★阿修羅♪ 現在地 HOME > 戦争68 > 296.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
「ポピー・フィッシャー問題考」   れんだいこ  
http://www.asyura2.com/0502/war68/msg/296.html
投稿者 愚民党 日時 2005 年 3 月 11 日 14:27:24: ogcGl0q1DMbpk

(回答先: いまも続く入国管理局のメール密告制度。 投稿者 戦争とはこういう物 日時 2005 年 3 月 11 日 13:29:22)



 【「ポピー・フィッシャー問題考」】

 2005.3.5日付毎日新聞は、「チェス元世界王者:脱税容疑、米国に収監の可能性も」を報道している。この記事は、報道されぬよりはましなという意味のこもった貴重報道である。これだけでは判然としないので、れんだいこのインターネット畏兄・木村愛二氏が、「阿修羅戦争67」の2005.3.5日付投稿「チェス元世界王者の反ユダヤ主義を報じない 毎日新聞は腰抜けじゃ」(http://www.asyura2.com/0502/war67/msg/1062.html)で補足している。これに更にれんだいこコメント付けて概要をはっきりさせることにする。判明することは次のことである。

 ボビー・フィッシャー氏(61)は、かって、アメリカンヒーローだった。1956年、フィッシャー氏は史上最年少の13歳で全米チェス王者になった。1972年、アイスランドで開催された世界大会で、それまでのチェス世界王者であったソ連のボリス・スパスキーと「世紀の冷戦対局」し、フィッシャーが見事勝利した。

 フィッシャーは、米国人初の世界王者になり国家の英雄となった。 米国でチェスブームの火付け役となった。いわば、米国の誇るべき頭脳の一人であることを証した。

 その後、フィッシャーはトーナメント出場をしなくなった。その理由については様々な憶測を呼んでいるが、フィッシャー対スパスキー対局のテレビ放映を企画したシェルビー・ライマン氏は、アトランティック・マンスリー紙の記事で次のように語っている。「負けず嫌いなのと、伝説を壊すことが、フィッシャーが二度と対局しない理由の大部分を占めていた」。真相は不明であるが、以来フィッシャーは長らく表舞台に出ることが無かった。

 1972年の闘いから20年後の1992年、フィッシャー氏は、経済制裁下のユーゴスラビアでスパスキーと再戦し、又もや勝利しそのニュースが世界に配信された。賞金365万ドルを手にした。

 こうして、フィッシャーはチェス競技界の神話の人となった。今日でも、「フィッシャーは偉大な対局者でした。彼の対局は世界を感動させた」、「今でもフィッシャーのことを現存する最高ランクのチェス名人であると信じている(前世界チャンピオンでゲイリー・カスパロフも含めて)」、「フィッシャーはチェス界のベートーベンか、ミケランジェロだ。彼の対局は永遠に残るだろう」と評価されている。

 この米国の頭脳の一人であるフィッシャーには「癖」があるようで、現米国大統領小ブッシュの父ブッシュが嫌った。ユーゴでのチェス対局で賞金を手にしたのは、経済制裁下の相手国と経済活動をしてはいけないというブッシュ大統領及び政府による通商禁止令違反なる容疑をこじつけて、フィッシャー迫害政策を指示した。これにより、FBIが、フィッシャー氏を告発起訴した。「フィッシャーは対局に勝利したが、FBIによって告訴される立場に陥ってしまった」。

 その時からフィッシャーは亡命者となった。フィッシャー氏が帰国して有罪となれば最高10年の懲役、25万ドルの罰金となるため、一度も帰国していない。ハンガリー、ホンコン、フィリピン(妻子が居るとされる)に渡り住むことを余儀なくされる身となっている。

 なぜ、フィッシャーは迫害されるのか。それを解くのは、「フィッシャーの癖」にある。その「癖」を解くのは、「ボビー・フィッシャーは、そのアメリカ合衆国に対する攻撃と反ユダヤ主義的発言により、社会の除け者にされてしまった」がキーワードであろう。フィッシャーはどうやら反ユダヤ主義で、その限りで今やユダヤに乗っ取られている米国に対する反米主義になっているらしい。

