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阿修羅では、小耳(ハンドルネーム)氏が2003年11月に”マグロと水銀【今年6月厚生労働省は水銀を含む魚介類などの摂取注意事項を発表】http://www.asyura2.com/0311/health7/msg/291.html ”で投稿されていますが、既に2年近く前の投稿であり、知らないかたもいるので改めて提示しておきたいと思います。
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JANJAN
http://www.janjan.jp/living/0311/0311108468/1.php
マグロと水銀 2003/11/14
今年6月、厚生労働省は水銀を含む魚介類などの摂取注意事項を発表した。水銀は海を含む自然界にも多く存在し、特にマグロなどの大型魚は含有量が多い。
ではそもそも、水銀とはなにか?人の体内には、金属の水銀と、アミノ酸と結合したメチル水銀がある。そして、この二つの中で毒性が強く人体に危険をもたらすのがメチル水銀である。メチル水銀を大量摂取すると、まっすぐに歩けないなど運動・感覚障害、知能障害が起こる。メチル水銀の多量摂取による水俣病はあまりにも有名であり、その危険性は広く認知されている。
また、近年において、微量な水銀摂取によっても胎児の脳への影響を指摘する研究があり、世界各国で妊婦や乳児への摂取制限の動きが広がっている。そのため、厚生労働省は妊婦への注意を促そうと今回の発表を行い、正確な認知をさせようとした。
しかしこの時に同省は、注意リストの中にマグロを含めなかった。日本人のマグロの一日平均摂取量は21グラムと少ないという理由で、発表の対象とはしなかったのである。しかし実際のマグロの水銀含有量は、この発表であげられたキンメダイよりも上回っている。
キンメダイは、妊婦に週2回以上の摂取をしないようにと注意を促された。これを受けてやはり消費者は敏感に反応した。キンメダイの価格が暴落し、水産業者の扱い量も減った。マグロほど日本人の食生活になじみのないキンメダイであっても、ここまでの影響があった。
また、この時に厚生労働省が示した妊婦の摂取許容量は、一日当たり15マイクログラム、週では105マイクログラムであった。しかし、基準の根拠となったWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)の合同専門家会議(JECFA)による許容量は、発表後に週80マイクログラムに変更となった。
これを基準にすると、メバチマグロの鉄火丼(約80〜90マイクログラム)も週1回以上食べてはならないことになるという。(メバチマグロの値は毎日新聞を参照。)
そもそもマグロは日本人にもっとも好まれている魚介類のひとつであり、世界の水揚げ量の95%を消費している。今回、基準変更後もマグロについて正式に発表しない理由として、水産業者の保護が見え隠れする。
ちなみに同省の中では、魚の水銀値はホームページに掲載しており、隠してはいないのでそれを基準として自分で計算、判断しろという無責任な声まである。
結論として、国はこのマグロの水銀問題、ひいては消費者をあまりにも軽く扱っている。消費者と生産者を見比べた場合、利益重視の立場から生産者を重んじすぎではないか。
キンメダイや狂牛病の例を見ると、消費者は一時的にではあるが過剰反応する。しかしそれは、正しく情報を伝え、国としての役目を果たせば一過性のものに留まるはずである。それにもかかわらず、利益重視の立場をとるあまり、国の対応は後手後手にまわり、その結果、国民の信頼を失い更に被害(主に生産者のこうむる損失など)が大きくなるのである。
行政は何のためにあるのか?国民の利益=生産者の利益と勘違いしているのかとさえ思わせるほどのいい加減さには閉口してしまう。マグロ問題は国民の食にかかわる重要な問題である。それを認識して、またかつての同じような問題の反省を踏まえ、いち早く正確かつ迅速に調査しなおし、国民に知らせる義務を果たしてほしい。
(野中三郎)
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NTV(日本テレビ) 2003.07.19
http://www.ntv.co.jp/tokuso/main/20030719.html
「なぜマグロが…?厚労省発表データの謎」
