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台湾にらみ協力誇示 中ロ、軍事演習終える
【北京=山根祐作】中国とロシアの初の本格的な合同軍事演習「平和の使命2005」が25日、8日間の日程を終えた。演習はアジア太平洋地域での両国の軍事協力関係を誇示する大規模なものだった。台湾独立派や、米国による一極支配を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられ、部隊上陸など台湾有事を念頭においたとみられる訓練も繰り広げられた。
国営新華社通信によると、中国の曹剛川(ツァオカン・チュワン)国防相とロシアのイワノフ国防相が同日、中国・山東半島の〓坊(〓はさんずいに「維」)で閉幕式に出席した。曹国防相は「中ロ両国の世界平和を守り、共に発展するという固い決意を示した」と演習の成果を強調した。
演習に参加した約1万人のうち約8千人を中国軍が占めた。第1段階の図上演習はロシア・ウラジオストクで行われたが、第2段階の兵員の輸送と展開、最終段階の交戦訓練といった重要な部分は、舞台を山東半島に移し、中国が主導した。
演習の目的は「国際的なテロリズムや過激主義、分裂主義に打撃を与える」(中国人民解放軍の梁光烈・総参謀長)とされた。しかし、ロシアの戦略爆撃機や潜水艦を投入したうえ、巡航ミサイルも発射、部隊上陸や海上封鎖の訓練もあった。山東半島を台湾に見立て、独立を防ぐための武力行使を想定したとみられる。
台湾外交部は「台湾海峡の平和と安定が損なわれることがあってはならない」と、不快感をにじませるコメントを発表したが、政権要人は表立っての発言は避けている。
中国は一貫して演習は「第三国に向けたものではない」と強調してきた。しかし、軍機関紙、解放軍報の特集記事は、合同演習を「潜在的な敵国を威嚇、牽制する重要な手段」と位置づけ、「米国が中国周辺で行う合同演習は特定の対象に向けた性格が非常に強い」と指摘。米国による一極支配を牽制する狙いもあることを示唆した。
また、2月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で共通の戦略目標に台湾海峡問題を明記したことに、中国が「内政干渉」と強く反発していることから、演習は日米安保体制への牽制の意味も持つとの見方もある。
http://www.asahi.com/paper/international.html