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イスラエルを中核に据えアジア、アフリカ諸国との接近を禁止 スーダンは3分割 米国の中東政策
イラク情勢が混迷の度を増す中、2期目のブッシュの中東政策はどうなるのか。ライス女史が国務長官就任前にブッシュに推薦し、ブッシュ第2期政権に参画した8名の顧問が作成した「米国のスーパーパワーは中東から失墜し始めたか」と題する研究報告書は重要な考え方を示している。エジプトの政治高級誌アル・オスボーが1月31日号で特集した。
報告書が記す具体策の概要は次のようなものだ。
1)地域に如何なる宗教的政権をも誕生することに反対する。そのような政権は他の国に伝染するものだ。政府が感染しなくても民衆に伝播する。
2)いかなる新型兵器も、特に長距離ミサイル・ロケットが、中東地域に渡ることを禁止し、この地域の軍隊が米軍に従属し続けるようにする。その基本任務は国内の治安問題の解決に限定させる。
3)この地域の民族に普及している過激な宗教思想を撲滅し、主流の文化を穏健で開放的な文化に変革する。
4)特定の集団が突出した政治・軍事勢力とならないように、社会を分裂させる。
5)如何なる種類の核・大量破壊兵器の保持、製造は認めない。
6)イスラエルが中東諸国の軍事状況に密接に関わるように、これらの諸国と軍事的に融合させる。
7)この地域の幾つかの政権が、安定し安全になり、その社会の内部改革をより強力に実行出来るように、それらの政権を「修復」する。
8)中東諸国間の関係は如何なる段階においても、政治的、或いは経済的、社会的な連合に向かう融合、協力、統合を阻止する。ただ、諸国間の緊張関係が軍事行動に発展するか、他国へ侵略を企てる事態には至らないようにする。理由は、米軍を常にどちらかの側に引きずり込むことになるからだ。米軍が中東で軍事的冒険を
冒す場合は人的、戦備での被害発生を最小限にとどめる。
9)地域に複数の新たな宗教大学を建設する。毎度宗教活動を抑え、宗教集団を撲滅するのは容易ではない。近代的な宗教思想が過激な思想を打ち破ることになる。
10)情報戦略ではこれまで失敗したように直接的に介入せず、我々の真意を見抜かれない様にぼかして、アラブ側の番組の中に米国のメッセージを間接的に潜り込ませる。一例として民主主義の普及を旗印に掲げる。
11)中東諸国がアジアやアフリカの諸国と結びつくのは危険であるからこれを阻止する。イスラム諸国の指導者たちは、仮定の考えである「汎イスラム世界」構想には関心を持たないが、最近数年間に大きく後退したこの構想は、最終的に葬り去らねばならない。「イスラム会議機構」の存在自体が数年後の将来、我が国に脅威となるからだ。この機構は、相互に協調するきっかけがあれば何時強力になるか知れず、この機構自体、或いは「イスラム世界」とでも呼べる概念は、他宗教(特にキリスト教やユダヤ教)の信徒に対するムスリムの統合と統一意見の構築の象徴なのである。
つまりこの機構、或いは汎イスラム世界は、直接的に米国と欧州、イスラエルに敵対することになる。だが我々は汎イスラム世界或いはイスラム会議機構に反対であるとは決して公表しない。そのようなメッセージはこの地域の民を取り扱うには有効ではないのだ。それどころか、ただでさえ彼らは四方からの脅威に取り囲まれていると感じているのだ。
彼らにはもっと良い代替策がある。すなわち中東諸国、中でもアラブ諸国と、アジア、アフリカとの結びつきを徐々に断つことだ。アフリカの周辺地域はアジアの周辺地域よりも米国にとって憂慮の種となるかも知れない。北アフリカのアラブ諸国は、アフリカ諸国と戦略的な繋がりがある。しかしこのような戦略的な繋がりを米国は、北アフリカのアラブ諸国とも、アフリカ諸国とも有していない。
スーダンとモリタニアには次の段階で、より深い関心を寄せなければならない。南部スーダンは、この地域の技術(導入)と民主主義を適用する生きたモデル地域にならなければならない。スーダンは、北部と南部、西部の3小国に分割され、エジプトは北部と結び付き、米国は南部と戦略的に結び付き、イスラエルが西部の小国に結び付く。リビアとチャドの国境近くには国境警備のために米軍基地が建設される。
