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なぜスパイ防止法が日本国憲法にはないのか No.67【2005年6月18日
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/050618.htm
■民族崩壊を目的とした日本の教育
いま働く意識がなく、学校にも行かない「ニート(NEET“Not in Employment Education or Training ”)」と呼ばれる若者の増加が深刻化している。「NEET」は、働かず、学生でもなく、職業訓練も受けない若者を指す英語の頭文字をとった略称で、英国の労働政策が語源ということになっている。そればかりか社会とのつながりを拒否する「ひきこもり」や、定職につかずに様々な職業を転々とする「フリーター」等が、異様なくらい増えてきている。厚生労働省によると、平成十四年時点でニートだけでも85万人はいる、と推計されているのだ。( 参考記事 )
どうしていま、普通では考えられないことが、この日本で次々と起り始めたのか。この奇妙な現象は、日本だけの不思議な理由なき現象なのか、それとも、起るべくして起きた当然の成り行きとして「実体化」したものなのだろうか。どうやらその答えは、後者の方にあるようである。私を含めて戦後の「戦争の知らない子どもたち」である私たちには、“ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム”とういうGHQの洗脳プログラムの影響が、1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約によって主権が回復した後も、ずっと目に見えない形で巧妙に作用していたのである。
戦争に負けた世代は、GHQ占領下で一気に左派的思想に転向して、とにかく経済再生と復興のために、団塊の世代の子供たちを生んで、一生懸命働いた。その団塊の世代の子供たちが、民族的伝統も道徳もかなぐり捨てて、経済的競争に明け暮れ、高度成長期のモノづくり国家、輸出大国日本を底辺で支えた。
一時は「ジャパン・アズ・No.1」といわれる経済大国にまで登りつめることができたかわりに、その団塊世代が今度は親となって大切に育てた子供たちには、日本民族としての何かが欠落していた。団塊の世代以降の親が生んだ子どもたちには、日本民族の伝統や歴史や家を守っていくという意識は、ほとんど崩壊してしまっていた。
■ 第2次世界大戦で勝利したのは「共産主義」
ちょっと話が飛躍するが、実際のところ、第二次世界大戦で本当に勝利したのは、アメリカではないのだ。いきなりで信じられないかもしれないが、本当に勝利したのは、ソ連、中国等の共産主義政権なのである。表面に現れている歴史と、真実の歴史は違うのである。
その証拠として、たとえばブッシュ大統領が5月7日に、リガ市内で演説し、第2次世界大戦末期の1945年、米英ソの3首脳による戦後処理を協議したヤルタ会談合意について、これは38年に結ばれた英独間で結ばれた「ミュンヘン協定」等の「不正な伝統を引いている」として批判している例が挙げられる。( 参考記事 )
ヤルタ合意は、ドイツによるポーランド侵攻を招き、弱腰ゆえに、かえって第2次世界大戦の引き金を引いてしまった「ミュンヘン協定」等の延長線上にあり、中東欧の人々をソ連共産主義体制化に隷属させてしまう。民主党の大統領ルーズベルトが左巻きだったために、スターリンに媚びて、アジアにおいても、ソ連の傀儡である毛沢東率いる中国共産党に政権を握らすために、ゾルゲ等の情報工作員を駆使して、日本軍と蒋介石の国民党軍をぶつけて消耗戦を仕組んだのである。
そんなわけだから、日本が大東亜戦争で敗北したのは、アメリカにではなく、ソ連と中国の共産主義に敗北したのである。そう解釈する方が、真実の歴史に近い。歴史的な出来事は、過去に留まることなく、常に現在の政治的流れに密接にリンクしている。第2次世界大戦で、アメリカも、共産主義者に騙され、嵌められたのである。その流れが、いまもアメリカ民主党の親中派にしっかりと受け継がれている。
だからこそ、戦争を知らない戦後の私たちが受けてきた教育の中に、左翼思想に汚染されたGHQが去った後も、ロシアや中国や北朝鮮等の、共産主義の目に見えないドグマが、ダイオキシンのように含まれていたのである。
そして「人権」や「男女平等」や「平和」という抽象的な美しい言葉の裏に、人のよい島国育ちの日本民族を、貶める「罠」が隠されていたのである。そこには「伝統」や「道徳」や「先祖」や「家」を大切にする気持ちを失わせ、その代わりに平等な消費者になる権利や、エゴイスティックな個人主義や無国籍な国際主義、「妻」を家族から解放し、「夫」を家族から解放する「夫婦別姓」という「家」と「国家」を解体する共産主義のドグマが、戦後の日常の中に、さりげなく仕込まれていたのである。
ようするに私たちは、ほとんど無意識にマルクス・レーニン主義という共産主義の赤いドグマに協力させられてしまっている。「洗脳」とは、常にそういうものなのである。ジャン・ジャック・ルソーの『人間不平等起源論』や『社会契約論』等の素敵なウソを、「永遠なる目的」ではなく、戦術的な「手段」として利用して、人のよい島国の日本民族を罠にかけて、目に見えない「精神」から巧みに支配して、赤い共産主義の属国化と、国家としての弱体化を謀ってきたのである。
加賀誠等が法案を通そうとしている『人権擁護法案』も、まったく同じ流れであり、私たちの日本民族を、無抵抗の内に、間接的に侵略し操作してしまおうとしているようである。冷戦後のいま、赤いドグマは自民党や保守の中にも深く静かに潜り込んでいる。
■「保守」の迷彩服を着た共産主義者たち
小泉首相の靖国神社参拝に関しても、森岡正宏厚生労働政務官等の、「大変良いことだ」と支持する発言は稀で、都内の後援団体の会合で、中曽根元首相なんかは「個人的心情より国家的利益を考えてやめるべきだ」と、参拝中止を求める売国的な発言をしている。
