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「民主主義vsテロ」の戦争に独裁色は邪魔:スペインでもフランコの像を撤去、出汁にされる共産主義者
http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/794.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 3 月 26 日 05:55:04: SO0fHq1bYvRzo

「民主主義vsテロ」の戦争に独裁色は邪魔:スペインでもフランコの像を撤去、出汁にされる共産主義者


これは、下にある私の投稿へのプチ熟女さんのレス
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http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/782.html
投稿者 ぷち熟女 日時 2005 年 3 月 25 日 21:38:25
先日紹介したチリの女性運動家は父親をピノチェットに殺されています
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に対する私の返答
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http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/791.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 3 月 26 日 01:28:03
知っています。1976年に逮捕され数日後に死体で発見されました。
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についての補足と、新しい情報なのですが、上の投稿の時はちょっと急いでいたもので詳しく書けませんでした。プチ熟女さんの情報に改めてお礼を申します。


●ピノチェットへの正式な告訴は、まず1998年に彼がロンドンに病気治療に出向いた際に、現代の異端審問官バルタサル・ガルソン判事が、独裁政権時に殺害した数名のスペイン人に関して起こしたものが最初ですが、その後2003年の末ごろからチリの裁判所で本格的な訴訟の動きが始まり、2004年になって彼が持っていた免責特権が外され、同年6月には米国のリッグス銀行にある隠し財産がブッシュ政権の手によって暴かれる、という経過を経て、9月から本格的な裁判が開始されています。

要するにピノチェットは、スペインで裁判中のシリンゴ同様、米欧支配勢力の手によって裁かれているのです。要するに、現在遂行中の「対テロ世界戦争」で「民主主義」を掲げているだけに、自分たちが作って支えてきた軍事独裁者やその手先が無事で生きてくれていると都合が悪いわけで、生贄として生き恥をさらしながら裁かれることが、彼らの最後のお勤めです。単にそれだけでしょう。

そして今後ベネズエラのチャベスやアルゼンチンのキルチネル、ブラジルのルラといった政治家に対しては、ユーゴ、グルジア、ウクライナ、そして今回のキルギスタンで起こったことと同じパターン、つまり2002年のクーデターのように、「民主主義を要求する市民たちの力による政権交代」が、CIAやFBIなど米国諜報機関とオプス・デイ、統一教会、および彼らに雇われたゴロツキ共の手によって演出されることになるでしょう。決して、絶対に、と断言しますが、ピノチェットやオンガニア、ビデラのような軍事独裁にはなりません。必ずチャベスなどを「独裁者」と呼んで追放し(あるいは殺害し)、その後「民主的な」政府が登場する、そういうパターンでやろうとするでしょう。問題はそうなる前にパトリシア・ベルドゥーゴのような知識人がどう動くか、ですね。

チャベスにしてもキルチネルにしても、共産主義者でも社会主義者でもありません。政治的な分類でいくと「ポピュリスト」ということになるのでしょう。特にキルチネルは流れとしてはペロン主義の中道左派です。(ペロンに関してはいずれ改めて投稿しなければなりません。)

米国にとって最も厄介なのは、愛国的で反米色の強い「ポピュリスト」の政権なのです。そしてこういった指導者たちを、かつて自分たちが手塩にかけて育てた軍事独裁者と同列において「独裁者」「ファシスト」と非難することは目に見えています。2002年がそうでした。このときもかなりの共産主義者や社会主義者などがチャベスを「ポピュリスト」「アシスト」と呼んでCIAの謀略に手を貸しました。そしてそのためのピノチェット裁判なのです。

果たしてパトリシアはどちらの隊列に加わるのでしょうか。日本を含む世界の「知識分子」はどっちにつくのでしょうか。上記の動きはすでに始まっています。起こってからでは手遅れになります。だから私が声を大にして南米の状況を伝えているのです。


●次にスペインの話ですが、先のマドリッド会議以来、マドリッド、サンタンデール、グアダラハラなどスペイン各地の街頭に建てられてあったフランコの銅像が次々と撤去されているのです。(まだあったんですよ、実は!)またグアダラハラ市では第2共和制の前に独裁政権を作っていたプリモ・デ・リベラの銅像も一緒に撤去されました。
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『政府はフランコの銅像を撤去の謎』3月17日、エル・ムンド紙
http://www.elmundo.es/elmundo/2005/03/17/madrid/1111018865.html
『グアダラハラ市も、深夜にフランコとプリモ・デ・リベラの像を撤去』3月23日、エル・ムンド紙
http://www.elmundo.es/elmundo/2005/03/23/espana/1111578538.html
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この国にあるフランコの銅像はあと2つを残すのみですが、すぐに同様の運命をたどるでしょう。この動きと先のマドリッド会議、そしてもう一つのことが密接に結び付いています。

それは、元スペイン共産党党首サンチアゴ・カリリョが今年1月で90歳になったことを記念して、この3月17日に、首相のサパテロはもちろん社会労働者党の幹部連、各民族政党の重鎮たちなど、スペイン政界の大物たち(国民党を除く)が集まって、彼の名誉を称える祝賀パーティーが盛大に行われたことです。そしてそのパーティーの最中に国務長官からの銅像撤去の命令が発せられたのです。

当然ですがこの動きには統一左翼連合(旧スペイン共産党)が最も喜んでおり、国会や各地方議会の運営に手間取る社会労働者党にとっては少しは力になるでしょうが、決してそれが主目的ではありません。なお統一左翼連合は通りの名前や建物など、フランコにまつわる遺物がマドリッドだけでも167箇所もある、として名称の変更や取り壊しなど、過去の独裁色の一掃を求めています。

これは南米での動きとパラレルなわけで、要するに「テロと対決する民主主義」にとっては独裁者のイメージは払拭しておかねばならない、ということです。そのために共産主義者たちが出汁に使われているわけで、この先を考えるとゾッするような出来事です。

さて、日本ではどうなんでしょうね。

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