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(回答先: 稲作を、渡来という言葉で考えることも、「滑稽」に近い 投稿者 ODA ウォッチャーズ 日時 2005 年 7 月 17 日 21:38:41)
ODA ウォッチャーズさん、どうもです。
日本列島が人類発生の地でないかぎり、現在日本列島に住んでいる人たちは、その祖先がいずれかの時代に他の地からやってきたと考えることができます。(日本は列島ではなく大陸と地続きだった時期もあります)
本人そのものが昨日日本にやってきたという人もいれば、戦前近隣諸国からやってきた両親の子という人いれば、1300年頃前(白村江の役以後)やってきた人の後裔もいれば、本人は知らないとしても2万年前に住み着いて1000代も日本列島に住み続けているという家系もあるでしょう。
(1万年前から列島に住み続けていながら2千年前には子孫が途絶えたという場合もあったでしょう)
千年・万年という大きな差も含めて時間の前後はあるとしても、よそからやってきた人々の子孫が戦いを含むなんらかの関係性を持ちながら活動することを通じて現在の「日本」が形成されたと言えます。
※ 数字の記憶は定かではないので大まかな値ですが、列島の人口は1300年ほど前で500万人ほど、縄文後期で15万人ほどと推定されているので、数十人や数百人の新規渡来者でもそれが及ぼす影響力は現在と比較にならないほど大きかったと考えています。
>縄文時代に、稲作が、日本列島に存在したのであれば、稲作を、渡来と言う言葉で、
>表現できるのか?
稲が列島原産地ではないことから、現在稲と呼ばれている植物は、人が持ち込んだか海流に乗ってやってきたと考えるべきでしょう。(海人系の縄文人が南方への航海の過程で稲を入手して持ち込んだ可能性も十二分にあります。この場合は渡来という表現はふさわしくないと思っています。ただし、水田稲作は次元が違う農耕スタイルだと思っているので渡来に違いないと考えています)
直播き陸稲は、稲作というより他の栽培植物と同じように管理対象の土地に種をまいて育て収穫するというものなので、植物としての稲を入手するだけで農耕の構成単位となります。
しかし、水田稲作という組織的農業形態は、長期的な歴史過程のなかで確立するか、確立した稲作技術を修得した人(たち)が持ち込むことで始まるものだと思っています。
現在の考古学的知見によれば、日本列島で水田稲作が始まったのがBC5世紀頃だとされていますから、それならばそれ以前から水田稲作が始まっていた中国江南地方から稲作修得者がやってきたと考えた理に適っていると判断します。
(水田稲作のもっとも古い遺構が九州西北部や九州南部で発見されていることもそれを傍証するとみています)
陸稲に結びついた稲(種籾だけの場合も含む)を持って日本列島に渡来してきた人たちが「縄文人」の一部を形成した可能性も大いにあります。
(日本列島の縄文人自体が単一の祖先や故地を持つ人たちではなく、南方海洋系もいれば、当方大陸系もいれば、北方大陸系や北方海洋系もいたと思っています)
>河姆渡遺跡や、バンチェンのような遺物が、見つかっていないだけかも、しれない。
>縄文時代こそ、広大な大航海時代だったと考えることもでき、古代の都市は、基本的
>に、商業・交易をベースにした都市国家であり、縄文時代において、アジア各地に、
>同時に、多様で高度な都市が並存していたと考える方が、合理的では、と思う。
遺構に関しては未発見のものや既に埋没(破壊)されたものが数多くあると思っていますから、日本列島のなかに都市を中心とした稲作共同体(小国家)が存在した可能性は全否定できませんが、少ないながらも西暦紀元前後から残っている史料を読む限りその可能性は極めて小さいだろうと考えています。
魏志など中国系史書の記述や稲作の伝播スピードを考えると、縄文人のなかに航海に長けた人々がいたことは間違いないと思っています。
水田稲作が主要な生存活動になる前は、海人系畑作民が列島西部で主要な位置を占めていたのではないかと推測しています。
私にとってではありますが、日本のよさは「都市」の形成が中国や西アジア・地中海地域に較べて遅かったことに由来していると思っています。(日本列島の本格的都市構築は7世紀後半に始まったとみています。中国や朝鮮半島のほうが都市(支配者の都城都市)の形成は早かったはずです)
「都市」こそが、支配構造と非生産的消費の象徴であり、「大都市」は広域を対象とした中央集権的支配体制を基礎として成り立つものです。
列島の縄文人は、畑作しながら海洋活動もする“非都市的交易者”だったと推定しています。(そのような共同体の畑作は女性がメインの役割を果たしただろうと思っています)
縄文人がアメリカ大陸に渡った可能性もけっこうあると思っています(笑)
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