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姿見せる北の反体制団体 排除声明、ネットで発信 「ポスト金正日の母体に」
北朝鮮の金正日総書記に対する反体制運動団体がいよいよ姿を見せ始めた。「朝鮮人民解放委員会」と名乗るグループが、韓国の保守系月刊誌「月刊朝鮮」が十五日から始めるインターネット通信に同日付で「金正日(総書記)排除声明」を発表する。同会の関係者は「会は複数国で連動して活動している。ポスト金正日体制の母体になることが目的だ」と語った。(北朝鮮問題取材班)
関係者によると同会は一九九六年ごろから活動を始めた。人数や年齢層は伏せられているが、これまで北朝鮮南部の江原道、黄海北道の金日成革命史跡館に放火するなどの破壊活動や反体制ビラの散布、最高人民会議代議員選挙の投票所破壊など反体制運動を行ってきた。
三十−四十代の若手が活動の中心とみられ、北朝鮮国内のほか中国や韓国などに支援組織があるという。
宣言文は金正日総書記の指導した核開発、三百万人の餓死者、数十万人の脱北者を出した独裁政治を非難したうえで、「北朝鮮の人民も人間だ。涙も血も流れ、正義の道を知る優秀な民族なのだ。独裁のあるところには抵抗がある。いま、北朝鮮で金正日の扇動に心底だまされているものなど一人もいない…」と述べている。そして、「われわれは過去は問わない」として「金正日粛清後に安定的な社会を作るため、いま反金正日運動をする人間を愛国者と評価する」と反体制活動に賛同を求めている。
また、韓国には「政府は現実をまっすぐに見て正しい対北政策を取ってほしい。北朝鮮人民は金正日政権の延長のため意味のない時間と金を費やしている韓国に失望し憤怒している」などと批判的だ。
さらに同会の政治目的として、「朝鮮人民解放委員会は改革開放で世界と歩調を合わせていく。われわれが(北朝鮮で)市場経済を主張する最も合理的な政府になるだろう」とポスト金正日政権を目指す政治運動であることを明言している。
関係者によると、このところ北朝鮮の一般社会での体制批判は過去になく高まっており、「住民の八割は陰で現体制批判を口にしているため、こうした反体制活動も可能になった」という。
ただ依然として反体制派取り締まりは厳しく同会も厳重な秘密管理による組織運営となっている。ただ過去と違ってこうしたグループが海外へ発信したり、海外の非政府組織(NGO)と連携するケースなど活動に広がりを見せ始めているという。
同会は、ポスト金正日体制をにらみ、今後は「亡命政権」を構成する可能性もあるという。
(産経新聞) - 2月15日3時2分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050215-00000012-san-int