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世界人権宣言:イスラム教国モルディブが「違憲」決定
【ジュネーブ大木俊治】イスラム教を国教とするインド洋の島国モルディブが、国連の世界人権宣言はイスラム教の原則に反するため違憲だとして同国での適用禁止を決定していたことが、人権団体「国際法学者委員会(本部ジュネーブ)」の調べでわかった。同委員会は11日、この決定を非難し、早急な撤回を求める声明を発表した。
同委員会によると、モルディブのイスラム最高評議会は今月5日、世界人権宣言の第16条(自由な結婚の権利)と第18条(宗教の自由)を違憲と宣告し、同国の国家人権委員会に対し、同宣言の国内での適用や文書配布の禁止を命じた。
国際法学者委員会は声明で、「人権宣言はイスラム教の原則と完全に合致している」と表明、モルディブ側の決定を「誤解に基づく前例のない措置」と非難している。
世界人権宣言は国連発足直後の1948年、国連総会で採択された。全30条から成り、すべての人間の自由・平等、人種・性別・宗教による差別の禁止などをうたっている。
毎日新聞 2005年7月12日 18時41分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20050713k0000m030031000c.html