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極東アジアの平和を願う「日本の核武装」 No.69【2005年7月9日】
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/050709.htm
■日本民族の「存在理由」を守れるのは、私たち日本民族しかいない
私が前回の虎の穴会員コラム No. 68【2005年7月1日】 』で、少し触れた部分なのだが、その一部を紹介したい。
≪『孫子の兵法』の根本原理は「戦わずして勝つ」なのであるから、まさに中国は、この日本に対してあらゆる目に見えない戦争を仕掛けてきているのである。それ故に、江沢民の反日教育を受けた中国の若者たちは、将来においても「日本の敵」にはなっても、「日本の友人」にはなり得ないと考えた方が正解なのである。靖国神社参拝問題も、日本を民族の尊厳と祖先への感謝の気持ちを、最終的には消滅させてしまおうと謀っているのである。
靖国への日本民族の思いは、民族が紡いできた過去から未来につながる私たちの「存在理由」、「生きる糧そのもの」に繋がっているのである。中国の靖国参拝攻撃は、内政干渉であるばかりか、1959年以来チベットに対して行なわれてきたラマ教寺院破壊と、ラマ教抹殺と同じ流れであり、共産イデオロギーを信奉し、結果的に無神論者である中国は、日本民族からも宗教心を剥奪してしまおうとしている。
いま、祖先より相続した由緒正しい日本民族の「存在理由」を守れるのは、私たち日本民族しかいない。それなのに、2002年2月にブッシュ大統領が来日し靖国神社への参拝を申し出たのを、小泉首相が外務省のチャイナスクールに屈して、ブッシュの申し出を拒否してしまったと聞いているが、もしそれが事実なら、日本の歴史に残る “ 大失策 ” である。
なぜなら、東京裁判を行なったアメリカのブッシュ大統領が、靖国神社に参拝するということは、靖国参拝問題における中国の言いがかりを、一気に無意味なものにしてしまう最大のパフォーマンスであり、チャンスだったからである。≫
まあ、とにかく、こんなことがいつまで続くのだろうか。最近の北朝鮮の内閣機関紙「民主朝鮮」の4日付けの論評によると、6日に開かれる主要国首脳会議(G8サミット)で、日本が北朝鮮の核問題を取り上げようとしているとして、「朝鮮半島の核問題は日本のような軽薄な国が扱う性格の問題ではない」と日本を批判し、「うまく事が運ぶには、日本は問題の解決過程を見物でもしているのが望ましい」と指摘したと伝えている。( 引用記事 )
そればかりか、北朝鮮の朝鮮労働機関紙、労働新聞は先月の28日、 「日本が真に朝鮮半島の核問題解決と非核化を望むなら、拉致問題のような場違いのものを6者協議に持ち込んではならない」と日本を牽制(けんせい)し、「6者協議を自らの不純な政治目的追求のテコに利用するなら問題は複雑になり、核問題解決の展望は暗くならざるを得ない」と、朝鮮中央通信が伝えたのだ。( 引用記事 )
どうやら中共(今後は、中国共産党を中国ではなく、中共と書くことにする)の「靖国参拝問題」といい、「北朝鮮の拉致問題」といい、彼らの訳の分からん論法に従うと、すべては日本が悪いということになるらしい。
私に言わせれば、彼らのやり方は低級なヤクザの恫喝以外の何物でもない。毛沢東ですら、「日本の軍事介入によって国民党軍を叩いてくれなかったなら、中国共産党は、中国を制圧できなかった。現在の一国としての中国は成立していなかった」と、60年代末の社会党委員長佐々木幸三氏に、語っていると聞いている。中国共産党は、日本の軍事介入がなければ、ただのゲリラ部隊の一つに過ぎなかったのである。
■「核武装のない日本」が極東アジアを不安定にしている
1998年11月江沢民は、天皇陛下の晩餐会において 、「日本軍国は対外侵略拡張の誤まった道を歩み、中国人民とアジアのほかの国々の人民に大きな災厄をもたらした。われわれはこの痛ましい歴史の教訓を永遠に酌み取らねばなりません」と天皇陛下に対してヌケヌケと暴言を吐いたことにはじまって、2004年8月のサッカー・アジア杯での「反日暴動」や、尖閣諸島での海底天然ガス掘削を平然と行ない、もちろん小泉首相の靖国神社参拝等に対しても、相変わらず無礼な脅しを繰り返し続ける等々の背景にあるのは、 ようするに 核攻撃で日本全土をいつでも廃墟にできる軍事態勢が、中国にはあるからである。
中国にとって、日本は軍事的にはすでに「属国」なのである。日本のマスコミはまったく触れないが、中国は、「東風21号」等の核弾頭(すべて水爆)搭載の弾道ミサイル100基以上を、日本の主要都市に向けて照準を合わせている。1995年7月の台湾周辺への6発のミサイル投下には、中川八洋氏によると、旧満州の通化から発射された「東風21号」が含まれていて、どうやら日本への威圧を兼ねていたのである。
