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□タクシーでバグダッドからサダム国際空港までの料金は365万円 [暗いニュースリンク]
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/05/post_8c01.html
05/06/2005
タクシーでバグダッド空港まで:料金は?
ザ・ネイション誌The Daily Outrage2005/05/02付け投稿を以下に全文翻訳掲載。
http://www.thenation.com/blogs/outrage?pid=2361
特別料金(Off the Meter)
by アリ・バーマン:ザ・ネイション誌The Daily Outrage2005/05/02付け投稿
昨年11月、或るセキュリティコンサルタントがデビッド・コーン(訳注:ジャーナリスト)に話したところによれば、バグダッド市街からバグダッド国際空港までタクシーに乗ると、走行距離6マイル(約9.65キロメートル)で料金は6,000ドル(約62万6,540円)だった。今、その料金は3万5,000ドル(約365万4,164円)に値上がりしたという。最近、NBCの『ミート・ザ・プレス』に出演したニューヨークタイムズ紙のデクスター・フィルキンズ記者がティム・ラサーに話した内容から引用してみよう:
(番組ホスト)ティム・ラサー:
「空港からバグダッド市街まで、皆から“死の道路”と呼ばれてる高速道路が通ってましたね。そこで市街から空港行きのタクシーが出てますよね」
フィルキンズ:
「ええ、空港まで往復する以外何もしないタクシー会社がバグダッドに一軒ありますね。武装車両と警備員が同行するやつです。料金が3万5,000ドルで・・・」
ティム・ラサー:
「3万5,000ドル?!」
フィルキンズ:
「空港に行くだけでね。それで、飛行機に乗り遅れて市街に戻るとなると、さらに3万5,000ドル支払うわけです。しかし・・・」
ティム・ラサー:
「距離は・・・6マイルでしたっけ?」
フィルキンズ:
「だいたい6マイルですね。ありがたくない距離です。まあそれで、連中は金を稼いでいるんです」
ティム・ラサー:
「なぜ米軍は・・・もしくはイラク人(警察官)は、道路の警備ができないんでしょうね?」
フィルキンズ:
「本当に不思議ですね。実に危険な場所を通っている道路なんで・・・つまり、(政府と武装勢力の)どちら側の人間も使うわけですから・・・真夜中になると、武装兵が爆弾を仕込んで攻撃を仕掛けるわけです」(以下略)
“死の道路”では、ごく最近も、アメリカ人人道活動家のマーラ・ルジーカが自爆テロ攻撃で殺されている。“死の道路”はまた、米軍の占領体制における計算違いの象徴的存在となっている。リチャード・マイヤーズ将軍は、気まぐれな宣言をしてから数ヶ月経過して、“武装勢力の勢いが全く衰えていない”ことをようやく認めた。そして現在の状況は、“1年前からほとんど改善されていない”。武装勢力は1日に50から60回攻撃を仕掛けており、国民選挙直後の小康状態から増加している。先週木曜日から、アメリカ兵11人を含めて少なくとも127人が、25回以上のテロ攻撃によりで死亡している。週末に発生した劣悪な事件を除いても、過去6週間でイラク人保安部隊員300人が死亡した。
「週ごとに違うし、数ヶ月でまた状況は変化する」マイヤーズ将軍は言う。「しかし、2003年5月から現在までという見方をすれば、皆さんの結論づけた通りだ」。結論としては、バグダッド陥落から2年経過して、14万の同盟軍は、自分達よりはるかに装備の劣る反乱軍のゲリラ攻撃から、6マイルの高速道路を守れないというわけなのだ。
結果として、水道設備、下水、電力の復興や、イラク人の就業に使われるべきお金が、うなぎ上りの治安費用に転用されてしまっている。9ヶ月間で3度、ブッシュ政権はイラク復興計画を書き直している。「あらゆる建設計画において、費用の35%ほどが従業員の保安のために使われる」フィルキンズ記者はラサーに語った。「問題は暴力であり、復興努力のほとんどが暴力によって圧倒されてしまう」
おそらく、新内閣誕生の合意と新首相イブラヒム・アル・ジャファリへの権限委譲が事態好転への契機となるだろう。しかし、アーマド・チャラビ首相代理(そして暫定イラク石油収入監査担当)と彼の甥で大蔵大臣を務めるアリ・アブデル・アミール・アラウィには、イラクの問題を解決できるようには見えない。当分は、空港へのタクシー代金が3万5,000ドルから値下がりするようなことがあれば、イラクの状況が好転したといえるのだろう。
(以上)