もともと1985年8月15日に、中曽根首相が靖国参拝に「公式参拝」を行なった時に、最初に火をつけたのは、人民日報日本支社である朝日新聞なのであって、中国からではなかったのである。それを待っていたかのように中曽根首相は、自分の靖国参拝問題が、中国国内での胡耀邦総書記の進退に影響が出そうだと判断したために、「胡耀邦さんと私とは非常に仲がよかった。それで、胡耀邦さんを守らなければならないと思った」と、平成13年9月号の『正論』の中で語っているのだ。
このあまりのタイミングのよさに、漫才に於ける「ボケ」と「突っ込み」のようなものを感じてしまうのは、本当に私だけなのだろうか。中国に対するODAを自然な流れに演出するために、中曽根首相の公式参拝による「靖国カード」は、朝日新聞や左翼勢力によって意図的に仕掛けられたのではなかったのか。
やれやれ
その当然な成り行きとして、日中協会の名誉顧問や顧問である後藤田正晴元副総理や河野洋平衆議院議長等も、まったく同じような不可解な発言を繰り返している。そればかりか、保守のタカ派的な存在のように思われている『余は如何にしてナショナリストとなりし乎』の著者、福田和也氏や、民族・保守系であるのに「天皇制廃止論」を語っている中西輝政氏も、そこはかとなく怪しい。今後の動きにとくに注意をしていたい。
■GHQによる国防保安法の削除
平和憲法といわれる日本の憲法には、9条による戦争放棄ばかりか、ソ連のスパイであったゾルゲを死刑にすることができた国防保安法(刑法85条)すら、削除されて消滅してしまっている。この基本法に基づいて、スパイ防止法の法体系が存在していたのである。GHQやそれに協力した日本の左翼共産主義者の手によって、戦後の憲法には、いまだにスパイ防止法体系が欠落したままになっている。
1961年に我が国も批准したウィーン条約には、外国大使館員の接受国での諜報活動を認めると同時に、外国大使館員に、接受国の法令を尊守する義務を課している。ところが我が国には、その尊守すべき法令そのものが存在していない。ウィーン条約は、各批准国がスパイ防止法を持っていることを前提にした条約であるから、やはり我が国は「普通の国」ではないのである。
確かに、日本には公務員の服務規程として守秘義務があり、一年以内の懲役、3万円以下の罰金という罰則はある。だから防衛庁の国防機密をソ連のスパイに売っていた宮永陸将補も、この1年以下の懲役で裁かれただけなのである。
当然ロシア・中国・北朝鮮等の工作員や、諜報を専門とする外国大使館員等にとっては、我が国は「スパイ天国」となってきたのである。ソ連の大物スパイであり、駐日ソ連大使館2等書記官として日本に滞在したラストボロフは、スターリン死亡後、アメリカに亡命してまもなく、1956年2月にアメリカ上院司法委員会の公聴会で、日本におけるスパイ活動の全貌を証言した。そしてそのスパイ活動の目的は、「我が国に、日本人の意志によるソ連に同調する政府をつくることであった」との発言が残されている。
またKGB少佐レフチェンコは1975年、ソ連の雑誌「新時代」の通信員の肩書きで日本に着任、4年8ヶ月滞在後にアメリカに亡命して、1982年にアメリカ下院情報特別委員会の秘密公聴会で、ラストボロフと同様に対日工作の全容を暴露したのだ。
それによると、KGBは日本に200名以上の協力者を持っているという。閣僚級の自民党幹部、社会党の幹部、国会議員、マスコミ人、学者等々であり、「日本はスパイ天国であり、多くの協力者が、協力しているという意識なくソ連の協力者になっていた」とKGB少佐レフチェンコは発言したのである。スパイ防止法がないということは、本当に恐ろしいことなのである。
■橋本竜太郎前首相の逆説的国家貢献の怪
しかし我が国のスパイ天国状況に対して、文句をつけてくる国は、今のところ皆無である。なぜなら、世界第2位の経済大国が、このままスパイ天国であった方が、どこの国とっても都合がいいからである。つまり、いまだに「自前の軍隊」も「核ミサイル」もなく、政治的にも経済的にも好きなように情報操作ができる我が国ほど、他のライバル国にとって、与しやすい「丸腰国家」はないわけである。
明治41年に制定され、昭和22年に削除された我が国の刑法85条には、『敵国のために間諜をなし、又は、敵国の間諜を幇助したる者は、死刑又は無期もしくは5年以上の懲役に処す。軍事上の機密を敵国に漏洩したる者また同じ』と明示されていた。
民主党の西村眞吾氏の著書『海洋アジアの日出づる国』によると、橋本竜太郎前首相氏が、平成9年10月30日の衆議院予算委員会で、自ら個人的交際を認めた中国人女性が、中国公安部の情報部員であるか否かという疑惑に関する西村氏の質問に対して、国会答弁において、「私は仮に、情報部員であったかどうか、まったく知りません。知りませんし、調べると言ったって、それは私、しらべようがありません」と答弁している。
そして委員会終了後の記者たちの質問に対しても、「情報部員であるかどうか、そんなの調べられるか。調べて分かるようなら、スパイと言えないだろう」と再度答えているのだ。つまり、この国家の能力の欠落に身をもって嵌まることで、前首相、橋本竜太郎氏が、国家の問題点を明らかにすることで、逆説的に国家に貢献したことになると、西村眞吾氏は皮肉を込めて分析しているのだ。
やれやれ
《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★ 海洋アジアの日出づる国 西村眞吾 (展転社 2000)
★ 皇統断絶 中川八洋 (ビジネス社 2005)
千葉邦雄のニュースの落とし穴
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/
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