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レバノン:シリア軍の段階的部分撤退 首脳会談で合意
【ベイルート小倉孝保】アサド・シリア大統領とラフード・レバノン大統領は7日、シリアの首都ダマスカスで会談し、レバノン駐留シリア軍の撤退について協議した。協議内容は明らかではないが、両大統領はシリア軍のベカー平原(レバノン国内のシリア国境近く)への段階的部分撤退で合意し、シリア軍は同日中に撤退を開始するとみられる。レバノン内にはシリア軍の撤退に対して支持派と反対派の緊張が高まっており、撤退後の混乱の懸念も広がっている。
アサド大統領はレバノン国内と国際社会からの撤退要求を受け5日、軍のベカー平原への撤退を発表した。これは、レバノン内戦(75〜90年)の終結を決めたタイフ合意に従ったもの。
大統領は「レバノンが求めれば(シリア国内へ)完全撤退する用意がある」とも語っており、両大統領は会談で完全撤退のスケジュールについても協議した可能性がある。シリアのシャーバン移民問題相も6日、「国際社会が考えているより、完全撤退は早いだろう」と語った。
レバノン筋によると、初日はレバノン駐留シリア軍(1万4000人)のうち約5000人が撤退を完了し、3日ほどかけてさらに一部を撤退させるという。また、シリア国内に引き揚げる部隊もあるとみられる。
ハリリ前レバノン首相が先月14日に暗殺されて以来、ベイルートではキリスト教徒やイスラム教スンニ派、ドルーズ派を中心に、4〜5月に行われる総選挙前のシリア軍の完全撤退実現を要求している。ベイルートなどではシリアの情報機関員がレバノン国民を監視しており、レバノン国民にはシリア軍の撤退と併せて情報機関員を退去させたいとの意向が強い。
一方、レバノンのイスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」のナスララ代表は6日、「シリア軍の撤退は内戦につながる」としてシリア軍撤退に反対を表明。ヒズボラは8日、ベイルートで大規模な親シリアのデモを計画している。
毎日新聞 2005年3月7日 19時50分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050308k0000m030060000c.html