 これを裏付ける情報は次の通りである。1999年から、アイスランド、ハンガリー、フィリピンのラジオ局による一連のインタビューで、フィッシャーは次のように語っている。「アメリカ合衆国は“おぞましき”ユダヤ人たちによって支配されており、自分は世界中のユダヤ民族から迫害を受けている」。

 フィッシャーはまた、カリフォルニアにある貯蔵庫に収蔵していた合法的な個人財産が騙し取られ、違法に売り払われたとも主張している。他にも、「アメリカはこれ以上長く存続できないと思う」、「米国があまりにも早く崩壊し、過去の遺物へと成り果てるということに皆さんも驚くことになるだろう」なる予言を吐いている。

 フィッシャー氏は、合衆国当局から追われる身になって以来、隠遁者となっており、第三国への政治亡命を希望している。 そのフィッシャーは今、日本に居る。なぜ日本なのか? その理由について、フィッシャー氏は次のように述べている。概要「日本は大丈夫だ。日本政府は私を困らせるようなことはしない。日本の当局者は他国ほど厳格じゃない」。れんだいこが解するところ、その意味するところは、日本政府当局者の対応は、かってはと云うべきか政治的ノンポリであった。そういう意味では住み易い、ということのようである。

 フィッシャー氏は日本は何度も訪れ、2000年以来、日本チェス協会事務局長の渡井美代子さん(59)と日本で同居している。

 2001.9.11日、米国内同時多発テロが発生したが、その数時間後、興奮したフィッシャーはフィリピンの バギオにあるラジオ・ボンポ局に急行し、パブロ・マルカド氏のインタビューを受けた際に概要次のように発言している。

 「素晴らしいニュースだ。奴等のクソッタレな頭を蹴り飛ばす時だ。アメリカの息の根を止める時だ。(テロ行為を)私は賞賛する。アメリカとイスラエルは何年にもわたりパレスティナ人を虐殺してきたのに、誰も気にもしなかったんだ。そのツケがアメリカにやってきたんだ。クソッタレのアメリカに。アメリカが全滅するのを見てみたいもんだ」。

 この「フィッシャー発言」は、ニュースで世界中を駆け巡った。2002.2月、「公共の場での嘆かわしい発言」を理由に、アメリカ合衆国チェス連盟はフィッシャーを除名した。

 その後、フィッシャー氏は再々来日している。2003.1月付けで朝日新聞が報じたところによれば、2002.12月、フィッシャーは日本チェス協会に赴き、壁に飾られたチェス対局の絵に目を留めた。「私の対局だ」協会の事務員に告げると、フィッシャーは絵に署名した。後日、その絵は壁から降ろされ、ハリー・ポッターのポスターに交換されたという。

 しかし、日本チェス協会は、連絡窓口となることで、フィッシャーをサポートしているようだ。同協会の渡井美代子会長代行は、「協会はコメントしません。彼はジャーナリストとの接触を嫌っています」とも述べている。

 フィッシャー氏は、2004.4月に来日し今日まで滞在している。木村氏は、「東京の場末の蒲田にいる世界一の元米英雄チェス選手は反米・反イスラエルなのである」と補足している。 

 フィッシャー氏は、日本への政治亡命を願っている模様であるが、ブッシュのご機嫌伺いに忙しい小泉及びその政府は首を縦に振らない。そうこうするうちに、フィッシャー氏が米国人初の世界王者になった記念すべき対局を行ったアイスランド政府が、フィッシャー氏の受け入れを表明した。フィッシャー氏もアイスランド行きを希望し旅券も発給さた。大統領令は犯罪人引き渡し条約の対象ではないため、フィッシャー氏は自費出国を申請し、支援者は航空券も購入した。