大型の魚に含まれる水銀が胎児に何らかの影響を及ぼす可能性があるとして、各国ではここ数年、妊婦に対し魚の摂食について注意を促している。日本ではこれまで、なかなかその対策がなされなかった。番組でも過去2回にわたり妊婦の大型魚の摂り方について注意するべきだと指摘してきた。
すると今年6月、ようやく厚生労働省が注意すべき魚種や、様々な魚の水銀濃度等を公表した。注意の対象となった魚は、バンドウイルカ、ツチクジラ、コビレゴンドウ、マッコウクジラ、サメ(筋肉)、キンメダイ、メカジキ。市場では、名指しされたキンメダイに敏感に反応し、発表当初、売値が3割から4割落ちたという。しかし、この資料にはひとつの大きな疑問が…
なぜマグロが今回注意の対象から外れたのか?そこにはひとつのカラクリが潜んでいた。
厚労省発表の水銀値データを見ると、キンメダイよりクロマグロやインドマグロのように大型なものは水銀値が高い。専門家はそんなマグロが注意の対象にならなかったことに首をかしげる。また、マグロ業界を意識しての措置だったのではないかとも推測する。
番組では独自に、クジラ・サメ・キンメダイ・メカジキ・マグロの中でもっともよく食べる魚を100人に調査したところ、79人がマグロと答えた。あまり食べられていない魚が注意されて、日本人がよく食べるマグロを注意の対象にしないのはなぜなのか。
厚生労働省はこの疑問に対し、「マグロは1日の摂取量が少ないから対象から外した」という。その根拠は、厚労省が毎年行っている『国民栄養調査』を"特別集計"した数値から来ているとのこと。資料によるとマグロの1日平均摂取量は21.2gだという。その量は刺身にして2枚分。クジラは約88g、キンメダイは76g、メカジキは65g。マグロだけが極端に少ない。
『国民栄養調査』とは、そもそも国民の栄養状態を把握するためのもの。その"特別集計"とは今回のために既存のデータを計算しなおしたものだ。4万人を調査対象にし、その中でマグロを食べた人数(10380人)を摂取されたマグロの量で割り平均を出す計算だ。キンメダイやメカジキに比べ、マグロは様々な形で食卓に並ぶ。1人前でマグロが100g近く入っている鉄火丼もあれば3gのツナのおにぎりまである。しかし100gでも3gでもマグロ料理を食べた1人とカウントされ、それを平均すると21gという数字が出てくるのだ。厚労省はあくまでもマグロを食べる量が問題であり、頻度ではない。現段階ではマグロは注意の対象から無視しても大丈夫であると言い切った。しかしその根拠は単純な割り算。専門家は、安全基準は平均の数字で決めるものではなく、たくさんマグロを食べる人のことを念頭において考えなければいけないという。
母子の健康のためにやっと動き出した厚生労働省。しかし海外では注意すべき魚としてマグロを明記している国も多い。この先一体どうするのか。
■ Q&A ■
Q.水銀値の高い魚は何ですか?
●今回、厚生労働省の注意の対象になった魚は、バンドウイルカ、ツチクジラ、コビレゴンドウ、サメ(筋肉)、キンメダイ、メカジキ。また、摂食については以下のように注意しています。
・ バンドウイルカ(1回60〜80gとして、2ヵ月に1回まで)
・ ツチクジラ、コビレゴンドウ、サメ(筋肉)(1回60〜80gとして、1ヵ月に1回まで)
・ キンメダイ、メカジキ(1回60〜80gとして、1週間に2回まで)
●環境省の研究所である、国立水俣病総合研究センターのデータによると、カジキやマグロなどの大型魚、アコウダイやキンメダイなどの深海魚、クジラを指摘しています。
●このような魚を食べ過ぎないようにした方が良いのは、妊婦や子供。
●一般の人は、このような魚を毎日、大量に食べない限り大丈夫です。
Q.水銀値の低い魚は?
●アジ、イワシ、サンマ、サケ、サバなどほとんどの魚の水銀値は低いので、妊娠中に食べ続けても問題ありません。魚の中には、DHAなど優れた栄養分が含まれていますので、このような魚は積極的に食べて下さい。
Q.妊娠中にたくさんマグロを食べてしまったのですが、大丈夫でしょうか?
●毎日マグロをたくさん食べていたというのでなければ、それほど心配する必要はありません。今、妊娠中なら、これから控えめにした方が良いでしょう。(胎児の脳は、妊娠後期に発達するので)
●水銀は、尿や便から排出され、70日で半分に減ります。食べなくなれば、次第に体内の水銀は減って行きます。
Q.子供にはどのような影響があるのですか?
●水俣病のような重度の障害が起こるというのではなく、記憶力、言語障害、注意力、集中力、細かい運動機能などに機能不全が起こる可能性が心配されています。
Q.ツナ缶は水銀値が高いのですか?