モリタニアは、地中海の第6艦隊の安全確保に影響する重要な戦略線を構成する。
ヨルダンはイスラエルとの経済、政治、軍事協力のためにシリアとの国境を開く程度にまで、シリアとの戦略的結びつきを強化しなければならない。だがヨルダンとシリアの2国間協力ではなく、イスラエルも含めた3カ国協力とする。
イラクとクウェートは2国間協力を結び、後からトルコがそれに加わる。サウジアラビアがこの協力の輪に近づくことは許されない。サウジアラビアはバーレンと協力関係を結ぶことになる。
この地域で起こり得る大戦争は、米軍の存続を脅かすことにもなる危険なもので、イランとエジプト、シリア間に同一の戦略目標に向かってある種の協力関係を生じさせる可能性がある。エジプトとイランの関係は最低限に抑え、その進展を妨げることは、米軍を脅かすこの地域の大戦争の芽を摘むための戦略目標の一つである。
シリアは観念上の戦略的支柱となり、次の段階で重要な要素となろう。
この大戦争は、イスラエルとアラブ諸国との戦争ではない。イスラエルとの戦争は小規模で限定的なものであらねばならない。イスラエルにはアラブの一つの軍事目標に軍事行動を仕掛けるるか、アラブの軍事施設を攻撃することは許されるが、アラブ諸国が一線を越えてイスラエル領内を攻撃するかイスラエルの治安に影響を与えることは許されない。
イスラエルとイランの戦争は大戦争の一つと考えられるが、現段階では勃発する可能性はない。また米国はイスラエルと2国だけでイランjを軍事攻撃する意志は無い。実行する場合は、欧州の同盟諸国が米国と共にイランに対する軍事作戦費用を負担する。作戦は電撃的で、核開発と大量破壊兵器に関する軍事目標に限られ、政権打倒を目標としない。NATOが対イラン軍事作戦で直接的な役割を演じることが不可欠である。
http://www.elosboa.com/elosboa/issues/410/0603.asp
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中東はおおよそこの構想に沿って推移しているようだ。米国の対日、対極東政策とも併せて観察すると興味深い。
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【見出し】
*ハキームが有力大臣ポストを与える条件でチャラビに首相候補から降ろす 「AP」
*アラウィ首相、シーア派同盟に対抗して弱小派閥と同盟設立へ
*オーストラリア軍事報告書:イラク新派遣軍は弱小で装備不足、戦闘に参加せず 「オ紙デイリー・テレグラフ」
*イラクのアンバール州、土曜(ユダヤ人の安息日)の休日化を拒否
*ブッシュの叔父、イラクの米軍に物資納入で儲ける 「LAT(ロスアンゼルス・タイムズ)」
*米軍がバグダード西方のヒートを包囲、夜間外出禁止令、狙撃兵を立ったものの屋上に配置
*米軍大部隊が四方からヒートに向かう 抵抗勢力は第二のファッルージャと応戦体勢
その前に抵抗勢力はヒートの米軍検問所を攻撃し12人全員を殺害している
*カナダが米国のミサイル防衛システム加盟を拒否 「カナディアン・プレス」
*イスラエルのピース・ナウ運動:シャロン政府はガザの入植地に資金を投入し住宅を建設中 「イ紙YA」
*イスラエルがアラブ・イスラム圏(モロッコからパキスタンまで)の軍事目標を昼夜撮影する偵察衛星を来月打ち上げ 「イスラエル放送」
*米軍が1億ドルでナーシリーヤのホワイト・アワーズ米軍基地近くにイラク南部諸州用の刑務所建設着工
イラクは人口比で世界最大の受刑者数 【投票に協力したご褒美。次はアブー・グレイブの改修・増築だろう】
【EU訪問のブッシュを迎えるブリュッセル 写真6枚 AP
http://www.iraqpatrol.com/php/index.php?showtopic=7973
釈放前にインドネシア人テレビ記者2人に贈り物を渡す抵抗戦士 写真1枚
http://www.iraqpatrol.com/indo.jpg
アラブの声ML 齊藤力二朗
http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/