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04/11 18:56 アルカイダが独自核開発 90年代、スーダン拠点に 米当局者証
【ワシントン11日共同=太田昌克】二〇〇一年の米中枢同時テ
ロを実行した国際テロ組織アルカイダが、アフリカのスーダンを活
動拠点としていた一九九〇年代前半、サウジアラビアなどアラブ諸
国出身の核専門家を雇うなどして独自に核開発を進めていたことが
十一日、明らかになった。当時の米中央情報局(CIA)当局者の
証言や連邦裁判所の公判資料から判明した。
米情報当局はアルカイダがその後、旧ソ連諸国から核爆弾入手を
試みる方法に切り替え、自前の核開発は断念したと分析。同組織が
現在、核保有しているかどうかは確認されていないが、判明した事
実は十年以上前から獲得に意欲を示していた実態を裏付けており、
「核テロ」の脅威に現実味を与えている。
昨年十一月までCIAでアルカイダを担当したマイケル・ショイ
アー元上級顧問や公判資料によると、CIAは九六年にアルカイダ
が核保有を目指しているとの情報を入手。九八年には、アルカイダ
の核関連物資調達責任者の男がドイツで拘束された。
ショイアー氏などによると、この男はオランダなどの欧州諸国を
頻繁に訪れ、核関連物資購入を試みる一方、九五年ごろには通信関
連機器の購入を目的に日本にも入国していた。
日本の公安当局の調べで、この男と同じ名前のアルカイダ幹部が
九五年に東京・秋葉原で無線機千台を購入したことが分かっており
、同一人物の可能性もある。
ショイアー氏によると、アルカイダは調達活動と並行し、エジプ
トやサウジ出身の専門家を雇用。米国が「テロ支援国家」に指定す
るスーダン政府の協力の下で、核兵器の製造準備を本格的に進めた
。
しかし、アルカイダが九六年にスーダンを離れ、アフガニスタン
に拠点を移して以降、こうした動きは見られなくなった。CIAは
「一カ所で開発すれば米国の攻撃の標的となりかねない」として、
自前の核開発を断念したとみている。
スーダン政府はアルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン容疑者ら
とのかかわりを否定。ショイアー氏は「これほど科学的で専門的な
核開発努力がテロ組織で行われたことはなかった」と証言している
。
20050411 1856
[2005-04-11-18:56]
04/11 19:33 「時間の問題」との指摘も 核テロ、9・11で脅威増す
国際テロ組織アルカイダが一九九〇年代に自前の核開発を進めて
いたことが明らかになった。米中枢同時テロを経て高まる核テロの
脅威。国際社会はテロ組織による核物質入手を阻止するため「核テ
ロ防止条約」づくりを進めている。アルカイダが核兵器を獲得した
との確かな情報はないが、米中央情報局(CIA)などによると、
ずさんな管理が指摘される旧ソ連諸国の核物質・爆弾入手を試みて
いるのは間違いなく、核テロが起きるのは「時間の問題」との指摘
すらある。
「アルカイダがロシアから爆発力十キロトン(広島型原爆は十五
キロトン)の核爆弾を入手、現在ニューヨークに潜伏している恐れ
があります」。同時テロから一カ月後の二〇〇一年十月十一日、ホ
ワイトハウスに極度の緊張が走った。
米政府関係者によると、この情報は「ドラゴンファイアー」のコ
ードネームで呼ばれるCIA工作員からもたらされ、当時のテネッ
トCIA長官がブッシュ大統領に報告した。後に誤報と判明するが
、明確に否定できる材料は当時、CIA内になかったという。
テロリストと核の結び付きは、米政府が最も恐れる「悪夢のシナ
リオ」だ。CIAで長年、アルカイダを担当したマイケル・ショイ
アー氏は「(アルカイダ指導者の)ビンラディン(容疑者)が考え
ているのは先制核使用。米国との戦争に勝利することだけを考えて
おり、核を保有したら使う」と断言する。
元国防総省高官で核テロに詳しいハーバード大のグレアム・アリ
ソン教授も「米ロ両国が現在のような(不十分な)対応を続けてい
れば、今後十年以内に51%以上の確立確率で核テロが起きる」と
警告する。
しかし、現在の米情報機関は、アルカイダが核保有しているかど
うかを確認する材料を持ち合わせておらず、「実際に核爆発が起こ
って初めて事実を知る」(ショイアー氏)のが実態。「悪夢のシナ
リオ」への備えはお寒い限りだ。
かつて米国務省で核拡散防止問題を担当し、現在は有力シンクタ
ンク外交問題評議会の研究員を務めるチャールズ・ファーガソン博
士も「テロリストが核兵器を製造するのに十分な量の核物質が既に
盗まれている」と警鐘を鳴らす。
テネット氏の後を継いだゴスCIA長官も今年二月に議会で「ア
ルカイダなどが化学、生物、放射能、核兵器を使おうとするのは時
間の問題かもしれない」と証言。放射性物質をまき散らす「汚い爆
弾」や核兵器の脅威を訴えた。
CIAが把握している範囲では、パキスタンの「核開発の父」カ
ーン博士が構築した「核の闇市場」とアルカイダとの具体的な関係
は浮かんでおらず、調達先としては「ロシアが最も可能性が高い」
(アリソン教授)との見方が主流。教授は旧ソ連などでの核完全防
護が急務と力説する。
ロシアの大量破壊兵器解体事業を進める「核脅威削減評議会」に
よると、核兵器材料となる高濃縮ウランと兵器級プルトニウムは同
国に約六百トンある。ローラ・ホルゲート同評議会副代表は「米国
の支援で三百トンの安全管理が強化された。ロシア側は残り半分も
安全にしたと説明しているが、実態はよく分からない」としている
。(ワシントン共同=太田昌克)
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[2005-04-11-19:33]