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米軍薬物汚染、巡洋艦2隻の乗員に接点…密売で協力か
米海軍横須賀基地所属のミサイル巡洋艦「ビンセンス」乗員の薬物使用問題が発覚したのに続き、新たに、同「チャンセラーズビル」の乗員も薬物にむしばまれていたことが28日、明らかになった。
基地の外でも薬物を密売していたとされるチャンセラーズビルの下士官(25)は、国際郵便で薬物を密輸していた疑いが持たれているビンセンス元乗員の元米兵(23)と知り合いだったという。
2隻の軍艦で広がった“薬物汚染”の接点を手がかりに、日米の捜査当局が全容解明を進めている。
捜査関係者によると、チャンセラーズビルの下士官は、2003年秋ごろから昨年夏にかけて、東京・六本木や渋谷のクラブでDJをしており、横須賀基地内だけでなく、クラブ内などでも、外国人や日本人の客らに合成麻薬「MDMA」などの薬物を売っていたとみられている。横浜市内でMDMAを売っていたという情報もあるという。
下士官がDJをしていた六本木のクラブに通っていたという外国人女性は、読売新聞の取材に「下士官は客に対し、MDMAを2錠1万円で売っていた。薬物を目当てに来店する客もいた」と証言した。
一方、関係者によると、ビンセンス元乗員の元米兵も、客として、チャンセラーズビルの下士官が出入りしていた六本木のクラブやバーなどで頻繁に目撃されていた。
元米兵は、昨年8月に神奈川県警に麻薬取締法違反(営利目的密輸入)などの疑いで逮捕された同基地の元軍属2人とともに、軍事郵便を悪用して、カナダの密売グループからMDMA計5万錠などを密輸していた疑いが持たれている。
日米の捜査当局が元米兵の自宅などを捜索したところ、チャンセラーズビルの下士官の名前や連絡先を記したメモが見つかった。また、関係者の証言などから、元米兵は下士官と知り合いで、頻繁に連絡を取り合っていたこともわかった。元米兵も六本木のクラブで薬物を販売していたという証言もあるという。
こうした物証や証言などから、日米捜査当局は、2人が協力して、基地外での薬物密売に手を染めていた可能性もあるとみている。
日本側の捜査関係者は、「基地内部でさばき切れない薬物が、六本木などに持ち込まれて日本の若者の間にも広がっている疑いがある。今回明らかになった薬物汚染は氷山の一角だろう」と危機感を募らせている。
◆MDMA=覚せい剤と似た化学構造を持つ結晶性の粉末合成麻薬。錠剤やカプセルの形で密売され、「エクスタシー」とも呼ばれている。1980年代に米国で広がり始め、日本での押収量も年々増加している。視覚や聴覚に影響を与え、強い幻覚や興奮作用を引き起こす。89年に麻薬取締法で規制対象となった。
(2005/2/28/16:09 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050228it07.htm