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韓国漁船違法操業事件・・ゴネ得と節義
http://musume80.exblog.jp/
◆<韓国漁船>漁業法違反認め、船長身柄は韓国に
日韓合意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050602-00000113-mai-soci
長崎県対馬沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で
韓国漁船が対馬海上保安部の検査を
拒否して逃走した事件で、
海上保安庁と韓国海洋警察庁は2日、
漁船側が漁業法違反(立ち入り検査忌避)容疑を
認めることを条件に、
漁船と船長の身柄を日本側に引き渡さないことで合意した。
日本側の船艇は同日午後6時過ぎに
現場海域から撤収を始めた。
両国の船艇が韓国のEEZ海域で
にらみあう異常な事態は
発生から約40時間を経て解消された。
第7管区海上保安本部(北九州市)によると、
対馬海上保安部の海上保安官を乗せたまま逃走した、
韓国のアナゴ漁船「シンプン」(77トン)の
鄭旭現(チョンウクヒョン)船長の事情聴取は
韓国海洋警察庁の係官が主に行った。
7管による聴取は鄭船長が同法違反に該当する事実が
あったことを認める書面を提出する際に実現したという。
鄭船長は担保金50万円の保証書を提出した。
担保金はEEZ漁業法で定められた制度で、
支払えば身柄拘束などを免れることができる。
対馬海上保安本部は今後、
鄭船長を長崎地検厳原支部に書類送検する。
船長が略式起訴され、これに出頭しない場合、
担保金は没収される。
海保側は当初、
鄭船長の身柄の引き渡しを主張したが、
方針を撤回した。
「政府、本庁の判断によるもの」(7管)としている。
一方、韓国の海洋警察庁は「漁船は侵犯したが
冷凍機の故障で操業できる状態ではなかった」
との調査結果を発表。
「日本の海上保安官が漁船乗組員に
暴行したことへの謝罪と漁船の損害賠償2000万ウオン、
(約213万円)の要求が合意文に盛り込まれた」
と明らかにした。
しかし、7管の桧垣幸策・企画調整官は
「まったくのでたらめ。文書でも口頭でも
そうした合意は取り交わしていない。
そんなことだったら合意していない」と断言した。
(毎日新聞)
まず、経緯から書いておきます。
◎31日23時半頃
対馬の北東約五十キロ、
日本の排他的経済水域(EEZ)内で
対馬海上保安部の巡視艇「たつぐも」が、
アナゴ漁をする韓国漁船「シンプン号」を発見。
たつぐもが停船命令を出したが、
シンプソン号は逃走。
たつぐもは船を併走させ強行接舷し、
海上保安官3名が「シンプソン号」に飛び移る。
この時、保安官1名が海上に落下。
後に巡視船によって救助される。
海上保安官2名は扉のガラスを割って操舵室に入り、
停船させるためにスロットルレバーを操作しようとしたが、
乗組員が抵抗して保安官2人を羽交い締めにしたり、
体当たりを加えたりして激しく抵抗。
シンプソン号は保安官2名を乗せたまま
そのまま逃走を続けた。
◎1日1時55分、
シンプン号は韓国EEZ内に逃げ込み、
韓国海洋警察庁の警備艦に横付けして停船。
たつぐもも現場海域に急行し、シンプン号に接舷。
シンプン号に乗っていた保安官2名はたつぐもに戻る。
日本側は日本EEZ内での不法操業を理由に
船長の現行犯逮捕と船体引き渡しを要求。
韓国側は「こちらで検査する」として拒否。
以後、この海域に日韓の巡視船・警備船が集結し
にらみ合いが続く。
◎1日午後、
韓国の潘基文外交通商相は
同国を訪問中の逢沢一郎外務副大臣との会談で、
韓国側が事実関係を調査するとし、
日本側に現場から離れるよう要請。
漁船に違法行為があった場合は必要な措置を講じると発言。
一方、外務省の谷内正太郎次官は
「この問題について韓国側と最終調整中だ」と述べた。
◎2日午前、
韓国の盧武鉉大統領は関係閣僚による会議を開き、
「双方の交渉過程で感情的な対立とならないよう調整し、
相互の主権と利害を尊重した上で、
合理的に解決してほしい」と指示。
細田博之官房長官は記者会見で、
「海上保安庁と韓国海洋警察庁は
これまでも協力しながら海洋の安全を守ってきた。
円満解決することを期待している。」と述べた。
◎2日午後
海上保安庁と韓国海洋警察庁は
漁船が漁業法違反(立ち入り検査忌避)容疑を
認めることなどを条件に、
船と船長の身柄を韓国側に引き渡すことで合意。
漁船の船長や乗務員に対しては
韓国側の警備艦の上で任意の事情聴取を実施。
船長は立ち入り検査忌避を認めた上で、
50万円の担保金を支払うとの保証書を提出。
◎2日17時、
双方の巡視船・警備艇が現場海域から引き揚げる。
ざっと、これが経緯ですね。
感想?