●日本のツナ缶は主に、キハダマグロ、ビンナガマグロを使っています。2種とも国の規制値を下回る水銀値です。多食しない限り、大丈夫だと思われます。
(イギリス政府は、妊婦や授乳中の母親に限って、週に中サイズ2缶までにした方が良いと指導しています。)
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新日本婦人の会
http://www.shinfujin.gr.jp/b_category/files/lif_07-17.html
7月21日 海の日
魚の汚染−水銀・ダイオキシン−
海は警告する
「妊婦がキンメダイやメカジキを食べるのは、週二回以下に」―厚生労働省が六月三日発表し、市場にも打撃をあたえました。さらに六月二十七日、水産庁のまとめた調査結果では、畜養マグロや、タチウオやスズキのダイオキシン濃度が高いこともわかりました。愛媛大学農学部教授の脇本忠明さんは、「魚たちが警告を発している」と語ります。
愛媛大学農学部教授/脇本忠明さんに聞く
◇なぜキンメダイだけ?
「今回は、妊婦と妊娠の可能性のある人に限って、何をどの程度までなら食べていいという言い方で、注意をよびかけたもので、そういう意味ではわかりやすいということで評価できますが、なぜキンメダイだけなのかということは奇異に感じましたね」と、脇本さん。
六月三日、厚生労働省が妊婦らに注意を呼びかけたのは、水銀濃度の高いクジラやイルカ、メカジキ、キンメダイなど七種類の魚(表1)。
水銀はそもそも有害重金属であり、とくに魚に含まれているメチル水銀は、中枢神経に障害を与えるため、世界保健機関(WHO)は、耐容摂取量(生涯食べつづけても健康に影響が出ない量)を定めており、その量は、一週間当たり体重一キログラムで三・三マイクログラム。さらに、この六月、食品安全に関する問題を議論する国際専門家会議(JECFA)がローマで開かれ、メチル水銀が胎児に与える影響を考慮し、一週間当たりの許容摂取量を一・六マイクログラムに引き下げることを結論づけています。厚労省によると、日本人の食品からの水銀摂取量は、一日平均七マイクログラム(〇一年)。今回、JECFAが、示した数値の九〇%近く(体重五十キログラム)です。
そういう背景もあり、「普通の食生活なら問題ない」としながらも、メチル水銀の影響を受けやすい胎児への注意を促したのかと思いました。
◇マグロやカツオは?
それにしても厚労省が発表したデータで興味深いのは、キンメダイやメカジキよりマグロの方がメチル水銀の値が高いことです(表2)。
厚労省は対象にあげなかった理由を「一回二十グラム程度と摂取量が少ないから、それなら週五回食べてもいい」といいますが、とんでもない。刺身やすし、最近はファストフードでも丼ものや回転ずしが大盛況。あまり食べない欧米諸国でさえマグロを警告対象にしているのに…と、厚労省の姿勢を疑います。
「マグロは、メチル水銀をセレンという元素とくっつけて体に持っていて毒を発生させないようにしているから大丈夫という人がいますが、人間が食べると、消化器系でその結合を壊してしまって、メチル水銀だけになってしまう。食べすぎたら病気を発症することに」と、脇本さん。
昔からカツオをよく食べる高知の人の中には、水俣病(※)の最小発症限に達するくらいの水銀が髪の毛から出る人もいることや、スリムな日本人に見習えとばかりに、極端にマグロの缶詰を食べたアメリカ人が水俣病になったという話があるくらいだと。
◇自然界にあるものだが
「水銀は、人間の体の中にも自然界にもいっぱいあるもの(だからそんなに心配しないで)という人がいますが、それは汚染問題をまったく無視した発言です」とも。
かつて水田でも、殺虫、除草に便利な農薬ということで、大量に水銀を含む農薬を散布していたこと、さらに塩ビ製品などをつくる石油化学工場では、必需品の塩素を海水から電気分解するときに電極に水銀そのものを使い、垂れ流してきた歴史があるといいます。
「かつて、ある化学工場の労働者から、毎月、ドラム缶で何杯も継ぎ足さなくてはならないほど、水銀がなくなる。調べてほしいと、内部告発があったにもかかわらず、会社側の妨害にあって調べられなかったこともありました。日本は、大量の水銀輸入国でした。水銀は元素だから消えることはありません。人間たちが、本来自然界に分散していたものを集めて後始末もしない。それで魚が汚染されたと見るべきです」
◇海はごみ捨て場?
「ひどい話ですが、日本は長い間、日本海溝に放射能廃棄物を棄(す)てていたんです。ここに棄てれば、日本海トラストに巻き込んでしまうはずだからと。ところが深海を調べる船ができて調べたら、巻き込まれずにコンクリートが壊れていたものもあった。海洋投棄が禁止されたのは、ここ最近のこと。ロシアなんかは、原子力潜水艦を放射性物質を取り除かずに棄てているし、ベトナム戦争のときに米軍がまいた枯葉剤(ダイオキシン)は、雨期のたびに洗い流され、太平洋に。その量は、アメリカの発表でも百七十キログラム、世界中の人を殺せるほどだったわけですから。これも自然界に存在しない物質ですからそう簡単になくなりません」
◇ダイオキシンは消える!
