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□米国の猛烈な圧力で変貌するサウジアラビアの宗教事情 [アラブの声ML]
http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/message/503
米国の猛烈な圧力で変貌するサウジアラビアの宗教事情
現在のサウジアラビアはサウド家とワッハーブ家とが同盟を結んで建国された。ワッハーブはイスラムの聖典であるクルアーン(コーラン)を字句通り忠実に従うように説いたため、同国では最も厳格な教えが守られてきた。そのイスラムの盟主を自認するサウジアラビアのイスラムが揺れている。
その象徴的な例がUPIが1日に伝えた次の短報だ。曰く勧善懲悪機構のリヤド(首都)事務所は、集合住宅を(キリスト教の)教会にしていた十人のフィリピン住民を逮捕したとある。
これだけなら何でも無い事件であるが、筆者の注意を引いたのは、続いてUPIに情報を提供した勧善懲悪機構のメンバーが、匿名にすることを求めたという点だ。
勧善懲悪機構とは、UPIが「宗教警察」とカッコつきで言い換えているサウジアラビア独特の機構である。町を歩くと、細い杖を手にした痩せた老人が薄手の黒色のマントを羽織り、人々の宗教行動に目を光らせている。一日5回の礼拝時間になると「サラー、サラー!(礼拝だぞ)」と甲高い声で叫びながら、店を閉めるように命令し、通行人をモスクに駆り立てる。断食月のラマダーンになると、日中、飲食していないかも監視する。
サウジアラビアでは教会建設がご法度であるから、マンションを教会として使っていた不届きな者どもを逮捕することは単純に職務を遂行しただけで、何も匿名で明かすような事件ではないではないか?この匿名という点こそサウジアラビアの現況を象徴している。
願わくばサウジアラビアを手中にすることを考えていると言われ、イスラム敵視化政策を採る米国の猛烈な圧力を受け、勧善懲悪機構のご老体方は、かつては宗教心に燃えて大威張りで職務を遂行していたのに、今や遠慮しながら仕事をしなければならなくなったわけだ。
米国による圧力の最も典型的な例は、最近サウジアラビアの宗教学者などが不倶戴天の敵であるはずのユダヤ人聖職者らと米国で会談したとすっぱ抜かれた事件だ。
米国はカネの動きにも厳しい目を光らせている。日本にもサウジアラビアのある王族の支援で作られた救援組織が六本木に事務所を開設したが、仕事にならず都心の高い家賃の事務所を引き払い八王子の田舎に引っ込んでしまった。
女学生たちですら黒い外衣の内側にオサーマ・ビンラーデンの写真付きTシャツを着ているという国である。板ばさみにあったサウジアラビアは今後どのような舵取りをするのであろうか?
米国は一方でテロ撲滅を叫びながら、それを煽ってもいる。「ラーヤトルアラブ(イラクのアラブ民族潮流の機関紙)」によると、反占領を唱える著名シーア派指導者のジャワード・ハーリシー師がCIAはマグレブ地方(北アフリカ)の国で過激なイスラム伝道師を育成する学校を建設していると言明している。
サウジアラビアと米国の関係を正確に理解するには複合的な視点が欠かせない。細かな記事を積み上げていくと全体像がおぼろげながら見えてくる。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=2005\03\03-31\g24.htm&storytitle=ff%DD%E1%C8%ED%E4%ED%E6%E4%20%ED%DE%ED%E3%E6%E4%20%DF%E4%ED%D3%C9%20%DD%ED%20%C7%E1%DA%C7%D5%E3%C9%20%C7%E1%D3%DA%E6%CF%ED%C9fff
アラブの声ML 齊藤力二朗
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