「情けない」の一言。
この問題のポイントは、
◎犯罪者とその母国のゴネ得を許したこと。
◎犯罪者とその母国がグルだということ。
この2点。
日本側の対応には全く問題はない。
海上保安庁は日本のEEZ内で立ち入り検査をしており、
その際、韓国漁船は一時的に保安官2人を「拉致」した。
国際法上から見ても捜査権は日本にあるのは明々白々。
そもそも、この海域は
韓国漁船の密漁がまかり通っており、
過去にも何度もトラブルが発生してきたが、
韓国はこれに対して有効な手を打ってきてない。
まあ、私がああだこうだ言うより
現場の海保の保安官や漁業関係者は
怒り心頭でしょうね。
私は巡視船から海保保安官が
漁船に飛び乗るテレビの映像を見たけど、
あれは命がけだよ。
実際、一人は海に落ちてるしね。
第7管区海上保安本部は
この「外交的手打ち」に落胆したという。
以下、7管幹部のコメント。
「今回のような行為がまかり通れば、
現場は混乱に陥る。残念だ。
韓国には、日本の主権を侵した船舶を
取り調べる根拠法令がないはずで、
どのような法律に基づいた行為なのか明示すべきだ」
「身柄の引き渡しを巡って紛糾するなど、
多くの課題を残した。
必ずしも前例とはしたくない結果であり、
今後、韓国側と協議したい」
彼らの怒りと落胆がよく分かるよ。
一方の韓国・蔚山海洋警察は取り調べの結果として
◇漁船は日本の排他的経済水域(EEZ)内で
操業していなかった。
◇漁船は当時冷凍機が故障した状態で
操業ができる状況ではなく、
漁具も格納庫にしまった状態だった。
◇日本側のEEZを1.5〜3マイル侵犯したのは事実。
と発表。
そりゃ、捜査したのは韓国側なんだから
なんとでも言えるでしょうよ。
さらに
「事件発生当時に日本の保安官2人が
甲板長と船長の2人を殴打したほか、
日本の巡視艇が3回にわたり体当たりしたため
漁船側に2000万ウォン相当の財産損失が発生した。
日本側に謝罪と賠償を要求するとともに、
同様の事態が再発しないよう求めた」
とのコメントを出した。
これには海保も反論し、
「まったくのでたらめ。
文書でも口頭でもそうした合意は取り交わしていない。
そんなことだったら合意していない」
と断言。
さらに細田博之官房長官も暴行を否定し、
「海上保安官がエンジンを停止させようとした際、
抵抗した船員ともみ合いになった」
「停船措置はやむを得ない最低限の措置」
と述べ、
海保の対応に問題はなかったとの認識を示した。
韓国の世論は例によって
「韓国漁船を守れ!」と怪気炎をあげ、
戻ってきた漁船乗組員を英雄扱い。
単なる犯罪者だろ、こいつらは。
さらに漁船船長が、海保の保安官によって
頭をヘルメットと警棒などで5分間に渡って殴られ続けたと、
船長の写真を韓国マスコミが公開。
これが5分間に渡って
殴られ続けた顔なんですか?
単に気分が悪い人に見えますが?
嘘つくならもっとましな嘘をつけ!
だいたい、船員10名・海保保安官2名の状況で
どうやって五分も殴り続けられるわけよ?