ということは、逆説的に表現するなら、極東アジアの不安定の元凶は、他でもない日本ということになる。極東のランドパワーであると同時に、共産主義体制の色濃いロシアも中国も北朝鮮も、皆核配備しているというのに、シーパワーである日本だけが平和憲法を後生大事にして、「非核三原則」を守っているのである。
軍事バランスが、このままアンバランスな状態が続けば、東アジアで必ず戦争が勃発する。日本民族の抽象的な平和主義に反して、軍事バランスの崩壊こそが戦争を確実に呼び込んでしまう。西ドイツのシュミット首相は、1977年10月ロンドンで、「私は、軍事バランスを重視しないほうがよいというのは幻想に過ぎない、と警告する。軍事バランスの維持は、我われの安全保障の必要条件であるだけでなく、東西デタントの実りある進歩をもたらすためにも必要である」と演説している。
そのすぐ後でNATOは、モスクワに狙いを定めた中距離核弾頭ミサイルパーシングUと巡航ミサイルの実戦配備を決定したのである。案の定、その後軍縮交渉が始まったのである。今まで国境紛争で絶えず武力衝突してきたインドとパキスタンが核を保有した瞬間、国境での武力衝突がウソのようになくなっている。
つまり、相手が撃てば、こちらも撃つという「相互確証破壊」の体制である。撃てば、必ずお互いに滅びてしまう。それ故に、お互いに撃てない体制である。我が日本も、「非核三原則」を速やかに破棄して「核武装」を選択すれば、軍事バランスの不安定が解消されて、まちがいなく平和が訪れるのである。そして失われた経済も復活する。
ようするに最新のミサイルが配備された「核武装国家」を、他の国々は、恫喝したりミサイルを撃ち込んだりする度胸など、毛頭ないのである。私の言っている意味、分かってもらえただろうか。
■ロシアの核弾頭数は、北朝鮮の約400倍
それではロシアや中共や北朝鮮は、どれくらいの核ミサイルを持っているのだろうか。マスコミでは具体的なことは一切語られない。触れてはならないアンタッチャブルな世界ということらしい。ミサイル弾道数を多い順に並べると、ロシア約2000個、中共約100個、北朝鮮約5個である。もし在庫分を含めるなら、この数字×3ということになる。ロシアの核弾頭数は、北朝鮮の約400倍である。北朝鮮の400倍もの核脅威があるにも拘らず、専門家もマスコミも、これっぽっちもロシアの核脅威には触れないのだ。
ロシアは1945年8月、日本の将兵105万人を満州や樺太や択捉その他から拉致し、その内52万人だけが帰還することができた。つまり53万人を殺害したことになる。ロシアこそ、日本人拉致殺害の“さきがけ”なのである。あくまで金正日は二番煎じで、ロシアの「真似」をしただけなのである。この「105万人のシベリア日本人拉致」と「53万人の日本人餓死・殺戮」の実行者はスターリンであり、そして1945年に、ロシアの傀儡政権である「北朝鮮共和国」を作ったのも、もちろんスターリンである。
金正日とつながっているロシアのプリコフスキーと小泉首相が会談し、北朝鮮との拉致問題解決への協力を要請した流れは、例えるなら、レイプされた被害者が、さらに残虐非情な強姦魔に、こともあろうに助けを求めるような流れである。まさに狂気の沙汰以外の何物でもない。日本人を蔑視するプリコフスキーは、逆に金正日に対して「拉致問題」に関する知恵を授けたにちがいないのだ。
■「ロシアは経済破綻している」という報道はまったくの作り話
確かに「冷戦の終結」によって、ヨーロッパにおいては、ロシアの脅威は激減した。これは確かである。しかし東アジアのウラジオストック太平洋艦隊は、そのまま健在であり、現在でも日本の海上自衛隊と比較すれば、おそらく100倍以上の戦力を保持している。ようするに極東の軍事態勢は何も変化しなかったのである。
ロシアがもはや核超大国ではないとか、ロシアは経済が困窮しているから、軍拡や軍備増強はできないとか、将来に向けて核兵器体系の開発と保有等をする余裕はないとかの報道は、すべて情報操作なのである。
つまり1990年代の「ロシアは経済破綻している」という報道はまったくの作り話。確かに90年代の初頭の5年間だけ、若干の経済的混乱が見受けられたが、「崩壊」と噂されたようなことは何ひとつ起らなかったのであり、「食糧危機」等もすべて真っ赤なウソだったようである。
ようするに中川八洋氏によると、日本国内における「ロシアの専門家」のほとんどがロシアの工作員なのだという。1983年1月、ロシアは「日本全土を広島・長崎にする」と恫喝したが、それはロシアが異常なくらいの対日核兵器を保有するからこその脅しなのである。いまアメリカの「核の傘」を失えば、日本のロシアに対する「属国化」は避けられない。
中川八洋氏によれば、ロシアの航空機からの核搭載巡航ミサイル(ALMC)と、潜水艦 /水上艦艇からの核搭載巡航ミサイル(SLCM)の2種類がロシアの核兵器の主力となる。とくに日本にとって脅威となるのは、ALMCの中で、バックファイア爆撃機(TU−22M)のAS−4(キッチン)という射程300キロの各巡航ミサイルであるという。ロシアは、核ミサイル搭載のバックファイアだけでも、有事には日本に対して100機程度は投入されると考えられる。
