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【コラム】ボンフレール監督の宿題 がた落ちしたファンの信頼をいかに?
ヨハネス・ボンフレール監督は昨年6月、コエリョ監督の後任として韓国に来た。危機にひんした韓国サッカーの「リリーフ投手」だった。
だが、韓国が2006ドイツワールドカップ(W杯)本戦進出を達成したことを根拠に、ボンフレール監督は本来の役目どおり韓国サッカーを救援したと言えるだろうか?
ファンは、さほど監督に拍手を送りたい気分ではなさそうだ。
韓国代表がクウェートに4−0で快勝した9日未明、韓国サッカー協会公式サイト(http://www.kfa.or.kr)の掲示板(ファンゾーン)は、ボンフレール監督への非難や更迭を求める声であふれかえった。
「これまでお疲れさん。さぁ帰ってくれ」、「今回の試合を最後に(監督を)退陣させろ」、「今後はボンフレールでは無理」など…。
4−0と快勝してW杯本戦チケットを獲得した監督が、このように退陣を迫られることは極めてまれだろう。韓国代表が6月3日のウズベキスタン戦に1−1で引き分けた時は、もっと険悪なムードが漂っていた。ファンが一斉に監督の更迭を求め、韓国サッカー協会のウェブサーバーはダウン寸前になるほどだった。
ボンフレール監督の指揮を1年間見てきた韓国ファンの失望は、それほど大きいのだ。試合の内容に不満の残ることだけが問題ではない。
それよりも、選手の評判への執着、新たな人材発掘に対するやる気のなさ、激しいポジション争いの消滅など、韓国サッカーが克服したと思われていた諸問題が、再び浮き彫りとなったからだ。フース・ヒディンク監督が定着させた「マルチポジションプレー」(1人の選手がいくつもの役割を同時に果たす動き)も廃止され、チームを1つにまとめるビジョンもなくなった。
そのため、代表内の若手選手からは、「どうせ僕らは使ってもらえない」とため息ばかりついているという話が聞こえてくることも…。
本紙は昨年6月、「韓国サッカー、わらをつかんだか?」と題する記事で、ボンフレール監督が就任する理由について疑問を投げかけた。その中で、「彼(ボンフレール)が特に批判される点は、(外国での監督時代に)国内選手の発掘を怠って海外組にばかり頼ったことと、事がよじれるたびに選手に責任を押しつけたことだ」と指摘した。
まるで、ファンの最近の不満を取材したかのような指摘だ。
最近のサッカーファンには、1つの試合に負けたことで激怒したり、勝ったことを手放しに喜んだりするような「移り気さ」はない。1つの試合に4−0で快勝したら、それまでの態度をひっくり返すと思っているなら、それは大きな勘違いだ。
なかには、ボンフレール監督が勝利したのではなく、韓国選手がW杯準決勝進出国を予選で脱落させる不面目から監督を救ったと考えている人も多い。
これからは、ドイツW杯本戦が待ち構えている。もう1年ほどしか余裕はない。ボンフレール監督は、今回の勝利と本戦進出が偶然でないことを証明し続けねばならないという課題を突き付けられた。
ついに本戦へのホイッスルが吹かれた。
キム・ドンソク スポーツ部企画取材チーム長 >ds-kim@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/06/09/20050609000050.html