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02/12 16:28 東アフリカ3国に連邦構想 1億人の地域大国目指す
東アフリカのケニア、タンザニア、ウガンダで連邦国家を発足さ
せる構想が浮上している。三カ国首脳は「グローバル化の影響で地
域統合は不可避」と強調し、先月一日には関税同盟も発足させた。
実現すれば人口一億人に達する地域大国となるが、目標とする二〇
一〇年までの連邦国家発足は困難との見方も強い。
「ニエレレ(タンザニア初代大統領)やケニヤッタ(ケニア初代
大統領)ら建国の父は東アフリカの統合を夢見ていた。今ようやく
理想の実現に取り組む機会を得た」
ケニアのキバキ大統領は昨年十一月、東アフリカ連邦構想の実施
計画策定を歓迎した。
三カ国の共同委員会が作成した実施計画によると、〇九年九月に
連邦に関する国民投票を実施。同十二月に共通通貨を導入し、一〇
年一月に連邦が発足する。その後、三年間は各国元首が一年交代で
連邦大統領を務め、一三年初めに選挙で連邦大統領を選出する構想
。
背景には三カ国の歴史的な結びつきの強さがある。いずれも英国
の旧植民地で、あるケニア人記者は「三カ国とも言語は英語やスワ
ヒリ語が中心、民族も重なる部分が多い。今のケニア副大統領の弟
はウガンダの国会議員になっているほど」と語る。
国境線も旧宗主国が勝手に線引きしたにすぎず、有名な民族マサ
イの人々は今も、ケニアとタンザニアの間を国境を無視して自由に
行き来しているという。
連邦が実現すれば、国内総生産(GDP)は計二百七十億ドル(
約二兆八千三百五十億円)となり、サハラ砂漠以南のアフリカで南
アフリカ、ナイジェリアに次ぐ三位の地域経済大国に浮上。人口も
ナイジェリアに次ぐ二位となり、一気に存在感が増す。
しかし、まだ各国内で連邦構想についての議論は進んでいない。
「一体、誰がいつどこで連邦制を了承したのか」(ウガンダ紙)「
貧しい三カ国に出費を強いるだけ」(ケニア紙)などと反対意見も
出ている。
ウガンダのマケレレ大学経済学部のカムントゥ教授は「域内の経
済交流が一層増える利点は大きいが、二〇一〇年は時期尚早。各国
とも利権意識が強く、連邦大統領の選出は実際には不可能だろう」
と指摘。当面は欧州連合(EU)のような体制を目指すべきだと話
している。(ナイロビ共同=渕野新一)
20050212 1628
[2005-02-12-16:28]