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4月29日―メディアを創る
改憲に反対する財界人
右傾化する奥田経団連が、武器禁輸三原則を放棄し改憲を主張する中にあって、これに真っ向から異議を唱えている財界人がいることを知った。経済同友会幹事、日本興亜損保(旧日本火災海上保険)相談役の品川正治氏だ。
週刊金曜日の4月29日号に、斎藤貴男と品川正治の対談記事があった。その中で品川氏が語る次の言葉を紹介したい。私が賛同するからだけではない。まったく正しいと思うからだ。
「・・・今が一番憲法論議をしてはいけない、難しい時期ではないかという気持ちがあるのですよ。アメリカが戦争をしているという現実を、甘く見すぎているのではないか・・・日本を戦争に動員することがアメリカの国益だと思っている時期に、わざわざ論議を始めてしまった・・・戦後日本が打ち立てたモデルというのは、他の先進国とは異なり、軍産複合体というものを持たないで経済発展を実現したということなのです。それをやりおおせた事を、私は大きな誇りに思うのです。そんな私は、経済界では決して少数派ではないのです・・・私の主張に反論されている方で、『それは理想主義ではないか』という批判があります。私は紛争と戦争をはっきり区別している。紛争はありますよ。それを戦争にしないというのが憲法9条なのですよというのが私の主張でね。そこがなぜ理想主義なのか。外交はいったい何のためにあるんだ、と反論しています・・・今回9条を守りきれば、日本の21世紀は閉塞状態から抜け出され、国際社会で最も意義ある素晴らしい国を実現できます。私はそれを期待しています・・・」
財界人でもこれだけのことが言える人物がいたのだ。
昨年の暮れ、私はサンデープロジェクトに出演して外務省OBと日米同盟の是非について議論した事があった。番組が終わりかけていた頃、後ろに座っていた塩川正十郎元議員が「そんな子供じみた理想論ばかり言ってどないするんや」と叫んできた。私は「理想を求めずして、よく政治家が務まりましたね」と答えた。
この塩川元議員は、癒し系の好々爺として最近やたらにテレビに出演している。しかし彼は元財務大臣として財政赤字や年金問題をなんら解決しようとしなかったばかりか、旧福田派の重鎮として小泉政権を弁護し続ける政治家である。元官房長官として機密費の悪用を一旦認めておきながら、追及されると、「忘れた」ととぼけて平然としている政治家である。
理想を求める品川とあくまでも現実的な塩川との間に生き様の違いを感じる。
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