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【モスクワ=古本朗】ロシア海軍の潜水艇AS28がカムチャツカ沖で浮上不能に陥り、英海軍チームに救出された事故を巡り、露海軍が自力救出できなかったのは、高性能の外国製救難装置を持ちながら、使い方が分からず壊してしまったからだ――という不名誉な内幕が、17日までに明らかになった。
露紙コムソモリスカヤ・プラウダなどによると、AS28が4日、深さ190メートルの海中で密漁者の網やロープに絡まり動けなくなった際、露海軍は先に英企業から買い付けた高性能の無人深海救難装置を投入した。
遠隔操作のアームで網などを切断してAS28を救い出すはずだったが、露海軍総司令官代行、ウラジーミル・マソリン大将によると、救難装置の遠隔操作を任されたスタッフは「どのボタンを押せばよいのかも知らない」有り様で、壊してしまった。救い出されたAS28の乗組員は、同紙に、「使用説明書が英語なので、誰も読めなかった」と説明した。
大将は「失態」の原因は「ロシア特有の無責任、ズサンさと怠慢にある」と怒り心頭で、艦隊検察部は、救難装置を搭載した水上艦の艦長を「職務怠慢」容疑で取り調べ中だ。
(2005年8月17日23時23分 読売新聞)
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