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明日は、東京大空襲から60年経過するとの事で、様々な企画がなされている。
東京大空襲によく似た話を紹介しておこう。悲劇は日本のいたるところで発生した。
次の話は、私が母から直接に聞いたところの彼女の空襲体験の一つである。
B29の空襲を何度も受けて、其の都度、家を出て逃げ回った。
ある日の事であるが、空襲を受けて人々は爆弾と焼夷弾の落ちてくる中を、そして家々が焼け落ちてゆく中を走って逃げた。
母達と一緒に逃げた一団の中に若い母親がいて、その人は赤ん坊を背負っていた。
ところが、その赤ん坊は逃げる途中に首が千切れてしまって無くなっていた。
B29が去っていき皆が落ち着き始めた時に、その若い母親は自分の背中が血でべっとりとしている事にようやく気づき、後ろを見て赤ちゃんの首が無くなっている事に気がついた。
首は、爆弾の破片が当たったか又は焼け落ちる建物の破片が当たって千切れてしまったらしいのだ。
「その時のその母親の顔といったら無かったよ」と私の母は、私に言った。
空襲とはそのようなものである。アフガニスタンでもイラクでもパレスチナでも行なわれている。
戦時中の話を私は多く聞かされていて、とても全部を紹介できるものではない。
それでも、強く役立ちそうなものは少しづつでも紹介してゆきたいと考えている。
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