さらに六月二十七日、水産庁が発表した九九年度から四年間実施した十二種類四百二十三検体の魚のダイオキシン濃度の調査の結果、いけすで太らせて出荷する畜養マグロや、大都市周辺でとれたスズキやタチウオの濃度が高いことが明らかになりました。
「瀬戸内海も沿岸はコンクリートで小魚が住めなくなって、そのうえ汚水が垂れ流され、豊かな漁場で知られるひうち灘でもかつて六百種類もいた魚種が半分以下に。半分の魚が絶滅しています。キンメダイなどの深海魚や、マグロなどの回遊魚の高濃度の水銀量からみても、今は近海だけでなく、遠洋の魚まで汚染がひろがっているとみるべきです。でも幸い、水がきれいになれば、魚や貝の体のなかのダイオキシンは排出されます。このままいったら人間は住めなくなると言われるほど、地球の環境は危機に瀕(ひん)しています。食品の安全は環境から。私たちがライフスタイルを見直して、変わる必要がある。そのことを、今回の問題は訴えていると思います」。
(参考)脇本忠明著『「私が変わります」が地球を守る』(三宝出版発行)
※一九五三〜五九年、水俣地方で工場廃液による有機水銀に汚染された魚介類を食したことでおきた神経疾患。
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厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/040817-2.html
水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項の見直しの検討について
(Q&A)(平成16年8月現在)
医薬食品局食品安全部基準審査課
問1 メチル水銀による影響を考えると、魚介類は食べない方がよいのですか。
答 魚介類は一般にヒトの健康に有益です。例えば、平成11年度漁業白書にも、「魚介類の脂質には、生活習慣病の予防や脳の発育等に効果がある高度不飽和脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれることが知られるようになってきている。また、魚介類や海草類が、カルシウムをはじめとする各種の微量栄養素の重要な摂取源になっていることがあらためて見直されている。」と記載されています。
妊婦等にあっては、一定の注意が必要であると考えていますが、それ以外の方については、現段階で魚介類の水銀による健康への悪影響が懸念されるような状態ではないと考えています。
問2 何故、この時期に水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項の見直しを行うのですか。
答 1 平成15年6月、メチル水銀の毒性に関する資料、魚介類中の水銀濃度に関するデータ等に基づき、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品・毒性合同部会(以下「審議会」という。)において審議を行い、妊婦等を対象に水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項を公表したところです。
2 その後、国際専門家会議(JECFA)において、発育途上の胎児を十分に保護するため、暫定的耐容週間摂取量(PTWI) 3.3μg/kgが1.6μg/kgに引き下げられ、また、米国、英国、アイルランド、オーストラリア及びEUにおいて、妊婦等への注意事項の発出あるいは改正が行われました。このようなことにかんがみ、前回の検討から1年が経過した現在、注意事項の見直しの検討を行うこととしたものです。
その第1段階として、本年7月23日に食品安全委員会にリスク評価(食品健康影響評価)を依頼するとともに、8月17日に審議会において検討を始めたところです。
問3 今回の注意事項の見直しについて、今後の予定はどのようになりますか。
答 1 魚介類等に含まれるメチル水銀に関しては、7月23日、食品安全委員会にリスク評価を依頼しました。
2 厚生労働省としては、食品安全委員会における議論と並行して、8月17日に審議会における注意事項の見直しについて検討を始めたところであり、あわせて、リスクコミュニケーションに努めたいことから、9月17日に意見交換会を実施する予定としております。
問4 今回、厚生労働省が食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼した事項は何ですか。
答 1 今回のメチル水銀のリスク評価に当たっては、通常、食品安全委員会に依頼している耐容量の設定に加え、ハイリスクグループ(健康への悪影響を受けやすいグループ)についても議論することを要望しました。
2 これは、各国の注意事項を見ると、その対象者が妊婦のみである場合、授乳中の母親や乳幼児、小児も対象に含まれる場合など、必ずしも一致していないためです。
3 なお、我が国では、平成15年の審議会における審議においては、母乳を通じた健康影響は無視できるとの意見を踏まえ、授乳中の母親については注意事項の対象とはしませんでした。また、乳幼児等もその対象としていません。
問5 現在議論されているメチル水銀の健康影響とはどのようなものですか。
