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2005年06月19日20時00分
スー・チー氏の解放を願い、61分間の黙とうを捧げるバンコクの活動家たち=AP
ミャンマー軍事政権による民主化運動の取り締まりを再現する在日ミャンマー人の活動家たち=AP
ミャンマー(ビルマ)で民主化運動を指導してきたアウン・サン・スー・チー氏が19日、首都ヤンゴンの自宅に軟禁されながら、60歳の誕生日を迎えた。軟禁生活は通算して10年近い。解放を求める集会が内外で開かれたが、軍事政権は応じない姿勢だ。昨年の政変で強硬路線は一層強くなった。民主化の取り組みも遅く、多くの政治犯が投獄されたままだ。
同氏が率いる最大野党の国民民主連盟(NLD)は同日、ヤンゴンの党本部で誕生日を祝う集会を開いた。約400人が参加。民主化に向けたスー・チー氏の足跡を振り返り、即時で無条件の解放を求めた。隣国タイのバンコクでは、国立タマサート大が「民主化への不断の闘い」をたたえ、名誉学位を贈った。
国連のアナン事務総長や米、英政府なども解放を求める声明を出した。同氏と同じノーベル平和賞の受賞者らも、軍政に圧力をかけるよう求める書簡を公開している。
自宅軟禁は89年から始まり、3回目の今回は03年5月から。政府は解放する姿勢をまったくみせておらず、「今が最も孤立した状況に置かれている」(関係者)といわれる。同氏との対話の窓口で、比較的柔軟とみられたキン・ニュン前首相が昨年10月の政変で更迭され、もっと強硬な閣僚が政権を占めている。
政府は昨年11月、自宅軟禁の1年延長を決めた。同居していたNLDメンバー十数人も退去させた。週に2、3回だった主治医との面会も、いまは1回だ。電話もなく、ラジオが唯一の情報源という。NLDは地方事務所の再開も許されていない。NLD党員ら1350人を超す政治犯が投獄されているという。
民主化の歩みは遅い。「軍事政権は、スー・チー氏の解放で政治状況が動き出すことを何よりも恐れている」(外交筋)といわれる。政府は03年8月、民主化に向けた「民政移管計画」を発表。昨年5月に新憲法をつくる国民会議を再開したが、NLDは反発して参加せず、休会を繰り返している。
タイのカンタティ外相は15日、国民会議の早期終了と、スー・チー氏解放の可能性を示した。しかし、在ヤンゴンの外交筋は「政府は民主化を先延ばしにするだろう。解放の見通しもまったく立っていない」とみる。
ミャンマーは来年夏、ASEAN(東南アジア諸国連合)の議長に就く予定だ。欧米諸国は「解放と民主化の進展がなければ、関連会議のボイコットも辞さない」と圧力をかけている。政府は議長の辞退を検討しているとされ、解放には応じない構えだ。
強権政治には、ほころびも見え隠れする。5月にヤンゴンで起きた3カ所の連続爆弾事件は、治安を誇る軍政の足元を揺さぶっている。停戦に合意していた少数民族の一部が武装闘争に復帰する宣言をするなど、内政が不安定になる兆しもある。
http://www.asahi.com/international/update/0619/006.html
タイ外相「スー・チー氏、来年前半にも解放の可能性」
2005年06月15日21時53分
タイのカンタティ外相は15日、ミャンマー(ビルマ)の民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏について、来年前半にも解放される可能性があるとの見方を示した。ミャンマーの軍事政権はスー・チー氏を2年以上にわたって自宅軟禁しており、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国からも「来年からのASEAN議長国を辞退すべきだ」との圧力が強まっている。
同外相は、タイを訪問中の国連特使(ミャンマー人権問題担当)との会談後、報道陣の質問に答えた。
「最新の情報では、新憲法制定のための国民会議は11月に再開し、数カ月で終了する」としたうえで、「その後すぐに総選挙があり、選挙に間に合うようにスー・チー氏が解放される可能性がある」と述べた。
また国連特使も「国民会議が終わった段階で軍政は、多くの政治犯の扱いを考え直すかもしれない」と、外相の見方を支持した。
国民民主連盟(NLD)書記長のスー・チー氏は03年5月末、北部を遊説中に拘束、自宅軟禁された。昨年11月、軍政は軟禁の1年延長を通告した。国民会議は今年2月に再開したが、1カ月余りで休会している。
ミャンマーは来年夏からASEAN議長国になる予定だが、民主化の進展がないとして辞退への圧力が強まっている。
http://www.asahi.com/international/update/0615/007.html
スー・チーさん、60歳誕生日で集会
【ヤンゴン19日共同】ミャンマー民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんが自宅軟禁されたまま、60歳の誕生日を迎えた19日、ヤンゴンにある同国最大野党、国民民主連盟(NLD)の本部でスー・チーさんの早期解放などを求める集会が開かれ、NLD党員や駐ミャンマーの外交官ら計約400人が参加した。
スー・チーさんはNLDの実質的指導者で、書記長を務めている。
集会で演説したNLDのアウン・シュエ議長は「スー・チーさんに率いられたNLDは、民主主義と人権のため、たゆみない努力を続けてきた」と強調。「NLD全党員はスー・チーさんの信念と目標が達成される日まで、彼女が長寿を保ち健康でいることを祈る」と述べた。 (18:33)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050619STXKA024619062005.html
スーチーさん:
60歳の誕生日 世界各国で解放要求集会
ミャンマーの民主化運動指導者、アウンサンスーチーさん
【バンコク藤田悟】ミャンマー軍事政権によって自宅軟禁下に置かれている最大野党「国民民主連盟」(NLD)書記長、アウンサンスーチーさんは19日、60歳の誕生日を迎えた。この日に合わせ、世界20カ国以上で、スーチーさん解放やミャンマーの民主化を求める行事が展開された。
各国での行動は、ミャンマー国外に住む民主団体が呼びかけた。88年に南アフリカのマンデラ前大統領(当時はアフリカ民族会議最高指導者)が終身刑の獄中で70歳を迎えた際、釈放を求める運動が国際的に広がり、1年半後の釈放につながったことにちなんでいる。
民主化団体によると、少なくとも23カ国で、スーチーさん解放を求める集会やミャンマー大使館への抗議活動などが行われた。国連のアナン事務総長やブッシュ米大統領らも、解放を求める声明を発表し、国際圧力は高まりを見せた。
89年から拘束・自宅軟禁と解放が繰り返されているスーチーさんは、03年5月の北部遊説旅行中に拘束され、4カ月後に自宅軟禁に切り替えられた。拘束・自宅軟禁は19日で計2523日となった。
スーチーさんは月1回の医師の訪問以外は一切の外との接触を禁じられている。軍事政権は、国内外で大きな影響力を持つスーチーさんを孤立させることで、民主化勢力の弱体化を図っている。
毎日新聞 2005年6月19日 17時57分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20050620k0000m030009000c.html