むしろ、2名の保安官の方が
よほど恐怖を感じたでしょうね。
この船員連中は図にのったようで、
事件後、海保相手に
損害賠償請求訴訟を起こすことを決めたそうな。
さらに、これを擁護した蔚山海警所属の30名に対し、
韓国海洋警察庁長は表彰することを決めたそうな。
その表彰理由は、
「事態の初期、蔚山海警警備艇の速やかな対応により、
韓国漁民と船を守ることができた。
また、韓日間の長期間にわたる海上対置の状況の中、
国の自尊心を守った功労を認め
海洋警察庁長が表彰者選定を指示した」
だそうです。
・・・ちょっと私、
爆発しそうです。
こうやって全体の流れを見ていると、
問題が発生
↓
日本に非はなく、相手に非あり
↓
何故か、日本が譲歩して落着
このパターンは日本のお家芸となりましたね。
この事件もそうだし、
対韓外交・対中外交、全てが全て。
良く解釈するならば、
その根底に日本風の「和をもって尊しとなす」
という価値観があるのでしょう。
トラブルは避けて、穏便に仲良くしましょうね、と。
でも、こういうことを続けてたら
国家の原則はどうなるよ?
主権と国益はどうやって守るよ?
昨今、中国が
反日暴動や潜水艦の領海侵入事件などで
無法行為を繰り返し、
何故か日本は強硬に抗議しないというパターンが
まかり通っているけど、
これと全く同じ構図だよ。
根底は全く同じ。
さらに国益や国家を越えて
一個の人間として見ても、
こういう日本の態度は間違っているよ。
即ち、悪を増長させている。
今回の事件を見た多くの日本人が怒っていることは、
「日本人として情けない」
「政府は主権を守る気はあるのか!」
これもあるけど、
それ以外に、一個の人間としての正義感から
怒ってる部分があると思うよ。
つまり、日本とか韓国の立場を離れて
一個の人間として考えてみても、
犯罪者がゴネにゴネて、
それを片方の政府が擁護し、もう片方の政府が譲歩する。
なんだよ、悪いことをやっても違法操業をやっても
所詮ゴネて嘘をついた方が許されてしまうのか。
この構造自体が腹が立つじゃないか。
私は善悪二元論で物事を斬ることは好きじゃないけど、
あえて言わせてもらうならば、
悪を増長させては駄目なんです。
悪を増長させることは間違っている。
間違いを犯した者を許容し、
その行為に対して譲歩する。
これをやってると、以後、同じ事が相次ぐでしょうね。
「ゴネた方が得」だと。
間違った者はきっちりと裁いて、
善悪を明確にしなければ駄目です。
あんたの行為は間違ってるよ、と。
先日の中国の反日暴動にしても、
潜水艦の侵入や東シナ海のガス田の件にしても同じです。
副首相のドタキャン騒動にしてもそうです。
どう考えてもこちらに非はなく、相手に非があるならば、
「あんたの行為は間違っている」とハッキリと言わなきゃ。
相手に謝罪させなきゃ駄目です。
で、こっちはつまらない譲歩はせずに
最後まで原則を貫くことです。
日本政府はダッカの航空機ハイジャック事件で
この教訓は学んだはずでしょう?
間違った相手にエサを投げちゃ駄目だと。
悪を増長させては駄目だと。
該当案件に関して自らを振り返り、
全く自分に非が無く、相手に非があるにもかかわらず、
自分から譲歩して事を穏便に収めようとする発想は、
悪を増長させ、その発想自体が罪悪であることを知るべきです。
この手の小手先の事態収拾策を、
日本は戦後の対中外交・対韓外交で行ってきました。
結果はどうなったか?
連中を増長させただけ。
日本相手なら「ゴネ得」が有りだということを
認識させてしまっただけ。
非が非にならず、むしろ得になることを
覚えさせてしまっただけ。
この意味において、
戦後の日本外交に欠けているものは
「義」という理念です。
即ち、
正しき者は毅然とせねばならない。
悪に対して妥協せず、増長させない。
という発想です。
まあ、この種の善悪二元論的感覚は
確かに日本の精神風土では芽生えづらいでしょう。
キリスト教圏やイスラム教圏において
意識されやすい発想だと思います。
だけど、日本も、
江戸期の武士道においては
「節義」という概念が重要視されていました。
正しさを貫くという価値観です。
今回の韓国漁船違法操業事件において、
日本政府は節義を貫くことはできませんでした。
己が正しいにもかかわらず、
「外交的決着」という名の譲歩を
犯罪者とそれを擁護する隣国に対して行ってしまいました。
以後、同じ事は相次ぐでしょう。
漁船が違法操業をしても
韓国側EEZに逃げ込めばいいわけで、
抑止効果など全く無に帰すでしょう。
この決着の弊害は大きいと思います。