 2004.7.14日、フィッシャー氏が成田空港からフィリピンへ出国しようとしたところ、東京入管成田空港支局に拘束され収容された。日本の法務省が、フィッシャー氏のアイスランドへの出国を許可しなかったということになる。フィッシャー氏の保持する米国旅券(パスポート)が期限切れの無効容疑で拘束されたと云う。実際にはパスポートの有効期限は2007年まであったとの情報もある。

 つまりは、米国側の要請に応じて日本の入管局が足止めさせたというのが室際であろう。「チェス元王者を収容 成田で入管難民法違反容疑」というニュースが配信され、海外でもちょっとした話題になった。

 法務省はすぐさま米国に強制送還しようとしたが、フィッシャー氏が退去強制処分取り消し訴訟を起こし、現在も係争中。法務省は口頭弁論で、米国以外への送還を拒否することを明らかにしており、米国の要請があれば、強制送還で引き渡すのは必至の模様となっている。

 フィッシャー氏は現在、入管法違反容疑(不法入国)で東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容されている。同居している渡井さんは昨夏の収容以来、150回以上フィッシャー氏と面会している。フィッシャー氏の代理人の鈴木雅子弁護士は「第三国が受け入れを表明し、本人も希望しているのに許可しないのは過去に例がなく、極めて異常だ」と法務省の対応を批判している。

 最新情報で、フィッシャー氏は、脱税容疑で米裁判所の大陪審の審判を受けることになった。米フィラデルフィアの破産裁判所によると、日本の国税庁にあたる米内国歳入庁が告発するフィッシャー氏の脱税容疑は5件あり、大陪審で起訴されるかどうかが決まるが、本人が「米国に税金は払っていない」と過去に発言していることから、起訴されるのは間違いないとみられる。関係者によると、大陪審は4月5日に開かれる。

 起訴され、米国からの引き渡し請求があれば、日本側は法相が日米犯罪人引き渡し条約などに基づいて判断し、引き渡すべきだとなれば東京高検が身柄拘束するとともに東京高裁に引き渡し審査を請求する。同高裁は身柄拘束から2カ月以内に引き渡しの可否を決定する。かくて、フィッシャー氏は、米国に収監される可能性がある。

 この「チェス王者フィッシャー引渡し事件」をどう窺うべきだろうか。マスコミは、北朝鮮拉致事件については連日連夜、何かことあるごとにキャンペーンを張っている。その正義が、パレスチナ、イラクには向わない。それは異国のこと故かと思っていたらそうでもない。「チェス王者フィッシャー引渡し事件」はれっきとした日本が当事国の問題である。これに及び腰な理由を立花はん辺りに説明させたら素敵なコメントが聞けそうなのに、なぜだか今のところでてこないのは滑稽なことだ。

 それはそうと、れんだいこにはもう一つ踏まえておきたいポイントがある。「米国の頭脳の一人フィッシャー」の反ユダヤ主義の観点をもう少し聞きたい。彼の頭脳に映じている現代世界観、人類史観を聞きたい。恐らく、目を洗われハッとする指摘の満載なのではなかろうか。ならば、れんだいこは、「フィッシャーのアイスランドもしくは日本定住運動」を起こし、彼の頭脳を擁護してみたいと思う。

 れんだいこは、歴史的ユダヤ主義の頭脳にたった一人で立ち向かっているフィッシャー頭脳の狂気に侠気を感じる。

 一般に、スポーツ界が政治権力に翻弄される愚はもうよしこにしたい。昨年はナベツネ権力に野球界が振り回された。この時の対応の悪さで、今セイブの堤がメッコ入れられている。歯向かうとこうなるぞというみせしめだろう。ライブドアのホリエモンの今後は如何に。彼は、経済で政治をこじあけようとしているが、その帰趨はいずれはっきりするだろう。鬼門筋に手を染めていることだけは確かで、じっくり見させてもらうつもりだ。

 2005.3.6日 れんだいこ拝

TOP 人生学院
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 戦争68掲示板



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。