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8月15日、“ブッシュ大統領・天皇陛下・小泉首相”三位一体の「靖国参拝」のすすめU No.70【2005年7月20日】
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/050720.htm
■イラク先制攻撃とEU憲法否決の方程式
アメリカのハリルラド新任イラク大使は13日、記者会見して「われわれはイラク駐米軍を減らしたいと思っている。われわれの目的は、イラク人が自分の足で立てるように支援することだ。恒久的な米軍駐留は求めていない」と述べ、ただ、「どのくらいの割合で、いつ削減を始めるかは状況次第であり、イラク政府の同意を得なければならない」と明言を避けたが、米軍の削減の協議を進めることを表明した。( 参考記事 )
また米国防省のデリタ報道官は5日、国防総省が現在進めている「二正面戦略」を維持すべきかどうかを検討していると述べ、もちろん中東と朝鮮半島が想定されているのだが、イラクに大量の米軍兵士を投入している現状では、ふたつの戦争に対応する余裕がなく、デリタ報道官は検討が始まったばかりで、「どんな決定が出るかを話すのは時期尚早」と述べている。( 参考記事 )
確かにいま、テロはまだまだ頻発しているとはいえ、シーア派のシャアファリ首相率いるイラク移行政府ができ、フセイン大統領の戦争犯罪を裁く特別法廷が開かれ、この元大統領の裁判を通じて、民主化の進展を内外に印象付けるとともに、取りあえず、治安の安定をはかる流れをアメリカは作ろうとしている。
というのは、EU憲法が否決されたからである。国民投票の裏工作がうまくいって、アメリカはにんまりしているにちがいないのだ。これでユーロに流れた大量のお金が、もう一度アメリカの債権と石油先物市場に戻ってきている。一気にユーロが安くなって、うまい具合にドルと石油とアメリカの債権が復活してきているのである。そもそも中東の石油決済を、ユーロからドルにもう一度戻すために、いい加減の理由をデッチ挙げてイラクを先制攻撃したのだから、EU憲法か否決されたことは、はっきり言って万々歳なのである。
■ユーロ圏への同時多発テロの輸出
だからイラクが多少混迷して、自爆テロが多発していようが、ネオコンにしてみれば予定どおりなのである。中東が不安定になり、テロが多発すれば、イスラエルは混乱に乗じて領土を拡大できるし、ブッシュ政権は「テロとの戦争」の大儀を得ることが可能となるし、もちろん、石油での利益も莫大になるというわけである。
まあ、そんなわけでロンドンでの今回の同時爆破テロも、ブッシュ政権にしてみれば、とても美味しいご馳走なのである。米ソの冷戦後、ゴルバチョフのデタント的演技に騙されて、NATO等の核軍縮が東ヨーロッパ諸国等で進みすぎて、核ミサイルの軍事バランスがソ連にとって相当有利になっている情勢なのである。このままの核ミサイルのアンバランスが続くなら、せっかくドミノ的に波及している東ヨーロッパ諸国の民主化の流れが、逆転して再びロシアに侵略されるにちがいないのだ。ロシアがロシアでなくならない限り、侵略は永遠に止まらないのである。いま西側諸国は「歴史の教訓」を忘れてしまっている。
そんな流れが潜在的にある軍事的情勢ゆえに、たぶん、今回同時多発テロがヨーロッパに輸出されたのである。ヨーロッパのあちこちでテロが勃発することになれば、再び西側は危機に目ざめて、軍事バランスを強化することになる。そのテロ対策強化に乗じてブッシュ政権は、携帯可能な小型核ミサイルや、核弾頭を売り込もうとしているのではないのか。
