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フィリピン選挙不正疑惑
アロヨ大統領窮地に
【マニラ=青柳知敏】昨年のフィリピン大統領選の開票過程で、アロヨ大統領が中央選管幹部に票の操作を指示したとされる疑惑で、大統領側近のゴレス元大統領顧問が二十九日、「大統領は国のために辞任すべきだ」との声明を発表、政権与党「カンピ」(独立フィリピン人の結合)を離党した。大統領への批判が与党内でも高まり、造反が今後も続けば、アロヨ政権は発足以来の危機に直面する。
ゴレス氏は、同日再開した疑惑究明の下院聴聞会で声明を発表。離党と同時に、下院国家安全保障委員長を辞任する意向も示した。本紙の取材に同氏は「大統領はモラルを欠いている。彼女の党に所属し続けることは、私の良心が許さない」と説明。アロヨ大統領が二十七日のテレビ演説で、選管幹部に票の問い合わせの電話をしたことを自ら認めたことが、離党を決定付けたとみられる。
ゴレス氏の声明直前の二十九日昼には、大統領選決選投票の相手だった故フェルナンド・ポー・ジュニア氏の妻スーザンさんが、記者会見で大統領の即時退陣を要求。二〇〇一年にエストラダ前大統領を倒した「ピープルパワー」のような民衆蜂起が起きた場合は「私が鎮める」と発言した。これにより、結束不足の野党が反アロヨ政権の「象徴」として、スーザンさんを担ぎ出すとの憶測も流れ始めた。
アロヨ大統領をめぐっては大統領選の不正疑惑とは別に、夫のマイク氏と長男が違法賭博に絡んだ裏金を受け取っていたとの疑惑も発覚。大統領は二十九日、マイク氏が近く国外に出国することを明らかにし、マイク氏も「彼女の大統領の職務遂行のためなら、どんな犠牲もいとわない」とする声明を出した。
野党側は「家族が離ればなれになることで、国民の同情を誘おうとしている」と批判。疑惑の追及を進める構えだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20050630/mng_____kok_____001.shtml