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更新 2005年2月20日 日 11:19
「戦争で平和築けない」 コスタリカ学生サモラさん訴える
【沖縄】昨年9月、コスタリカの最高裁憲法法廷が、米国のイラク攻撃に際し政府が米国を支持した行為は平和を求める同国憲法や国際法などの精神に反し、違憲との判決を下した。その訴訟を起こしたロベルト・サモラさん(24)が19日来沖、同日夜沖縄市の農民研修センターで講演した。サモラさんは「戦争が自由、民主主義の戦いなんてことはありえない」と訴えながら、日本の憲法九条を守る取り組みに対する熱い思いも語った。
サモラさんはコスタリカのサンホセ出身。現在コスタリカ大学法学部に在籍している。2003年、コスタリカのパチェコ大統領による米国のイラク戦争支持表明に違憲性を感じ、憲法問題を学び始めた。04年4月に政府の戦争支援は憲法違反だとする訴えを最高裁に提訴。最高裁は9月に違憲との判決を下すとともに、米国の「有志連合」リストから、同国を削除するよう米政府に求めることを命じた。
講演でサモラさんは「コスタリカの一市民として培ってきた平和の歴史、世界の一市民として国連憲章に書かれていることを守らなければならないと考えた」と政府の行為を最高裁に提訴した理由を語った。
「非武装中立」として知られるコスタリカの歴史などにも触れ「戦争というのは人間を破壊し消し去る。戦争は決して解決方法ではない。平和な道は平和によってしか取れない」と訴えた。
また、日本で憲法九条の改定などが問題になっていることに対し「日本の人たちは非常に重要な闘いをしている。自分たちの道を決めなければならない時にある。だが逆に言えば、黄金のページを切り開く歴史的瞬間になるかもしれない。他の国が頑張れる動機付けができると思う」と話した。
講演の後には、参加者と活発なやりとりがなされた。沖国大4年の足立朋子さん(21)=宜野湾=は「裁判の後、米国の『有志連合』リストからコスタリカを削除し、米国政府との関係はどうなったか」と質問。サモラさんは「外交面で全く変化はない」と答えた。
講演は、ロベルト・サモラさんを招く会(山内徳信会長)が開いた。20日は那覇市の東町会館で午後2時から開かれる。
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/today/050220c.html