「テロとの戦争」を口実にすることでしか、西側諸国の対ロシアとの核ミサイル及び軍事バランスが回復しないとアメリカは考えている可能性が高い。もちろん、それに乗じてアメリカの軍産複合体は、ここぞとばかりに美味しい御馳走にありつこうと企んでいる。
ところが、こういった流れをおもしろくないと感じている親中派民主党勢力は、ブッシュ共和党政権の実力者、カール・ローブ大統領次席補佐官に対して、CIA諜報員名をリークしたとの疑惑が浮上してきていることを理由に、この際に、彼を政権から追い落とそうとする流れが起きている。民主党と共和党の激しい血みどろのバトル・ロワイヤルが、アンダーグランドの政治リングの中で行なわれている。できれば、すべて私の思い過ごしであることを祈る。
■アメリカのための極東危機を演出した金正日
幸か不幸か「テロとの戦争」は、まだ日本周辺の極東アジアには、飛び火していない。しかし極東アジアには、まだ古い冷戦構造が残っている。組織や個人に対する「テロとの戦争」ではなく、「国」対「国」の脅威である。つまり北朝鮮の脅威であり、日本に向けられた中国やロシアの核ミサイルの脅威である。そして米ソの冷戦後、極東の危機を演出し続けてくれたのは、他でもない北朝鮮の金正日なのである。
そして日本における「米軍基地」の存在価値を有効にし続けてくれたのも、もちろん金正日その人なのである。日本における沖縄や本土の「米軍基地の存在意義」は、彼なくしては、とても希薄なものになっていたに違いない。つまり、アメリカにとって金正日様さまなのである。「ならず者国家」の役柄をうまく金正日が演じてくれたからこそ、在日アメリカ軍基地に対して、世界一贅沢な「思いやり予算」が支払われたのである。
そんな金正日に感謝するあまり、時々国防長官ラムズフェルドの核開発関与等の噂が、何処からともなく流れてきてしまったわけなのだ。まあ、それはともかく米朝の直接協議により、6カ国協議が1年1ヶ月ぶりに再開される見通しとなる。つまり、「核実験危機」は収まったことになる。しかし何かが変である。どこかが間違って進んでいる匂いを感じる。コラム読者のあなた方は、どう感じているのかな?
そんなわけで取りあえず、以前の虎の穴の会員コラムNo.68(2005年7月1日)で引用した記事の一部に、もう一度振り返ってみたい。
≪北朝鮮の金正日総書記は17日、韓国の鄭東泳(チョン・ドンヨン)・統一相と平壌で会談し、「米国が我が国を尊重するなら、7月中にも6者協議に復帰する用意がある」と述べ、さらに「体制の安全の保証が貫徹されれば、核兵器を持つ理由がない」とも述べたようである。
また南北共同宣言5周年行事を終えて帰国した鄭統一相が、17日夜の記者会見で、金総書記は「南北非核化共同宣言(92年発効)は依然有効だ。非核化は故金日成(キム・イルソン)主席の遺訓だ」と述べ、「体制の安全の保証が貫徹されれば、核兵器を持つ理由がない。核問題が解決すれば核不拡散条約(NPT)に復帰し、国際原子力機関(IAEA)などの国際査察を受け入れ、徹底検証を受ける用意がある。すべてを公開してもよい」とも述べている、と伝えたのだ。( 引用記事 )≫
■「北朝鮮の核実験」はアメリカによる捏造?
なんだか、ならず者イメージの金正日にしては、素直すぎる態度なのである。やはり奇妙である。ブッシュやライス国務長官は、金正日のことを「危険人物」と断定しているが、本当にそうなのだろうか?金正日のブラフは、本当に私たちに正しく伝わっているのだろうか?
