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(回答先: ありがとうございました。今後の思考遍歴の糧とさせていただきます 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 2 月 13 日 09:22:13)
スペイン語的感覚「権力=悪魔の超能力」
スペイン語の中に"poder"という単語があります。これは英語の"can"と同様の助動詞的に働く動詞なのですが、その他に「力、権力、能力、支配力」といった名詞の意味があります。例えば「権力を握る」はobtener el poder、「司法権」と言う場合にはpoder judicialで良いわけです。
ところが先日、あるスペイン人と「超能力、神通力」について話をしておりまして、私が"la potencia supernatural"と日本語から(というか英語から)の逐語訳の表現をしたところ、相手はサッパリ分からない。そこで「例えば悪魔が使う不思議な力のようなものだ」と説明しますと、「ああ、それなら"poder"だ。」と答えたので、私は驚いてしまいました。彼によるとこの"poder"という単語に何の形容詞をつけなくても「悪魔が発揮する神通力」の意味で通用する、というのです。
こんなことはもちろん日本で発行されている西和辞典などには載っていません。しかしスペイン人的感覚では、どうやら「権力=悪魔の神通力、悪魔の支配力」といったようなイメージになるようです。スペイン人は心の奥底で支配者たちの姿を見抜いているのかもしれません。教会の坊主どもが長い間国家権力を支えてきたわけで、スペイン人が腹を立てたときにとっさに"Me cago en Dios"「神に糞をひりかけてやる」と叫ぶ理由も何となくわかってきました。
逆に言えばそれほど「悪魔主義」が身に染みているのでしょう。常に「悪魔」に支配されてきたし、「権力を握る」ということは自ら「悪魔になる」ということになるわけです。これは単なる理屈じゃなく根本に横たわる感覚です。
同じラテン語系統であるフランス語やイタリア語でも同じなのかどうか、は知りませんが、ご存知の方がおられたらご教授ください。