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非難応酬、空白1年 6者協議 米朝秘密協議で道
これまでの6者協議と北朝鮮関連の動き
北朝鮮の核問題を巡る6者協議は、曲折の連続だった。協議が再開しても、順調に進むかどうかは不透明だ。
6者協議は北京で03年8月に始まった。04年6月には第3回協議が行われたが、大きな進展はなかった。核放棄の見返りに体制保証などを求める北朝鮮と核放棄の先行を要求する米国が歩み寄らなかったからだ。
第3回協議では、第4回協議を同年9月末までに北京で開催することで原則合意したものの、1年以上開かれなかった。
共和党のブッシュ米大統領の再選後、ライス氏が米国務長官の議会証言で、北朝鮮を「圧制の拠点」と非難したことで、北朝鮮がさらに態度を硬化させた。
北朝鮮外務省は2月声明を発表し、第2期ブッシュ政権が敵視政策を変えていないと指摘。「圧制の拠点」発言を激しく非難した。さらに6者協議参加無期限中断や核兵器の保有・製造を宣言した。さらに、その後も核関連活動を強めていた。
その一方で、米朝は6月初めニューヨークで秘密接触を行っていた。
北朝鮮の金正日総書記は6月、平壌を訪問した韓国の鄭東泳・統一相と会談し「米国が我が国を相手として認め、尊重するなら、7月中にも6者協議に復帰する用意がある」と述べた。
今回の北京での米朝秘密協議で、北朝鮮側は米国側の立場表明を「圧制の拠点」発言の撤回と理解したとしており、協議に復帰する「名分」が整ったと判断し、決断したと見られる。(植村隆)
◆ロシアは歓迎と困惑
【モスクワ=大野正美】6者協議の再開について、ロシア外務省のヤコベンコ情報局長は9日「ロシアは協議再開で米国と北朝鮮が合意したことを肯定的にとらえている」と表明した。
ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮が求めてきた米朝の2国間協議を基本的には認めず、各国と足並みをそろえて6者協議への復帰を促す立場を取ってきた。北朝鮮の動きを歓迎しているのは確実だ。
しかし、ロシア指導部の中では困惑も広がっている。外務省高官は「あの国の指導者が何を考えているかをうかがうのは難しい。北朝鮮が米国の出方を見誤るのではないか、と心配だ」と懸念を示す。
6者協議が成果を生まない場合でも、国連安保理に協議を移そうとするのは「もうおしまい、という意味となりかねず、尚早だ」とも同高官はいう。だが、最近ロシュコフ駐日大使が「6者協議継続は望ましいが、唯一の最も可能な方法でもない」と語ったように、ロシアが対応の幅を広げることを探り始めているのも事実のようだ。
◇ ◇
◆朝鮮通信の報道全文
朝鮮中央通信が9日伝えた全文は次の通り。
6者協議団長である北朝鮮外務省金桂寛外務次官と米国務省クリストファー・ヒル次官補が9日、北京で会った。
米国側は北朝鮮が主権国家であるということを認め、侵攻の意思がなく、6者協議の枠組み内で二国間会談を行う立場を公式に表明した。
朝鮮側は、米国側の立場表明を自身(朝鮮)に対する米国側の「圧制の拠点」発言撤回と理解し、6者協議に出ることにした。
朝米双方は、第4回6者協議を7月25日に始まる週に開催することで合意した。
http://www.asahi.com/paper/international.html