絵画や立体が展示され、ケーラー大統領が見学に訪れた。マックス・エルンストは、20世紀初頭、ダダイズムに始まってシュルレアリズムへと推移する前衛芸術運動の先駆的存在であり、他のダダやシュールの旗手たち、たとえばアルトー、ブニュエル、ダリ、アルプ、エリュアール、アラゴンなどとともに、戦後、夢多き学生だった私たちに衝撃を与え、魂を魅了し、革命への志向をもたらしたものだ。
1世紀近くたって、エルンストの作品はやっと、それまで彼を排斥していた故郷に受け入れられ、大統領までが訪れるようになった。こうして、当時は破壊的で、人々からどんなに白い眼で見られ、理解されなくても、優れたものは歴史の中でつながって行くのだ。人類は「歴史を生きる」動物である。
近隣諸国に対し、バカの一つ覚えみたいに「未来志向で」と弁解し続ける首相をいただき、過去を否定し、歴史に向き合わない日本国民は不幸である。過去を否定したとたんに未来は見えなくなる。敗戦直後、軍国主義のくびきから解放され、日本人民は過去を否定した。しかし一方で、“三種の神器”が象徴するアメリカの“文化生活”への憧れ、「アメリカに追いつき、追い越せ」のスローガンの下で国民は貧困の中を懸命に生きた。つまり一つの未来が見えていた。今、猛烈サラリーマンの“奴隷的労働”によりある程度の豊かさに到達し、さて、未来は闇だ。
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