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北朝鮮は最近、世界食糧計画(WFP)など、国際機関の人道的食糧支援を拒否し、関連事務所や要員の引き上げを要求した。それとともに労働党創設60周年である10月10日を機に、住民1人当り一日の食糧供給量を現在250グラムから500グラムから700グラムに増やすなど、食糧供給を正常化すると明らかにしたと伝えられる。
北朝鮮の食糧事情が、国際機関による支援の必要性がなくなるほど改善したのだろうか。
政府当局者たちと北朝鮮事情に詳しい専門家たちは、「今年の豊作で、北朝鮮の食糧事情は改善した」と述べた。しかし、統一部は国政監査資料で「今年、北朝鮮が必要とする食糧は645万トンだが、生産量は431万トンに過ぎず、依然として214万トンが足りない」と説明した。
韓国政府が今年、支援する予定であるコメ50万トンすべてを数に入れても依然としておよそ150万トンが足りないことになる。中国は毎年およそ15万トンの食糧を北朝鮮に支援し、北朝鮮が自主的におよそ10万トンを輸入していると伝えられる。
にもかかわらず、北朝鮮は国際機関の食糧支援を拒否している。国際カトリック救援団体であるカリタス(Caritas)のキャシー・ゼルウェガー(Kathi Zellweger)局長は今月26日、ロシアのあるメディアとの会見で「北朝鮮が援助拒否を決定した理由の一つは、韓国と中国がこのところずっと援助を増やしてきたため」と指摘した。
韓国政府は95年、国産米15万トンを無償支援して以来、対北朝鮮食糧支援量を地道に増やしてきた。コメとトウモロコシ、肥料を含めた支援額は、金泳三(キム・ヨンサム)政権時代の2119億ウォンから金大中(キム・デジュン)政権時代1兆2633億ウォンに増え、現政権は発足してから2年半の間、2兆3522億ウォン相当の支援を行なった。現政権が発足してからの支援量は、コメ40万トン、肥料30万トン、WFPを通じてトウモロコシ10万トンなどとなっていたが、今年は支援量をコメを50万トンに、肥料を35万トンに増やした。
統一部の李鳳朝(イ・ボンジョ)次官は、「北朝鮮の食糧問題は、ある日突然よくなるということはない慢性的かつ構造的な問題」とし、「北朝鮮が食糧支援そのものを拒否したのではなく、これまでの緊急救援方式から、食糧を増産できるような開発援助に転換することを求める意味だろう」と述べた。
また李次官は、「韓国と中国が、北朝鮮に食糧を支援しているため、国際NGOの必要性がなくなったという主張には納得できない」と述べた。政府当局者たちは、コメ配給量の増大も党創設を記念した一時的なものか、それとも持続的なものか、さらに見守る必要があると述べた。
一方、豊作によって北朝鮮の食糧不足分が大幅に減ったという分析もある。高麗(コリョ)大学の南成旭(ナム・ソンウク)教授は、「北朝鮮の年間最小食糧所要量は、510万トンだが、今年の豊作で430万トンを生産すれば、不足分が80万トン」とし、「韓国と中国の支援を考慮すれば、不足分が15万トン程度」と述べた。
南教授は「一方、国際機関のモニターリングは、体制露出というマイナスの側面があるうえ、国際機関による北朝鮮への支援量は毎年減少し、現在およそ10万トンなので、必要性が減ったと判断しただろう」と述べた。
朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/09/30/20050930000065.html