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4月11日―メデアを創る
◇汚れたイラク復興資金
少し前のことになるが4月6日号のニューズウィーク誌日本語版に、「イラクは史上最大の汚職天国に」なるおそれがあるという記事が載っていた。
イラクで復興事業を請け負っているカスター・バトルズという米国企業がある。この企業の元社員が、同社は何百万ドルもの水増し請求をしていたと内部告発をしたのだ。彼らは、血税を騙し取られたと米政府に代わってこの会社を訴えたという。
ブッシュ政権は今のところ「われ関せず」を通しているという。ブッシュ政権の関係者によれば、(米政府が知らぬふりを決め込んでいるのは)イラクの連合軍暫定当局(CPA)は複数の国が参加していた国際機関であり米政府の一部門ではない、厳密には米政府が被害にあったわけではない、などという理由からだ。しかしこれはおかしい。
米国の187億ドルの復興事業資金は、CPA及びイラク駐在の米政府当局にゆだねられて来た。そしてカスター・バトルズ社が結んだ復興事業契約の一方の契約当事者は米政府なのだ。米国政府の責任が逃れられる訳がない。
食い物にされているのはアメリカの税金だけではない。フセイン政権崩壊後、国連安保理決議によって設置された「イラク開発基金」をめぐっても多額の不正疑惑が浮上しているという。そしてその資金に日本は最大の協力をしているのだ。日本の資金が彼らの餌食にならない保障は何もない。
そういえば亡くなった日本の二人の外交官が働いていたのはCPAだった。復興援助がらみの秘密情報を知ったために米国に殺されたのではないかという噂さえ囁かれたほどだった。彼らがいなくなった今日、日本はますます米国の取り仕切るイラク復興事業から遠ざけられているのではないか。
おびただしい無垢のイラク人の命と引き換えに、膨大な復興事業が動き、その裏で巨額の不正資金を手にしている者がいる。そんな非道な企業の為に日本のODAの一部が使われているとすれば耐えられない思いだ。我々も米国企業の不正にもっと注意を注ぐべきだ。
◇反日運動が小泉政権を倒す日
燎原の火のように高まる中国、韓国の反日の動きは小泉政権の命脈を絶つことになるのではないか。私は最近そう思い始めている。
今我々が目の前で目撃している中国と韓国における反日感情の動き。その底を流れる物事の本質を我々は見逃してはならない。かつて見られなかったほどに高まった今回の反日運動を、単に国内の不満の捌け口を外に求めているものであるとか、反日教育の結果だなどと言って反発すればよいものではない。小泉首相が繰り返すような、「冷静な対応」や「未来志向で考える」ことで沈静化するものでは決してない。今回の反日運動はもっと深刻なものであると受け止めるべきだ。
両国の反日感情の根底にあるのが過去の歴史、すなわちわが国のこれら両国に対する占領の事実であることは否定の余地はない。占領した日本がなんと言おうと、これら両国民から見れば許せないのだ。その気持ちを抱き続ける彼らをとやかくいう権利は我々にはない。
日本の国内には、自虐史観などという言葉を持ち出して、占領の事実さえも認めない人達がいる。言論の自由が保障されている日本であるから、誰が何を言おうと勝手だが、国政に責任を持つべき政治家や為政者は、日本や日本国民のために何が最善かを考えて国を導いていかなければならない。そしてそれは決して一部の国民の強硬論に同調する事ではないはずだ。
政治家小泉純一郎が、どのような個人的思想や歴史認識を持っていようと知ったことではない。しかし彼の最大の間違いは、日本国と日本国民の利益を守るべき総理の地位にありながら、自らの個人的考えを軽率に口走り、またその考えに基づいて総理としての言動を繰り返している事だ。靖国神社参拝にこだわりつづけ、国会の場で「隣国がどの様に考えようと自分の考えは変わらない」などという発言を繰り返す小泉首相の傲慢さこそ、今日の反日感情の最大の原因なのだ。
国家主権の象徴である日本大使館が暴徒に蹂躙され、日本人留学生が殴られるなどということは看過できない暴挙である。これに対して毅然とした抗議が出来なくては国民に対する日本政府の役割はない。今こそ小泉首相自らが率先してこの問題の解決に責任を果たすべきだ。口を開けば郵政民営化改革を唱え、中国で日本大使館が攻撃され、日本国民や日本企業が反日運動の犠牲になっているというのに一日中公邸に引きこもって時間を過ごす小泉首相は、それだけでも首相の資格はない。
何故小泉首相は自ら率先して事態の収拾に乗り出さないのか。それは乗り出せないからである。過去を反省する気持ちが全くない自分の言動が、中国や韓国の国民を刺激する事を知っているからである。
日本人を舐めてかかる小泉首相であっても、中国や韓国の国民はそうはいかない。彼らは小泉首相の強硬姿勢の誤りをとっくに見抜いている。そんな小泉首相を見捨てている。小泉首相が日本の首相にとどまる限り、日本との良好な関係は望めないと声をあげているのだ。
もし小泉首相がこのような両国国民の気持ちを理解せず、時が経てばおさまるなどと考えていたら、今度こそもっと激しい反日運動が起きるであろう。その時こそ小泉首相の命運が尽きる時だ。日本国民が倒せなかった小泉首相を中国や韓国の国民が倒すという不可思議な現象が起きるかもしれない。
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