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(回答先: 靖国参拝や教科書問題「目にしたくない」…胡国家主席 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 5 月 22 日 22:53:58)
靖国問題を難しくしている要因の一つには「感情」の問題があります。
「被害者の感情」と「戦死者遺族の感情」があります。
夫が靖国に合祀されている岩井益子は、平成14年4月19日に大阪地方裁判所へ一通の陳述書を提出しています。
平成13年8月13日に小泉首相が就任以来はじめて行った靖国神社参拝に対して、日本人・韓国人639名の原告が首相の参拝の違憲確認・差し止め、原告の宗教的人格権の侵害への損害賠償を求めました。
この種の訴訟ではじめて靖国神社も被告になりました。
これに対して、首相の参拝を支持する人々が裁判補助参加制度を利用して、靖国神社側の弁明を行おうとし、岩井益子の陳述書提出もその一貫でありました。
その陳述書の「今回の裁判について」で次のように述べている。
さて、今回、首相が靖国神社に昨年8月13日に参拝された事を不服とする方々が、全国で裁判を起こされているようです。とりわけ、ここ大阪におきましては、あろう事か、靖国神社までもが被告とされています。私ども遺族といたしましてはこのような原告の方々の主張はとても放っておけるものではありません。私のような靖国の妻をはじめ、ほとんど全ての遺族の怒りと、血涙を絞らしめるものです。
もし、首相が靖国神社に参拝されたことで心が傷つけられると言う方がおられるのならば、靖国の妻といたしましては、靖国神社が国家護持されず、外国の意向に気兼ねして首相の参拝すら思うにまかせず、天皇陛下の御親拝も得られない現状はその何万倍、何億倍の心が傷つくことでございます。私にとって夫が生前、戦死すれば必ずそこに祀られると信じて死地に赴いたその靖国神社を汚されることは、私自身を汚されることの何億倍の屈辱です。愛する夫のためにも絶対に許すことの出来ない出来事です。靖国神社を汚すくらいなら私自身を百万回殺してください。たった一言靖国神社を罵倒する言葉を聞くだけで、私自身の身が切り裂かれ、全身の血が逆流してあふれだし、それが見渡す限り、戦士達の血の海となって広がって行くのが見えるようです。
この陳情書が公判で読み上げられたときには、法廷全体が息を呑んだように静まり返ったといいます。
この陳述書は裁判所に提出する為にあらかじめ計算され書かれた陳述書であり、そこに誇張や潤色があるのではないか?と思う人もいるでしょう。
確かにそういう要素が全く無いとはいえないかもしれません。
しかし、証言に誇張や潤色が含まれているからといって、その証言が直ちに向こうとなるわけではない、というのは証言を聞く態度の一般原則です。
こうした言葉をエキセントリックすぎるとして切り捨てる論拠では、靖国問題をそれに相応しいレベルで受け止める事は出来ません。
「被害者の感情」と「戦死者遺族の感情」は双方とも非常に感情的であり、そこからは決して脱却できないと思います。
我々がその問題を取り上げる時にこそ、客観的な冷静さが重要ではありませんか?