確かに、金正日の立場になって考えてみるなら、日本には「非核三原則」の建て前上「核」が存在しないことになっているが、沖縄の米軍基地には数箇所の核貯蔵庫があり、アメリカ軍の核部隊も駐屯しているし、韓国の米軍基地には、当然のごとく核兵器が持ち込まれている。
だとすれば、弱小国家の北朝鮮だけに「核」がなく、近隣諸国であるロシア、中国、韓国、日本等のすべて国に、北朝鮮は、リアルな現実としての「核保有国」に完璧に包囲されている結果になる。そういえば、気になる記事が最近出ている。
要約すると、『韓国統一省によると、北朝鮮中央テレビは26日の時事番組で、北朝鮮の核実験説を「捏造」だとして米国を批難した。同テレビは、「最近、米国の支配層は、我が国を圧制の拠点などとけなしたあげく、ミサイル実験だとか、地下兵器実験の兆候だとかという捏造説を持ち出した」と述べた。また同国の労働新聞は10日、「米国は、我が国が6月に地下実験を行なうかもしれないと勝手に判断して、日本等の関係国に通報して騒いでいる」と地下実験説に始めて言及している』といった記事である。( 引用記事 )
そればかりか、アメリカ上院共和党政策委員会は、政策提案報告書の中で、中国に対して「北朝鮮が核実験をすれば、アメリカは日本の核武装を容認せざるを得ない」と圧力を加え、北朝鮮核問題に対して、積極的に対応するようプレッシャーを与えているのだ。
やれやれ
■北朝鮮の民主化に向けての激しい利権ビジネス
そんなこんなの情報から推測すると、前の虎の穴会員でも述べたように、朝鮮半島は、間違いなくアメリカ主導の流れで、ゆっくりと「統一」と民主化に向かって流れていくと思われる。金正日の核問題の裏側で、すでに北朝鮮復興に向けた様々なビジネス利権が蠢いている。北朝鮮の江原道平康郡の鉱山には、タンタル等のIT産業に必須の希少金属がほとんど手付かずに埋蔵されているというし、他にもあの狭い国土にモリブデン、マグネサイト、黒鉛、金、銀、ボーキサイト等の多くの資源が眠っているという。
また金正日の長男金正男が、世界中を飛び回って、IT企業に売り込みをかけているという噂も、巷では流れているし、韓国の鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相が「重大な提案」として、7月末に開かれる6者協議で北朝鮮が核を放棄した場合、韓国が単独で200万kwの電力を直接供給すると発表したのも、その流れなのである。韓国も、なかなかしたたかである。そんな流れの中で、もしかしたら小泉首相も、拉致問題絡みで、またもや逆転の国交回復秘策を持ち出すかもしれない。
■8月15日にブッシュが小泉首相を応援に来る?
いま郵政がらみで、がっぷりと四つに組んだ政局になっているが、たとえ参議院で否決されて、解散になったとしても、親中派が政権を握ることはありえない。中国の軍幹部周成虎少将が「もし台湾侵攻の際に、米軍が邪魔をすれば、中国は核兵器を米国にお見舞いする」と発言している以上、親中派の抵抗勢力に都合のいい流れにすることは、ワシントンの予定表からにしても、絶対にありえない。
アメリカと中共の覇権を争う熱い戦いは、すでに規定路線となっていて、北朝鮮の金正日は、今後は徐々に脇役になっていく流れなのである。来日中のパウエル元アメリカ国務長官が、小泉首相と19日に会談し、「郵政が成功することを祈っている」と激励している。
また自民党の青木幹雄参院議員会長と片山虎之助参院幹事長等が19日、東京都内の料理屋で「参院自民党の結束は保たないといけない。一度崩壊すると、もとに戻らない」と訴えているし、野田毅元自治相ら13人が集まった会合では、「郵政法案で党が割れるのは避けるべきだ」と参院解散回避を訴えている。( 参考記事 )
やはり、小泉純一郎の選挙公約である「自民党をぶっ壊す」という言葉が、ボディー・ブローとして相当に聴いているようである。いまワシントンが台湾海峡等の問題で憲法改正を求めているなら、靖国神社参拝問題でも、小泉首相を応援するために、8月15日にブッシュ大統領が日本を訪れるかもしれない。
5月30日のコラムNo.64で、『 “ ブッシュ大統領・天皇陛下・小泉首相 ” 三位一体の「靖国謝罪参拝」のすすめ』 で、すでに提案として予言的に書いたように、来る8月15日に、 ブッシュ大統領、 天皇陛下、小泉純一郎首相の三人が、三位一体となって靖国神社に参拝することを、 私が 強く提案し願っていたことは、コラム読者の皆様はすでにご承知の通りである。
もしかした私の予言的提案が、本当に実現するかもしれない。万の神々が、日本民族の尊厳と自立のために、願いを叶えてくれるかもしれない…。
■ 私の誕生日は7月28日
ところで、今年も私の誕生日、7月28日が近づいてきた。コラムを愛読して下さっている皆様方、できればメールで私の誕生日を祝って頂きたい。
《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★ “ ブッシュ大統領・天皇陛下・小泉首相 ” 三位一体の「靖国謝罪参拝」のすすめ No. 64【2005年5月3日】
★ 虎の穴会員コラム 朝鮮半島の民主化への胎動 No. 68【2005年7月1日】
★ 2054.米中関係に暗雲 Fより
千葉邦雄のニュースの落とし穴
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/