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(回答先: 中国が共同文書案提示 6カ国協議大詰めへ [共同通信] 投稿者 あっしら 日時 2005 年 7 月 30 日 18:59:22)
国際面】2005年07月31日(日曜日)付
米代表、舌好調 6者協議でヒル次官補、大胆発言で議論主導
30日朝、ホテルのロビーで報道陣に囲まれるヒル米国務次官補=北京市内で
【北京=坂尻信義】北京で開かれている6者協議で、初めて参加した米国の首席代表、クリストファー・ヒル国務次官補(52)の多弁ぶりが異彩を放っている。一日に何度も記者団の質問に答え、米政府の従来の姿勢から踏み込む大胆な発言を繰り返しては北朝鮮に譲歩を迫る。ボスニアやコソボの紛争を仲介した実績を持ち、「野心家」と評されるが、周辺には「功を急ぐあまり、無用な譲歩をしてしまうのでは」との懸念も漂う。
日米両政府の代表団が滞在している北京市の高級ホテルのロビーは今、ヒル氏の臨時の記者会見場になっている。毎日朝と夜、時には昼過ぎにもカメラの放列の前で記者団の質問に答える。「会見時間」が10分を超えることもある。
発言内容も大胆だ。29日、北朝鮮が核の平和利用をする「権利」について、核不拡散条約(NPT)のメンバーであれば「(権利があるという北朝鮮の見解は)もっともだ」と認めた。
発言を伝え聞いた米国代表団の2人の関係者は、そろって「本当か」と驚いた。代表団は国務省やホワイトハウス、国防総省の背広組と制服組も参加する混成チームだが、発言について事前に調整した形跡はない。
大胆な発言は、協議の主導権を握って流れを作るとともに、メディアを通じて平壌にシグナルを送る狙いがうかがえる。
ヒル氏の強みはブッシュ大統領との近さだ。連日、北京の米国大使館からワシントンのライス国務長官へ、盗聴防止を施した通信で状況を報告。そのライス長官は大統領に最も近い閣僚だ。
実績もある。90年代、ボスニア和平交渉では、米オハイオ州の空軍基地に紛争当事者を10日間以上も缶詰めにして合意を迫り、コソボ紛争では特使として、独裁者として君臨したユーゴのミロシェビッチ大統領と渡り合った。国務省東アジア・太平洋局内では、地域紛争をまとめるスペシャリストを自任している。
しかし、早々に「合意文書」を目標に掲げた戦略には批判もある。文書ができなければ、苦しい立場に追い込まれる。そこを北朝鮮につけ込まれて、核心部分の「ウラン濃縮計画」や「人権」といった分野で必要以上の譲歩をしないか、と心配する関係者もいる。
発言が大胆な分、粗さやブレも目立つ。28日夜に「24時間以内に合意文書の起草に着手したい」と語ったが、翌29日朝には「文書化を始めるのは今日かも、明日かも、その次の日かも知れない」。同日夜は、議長国の中国が合意文書づくりが始まっていないと説明しているのに、「起草に着手した」と断言した。
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