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2005年10月06日23時16分
中国が整備を進めている高速旅客鉄道網の第1弾の車両調達で、日本の川崎重工業とドイツのシーメンスがそれぞれ協力する中国車両メーカー2社の受注が有力になった。中国政府がこの2社に車両の見積書を10日までに提出するよう要請した。中国国内では小泉首相の靖国神社参拝を機に日本の受注への反発が強まったが、中国政府は今春の反日デモ以降は「日本排除」の姿勢を修正しており、今回の措置もこの流れに沿うものとみられる。
発注されるのは時速300キロと時速200キロに対応する車両で計約100編成(800両)。契約総額は約2000億円。川崎重工を主契約者とする日本グループが組むのは南車四方機車車両(山東省青島)。シーメンスなど独グループは河北省・唐山にある中国企業と組む。
川崎重工は東日本旅客鉄道(JR東日本)の東北新幹線「はやて」を改良した車両で準備を進めている。年内にも受注結果が明らかになるが、見積書の提出で日独が分け合う可能性が高まった。
中国政府は2020年までに総延長1万2000キロに及ぶ高速旅客鉄道網を新設する方針。今回の車両は08年の北京五輪までの開業を目指す北京―天津のほか、湖北省武漢―広州、上海―江蘇省南京などで走る可能性がある。
新鉄道網の施設については、日本勢はこれまで軌道の一部しか受注できていない。車両について中国政府は、先進国の技術を導入した合弁を進め、将来は自主開発から生産、輸出まで担える中国企業を育てる方針を明確にしている。このため、日独など外資企業の受注は技術移転が前提となる。
今回の発注方式には、外国企業への直接発注になる国際入札を避ける意味がある。中国企業に発注する形を取り、世論の反発をかわしながら日本の新幹線技術などを導入しようというのが中国政府の考えだ。中国政府は反日デモ以降、「両国の生産者と消費者に不利益」(商務相)として、日本を一方的に排除する動きを抑えている。
http://www.asahi.com/business/update/1006/136.html