つまりそれだけでも200キロトンの水爆が、300個投下されることになる。さらに潜水艦発射の巡航ミサイルで日本にとって脅威となるのは、オスカーU級原子力潜水艦とアクア級原子力潜水艦である。これらの潜水艦は、日本の近海に各4隻展開していて、一隻につき500キロトンの巡航ミサイルSS−N−19が24基も積まれているから、これらがいっせいに日本を攻撃することになれば、全部で96個の500キロトン水爆が、日本の都市や基地に投下されることになる。
これから日本が配備するMD(ミサイル防衛)は、弾道ミサイルには有効なのだが、巡航ミサイルには何の役にも立たない。現在のところ、日本の防衛庁ですら、このオスカーUやアクア潜水艦をどんなふうに撃沈するか、という検討がなされた様子はまるでない。それどころか、左巻きの政治家があまりにも多いせいで、日本国内で「核武装」を論議することすらできないプロパガンダが、目に見えないウイルスのように蔓延している。
やれやれ
■沖縄を守っているのは「不沈空母である台湾」
一方中共からの核ミサイルはどうなのか。日本の防衛ラインを正しく認識するなら、もし台湾が中共に占領されてしまえば、その瞬間に、沖縄県は中共の海軍に包囲され、通化からの核弾道ミサイル「東風21号」と、台湾に移動してきた「東風15号」等の投下恫喝によって、中共への、沖縄の無血割譲が要求される結果になる。現在の沖縄を守っているのは、「不沈空母である台湾」と「沖縄にある米軍力」なのである。
つまり台湾こそが、沖縄にとって「運命共同体」であり、米軍こそが「沖縄の味方」なのである。台湾が中共の手に渡れば、中共の東海岸にあるすべての海軍力と空軍力、その中共の核戦力が、あっという間に台湾に移動してくる。中共の東海岸に展開する約500基の核弾道ミサイル、つまり東風11号(M11)と東風15号(M9)等のほとんどが台湾に移動してくることになり、沖縄は、中共の核ミサイルのすべての射程距離に入ってしまう。
ところが、台湾の南端に位置するバシー海峡周辺は、日本のもっとも死活的なシーレーン(海上通商路)が走っている。台湾が、中国に取り込まれてしまったら、日本は中国の属国として生きるしかなくなるのだ。これは避けることのできない地政学上の真実である。だから沖縄を守っているのは、台湾なのである。日本の政治家や御用学者は、このことさえろくに知らないし、知ろうともしないのが現状の流れである。
■すべての核兵器はアメリカに発注し、核のボタンは、アメリカとの『二重鍵(ダブル・キー)』
最後に北朝鮮の核ミサイルに触れる。金正日はまだやせ我慢しているが、アメリカの軍事的包囲網の圧力に屈して、もうそろそろ白旗を揚げる流れである。金正日には、本当の意味での戦争能力はない。金正日の「ソウルを火の海にする」という発言は、はっきり言って幼稚なブラフである。
とはいえ、やはり日本は、核武装するのが正しい選択だと思う。もし日本が核武装をしていたなら、果たして金正日は日本人を拉致しただろうか。もしフセインが核武装していたなら、ブッシュ大統領は本当にイラクを先制攻撃しただろうか。それ故に、日本が核武装を選択することで、日本民族から失われていた大切な何かが、もう一度復活するように感じる。
もちろん中川八洋氏云うように、すべての核兵器は核弾頭も含めてアメリカに発注し、購入する。そして核のボタンは、アメリカとの『二重鍵(ダブル・キー)』とすべきだと思う。なぜなら、私も日本の保守の中に紛れ込んだ「共産主義者」或いは「反米主義者」等が、予想以上に多いと思うからである。
やれやれ
■そろそろ日本にも、「スパイ防止法」と「国防省」が必要
いまや世界は安全保障システムと国防が、最も大切な時代に変化してきている。9.11同時多発テロに続いて、昨年3月にマドリッド列車同時爆破テロが起き、そして今回のロンドン同時爆破テロが7日夜に起き、死者37人、負傷者700に達した。そろそろ日本にも、「スパイ防止法」と「国防省」が必要な状況が、ヒタヒタと迫ってきている。
なお今回の核武装の情報は、中川八洋氏の著書「 日本の核武装の選択(徳間書店) 」等から多くの引用・参考にさせて頂いた。できればコラム読者の方々も、是非ご一読願いたい。
《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★ 6者協議からの日本排除論「提起は当然」 北朝鮮機関紙
★ 6者協議で「拉致問題持ち込むな」 北朝鮮、日本を牽制
★ 日本の核武装の選択 中川八洋 (徳間書店 2004)
★ 眞吾の憂国 西村眞吾 (高木書房 2005)
『終』
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