現在地 HOME > 戦争68 > 261.html ★阿修羅♪ |
|
サパテロはアナンに国連安保理「準常任理事国群」設置に賛同(エル・ムンド)
スペイン首相サパテロは3・11事変一周年のためにマドリッドに滞在中の国連事務総長コフィ・アナンと会談し、安全保障理事会改革について話し合いました。
3月9日付のエル・ムンドの記事をご紹介します。(主要部分のみの抄訳とします。)
****************************************
http://www.elmundo.es/elmundo/2005/03/09/espana/1110351750.html
2005年3月9日 エル・ムンド
『サパテロはアナンに国連の中での高い役割を求める意図を提示』
マドリッド : 政府首相はモンクロアの首相府で国連事務総長コフィ・アナンと会談した。首相は、安全保障理事会の改革と、スペインが国連で重要な役割を手に入れたいとの願望の実現を、彼と共に取り組むだろう。さらにサパテロは、彼が打ち出した「文明間同盟」を推し進めるために具体的な手段を提案するだろう。
【中略】
首相官邸筋は、国連安保理事会の改革はホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロがコフィ・アナンと共に取り組む原則的な事柄のひとつである、と語った。サパテロはアナンに、スペイン政府は国連安保理非常任理事国の数を増やすことと新たなカテゴリーとして「準常任理事国」メンバーを創設することに賛成する、と伝えた。
【中略】
首相筋は、スペインの姿勢は交渉に対して柔軟で開放的だが、専門家による会談が提案した二つの選択肢のうち一方に賛同したい意向である、と主張した。それは、安保理には現行の5つの常任理事国はそのままにして、4年任期だが更新が可能な8つの準常任理事国、そして11の順番制の非常任理事国を置く、というものである。このことは、オセアニアを除くすべての大陸が常に2つの拒否権の無い「準常任理事国」を持つことを可能にする。
【後略、抄訳終り】
****************************************
訳出以外の部分では、スペインが国連で第8位の貢献をしている分、それにふさわしい役割を手に入れることを希望している、というサパテロの意思が書かれてあります。おそらくこの「準常任理事国入り」を狙い、国連の中に政治的な役割を担って食らい込んでつもりなのでしょう。
また「文明間同盟」については別の記事にも述べられています。これも主要部分のみの訳とします。
****************************************
http://www.elmundo.es/elmundo/2005/03/09/espana/1110398405.html
2005年3月9日 エル・ムンド
『サパテロとアナン、「文明間同盟」の思想を打ち上げるための「賢人グループ」創設を計画』
マドリッド : ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロはモンクロア宮殿の首相府に国連事務総長コフィ・アナンを迎えて、このスペイン首相が国連で提唱した「文明間同盟」を推し進めるために「賢人グループ」の創出を計画した。
共同記者会見でアナンとロドリゲス・サパテロは、一つの「後援者組織」つまり、首相の言葉では「高いレベルのグループ【原文:grupo de alto nivel】」、いわば「賢人グループ」を打ち立てるために作業を進めている、ということを明らかにした。事務総長の言葉によると、それは「実現のためのあらゆる計画を作り出す」作業に従事するはずのものである。
【後略、抄訳終り】
****************************************
いかにもヨーロッパ式のやり方ですが、各国のエリートによる「賢人会議」で十分に計画を練り、実現に向けて、20年、30年の見通しを持って歩を進める、というもので、この「文明間同盟」なるものも、1995年のバルセロナ・プロセスにのっとったものでしょう。これが恐らく今後進行するはずの米国・イスラエル主導による強引な「大中東構想=中東平定戦略」とどのような関係を持ってつばぜり合いを続けるのか、注目したいところです。
それにしてもユーラシア大陸の西の果ての中堅国ががんばってまっせ。コイズミちゃん、アンタも気張ってや。まあしょせんブッシュの腰巾着やから気張るも何もないか。アベちゃんはどうかな?