答 メチル水銀は、非常に高いレベルでは水俣病などが報告されていますが、現在議論されているような低レベルで懸念される影響は感受性の高い胎児に対するものです。しかし、このレベルを超えたからといってすぐに明確に症状として現れるようなものではなく、様々な精密な検査によってはじめて検出されるようなもので、通常の社会生活をおくる上で支障をきたすようなものではないと報告されています。
問6 魚介類等による水銀の摂取量の試算が8月17日に公表されましたが、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
答 1 魚介類等は、良質なたんぱく質を多く含み、飽和脂肪酸が少なく、不飽和脂肪酸が多く含まれ、また、微量栄養素の摂取源である等、健康的な食生活を営む上で重要な食材となっています。魚介類等はこのように利点が多い食材ですが、自然界に存在する水銀を食物連鎖の過程で体内に蓄積するため、特定の地域等にかかわりなく、一部の魚介類等については水銀濃度が他の魚介類と比較して高いものも見受けられます。このため、水銀による胎児への悪影響を防ぐ観点から、妊婦等については魚介類等を通じた水銀の摂取に一定の注意が必要と考えられます。
2 8月17日に公表した試算結果は、多くの仮定に基づくものであることをご理解いただきたいと考えます。厚生労働省としては、できるだけ速やかに注意事項の見直しを行いたいと考えておりますが、食品安全委員会の耐容量の評価や審議会による議論には一定の時間を要するものと考えています。それまでの間にあっては昨年公表した注意事項や今回公表した試算結果を参考に、例えば特定の魚介類等に偏ることなくバランスの良い食生活を送ることが大切と考えています。
問7 今回の注意事項の見直しでは、マグロについても注意事項の対象になるのですか。また、8月17日に公表された摂食量が昨年と異なるのはなぜですか。
答 1 マグロについては、平成15年6月の審議会において、いろいろなマグロに含有される水銀濃度、国民栄養調査から特別集計した我が国におけるマグロの摂食状況等について検討された結果、マグロの摂食を通じた水銀による健康影響は想定しがたいと評価されたため、注意事項の対象とはされませんでした。(平成15年6月3日に公表した「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」について(Q&A)問15参照)
2 しかしながら、マグロについてもその種類によって水銀含有量が高いものや低いものがあること等から、今回の見直しの検討においても議論の対象となると考えています。
3 また、マグロの摂取量については、今回、マグロの摂食者の平均を見ると今回新たに公表した平成13・14年のデータと昨年用いた平成10・11・12年のデータとは大きな差はありません。しかしながら、より精密な評価を行う観点から、摂食者の平均ではなく、その悪影響が懸念される妊婦等を反映した20歳以上の女性の摂食量を用いることがより適当ではないかと考え、8月17日に公表した試算には、平成13・14年に調査した国民栄養調査における20歳以上の女性の平均摂食量のデータを用いたため、結果的に昨年のものとは異なっております。
なお、刺身、鉄火丼等の形態で一度に多くのマグロを摂食される場合もあることから、一回分(いわゆる一人前)について新たに調査を行い、その結果に基づく試算も行っております。
(参考:水産物の栄養面での特徴(平成11年度漁業白書より抜粋)) 水産物に含まれる成分と機能
エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)
魚類、特にいわし、まぐろなど海産魚の脂質に多く含まれる脂肪酸の一種です。血栓を防ぐとともに血中のLDL(悪玉)コレステロール値を低下させ、脳梗塞、心筋梗塞などの血管障害を予防するほか、アレルギー反応を抑制する作用などがあります。さらに、DHAは、脳神経系に高濃度で分布し、情報の伝達をスムーズにするほか、脳の発育や視力の向上に関与しています。
タウリン
たこ、いか、貝、えび、かに類などに多く含まれているアミノ酸の一種です。生活習慣病予防物質として注目されており、動物実験により高血圧の下降、血液中のコレステロールの低下など多くの生理作用が確認されています。
アスタキサンチン
さけ、いくら、たい、えびなどの赤橙色の色素です。ビタミンEを上回る抗酸化作用を持つことが明らかにされており、活性酸素注)の作用による諸疾患を抑制することなどが期待されています。
注: 活性酸素:呼吸により体内に取り入れられた酸素がエネルギーを生み出す過程でつくられる他の分子と結合しやすい状態の酸素分子。殺菌、解毒等の作用を持つ一方、老化、発がん、腎障害、動脈硬化、白内障などの促進にかかわる。
照会先:医薬食品局食品安全部基準審査課(03-5253-1111 内線2488、2489)
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*参考
霞が関最大のタブー、技官間題を剥ぐ! (別冊宝島)
http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/567.html
投稿者 外野 日時 2005 年 7 月 30 日
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