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2/1 朝刊
高投票率へ疑問噴出
イラク議会選
【カイロ=嶋田昭浩】30日のイラク国民議会選挙の投票について、暫定政府は高投票率を強調し、ブッシュ米大統領も成功を誇った。しかし、一夜明けた31日、発表された投票率などへの疑問の声がイラク内外で噴出した。
「投票率が60%に届くなんてあり得ない。サドル派は参加しなかったし、多くのスンニ派も不参加だった」
シーア派の反米強硬指導者ムクタダ・サドル師のバグダッド事務所幹部、アブダルハジ・ダラジ師は同日、本紙の取材にこう語り、イラク独立選挙管理委員会の発表に疑問を投げかけた。
バグダッド在住の政治アナリスト、ワリード・ゾバイディ氏も「発表された数字は事実を反映していない。そもそも中立な選挙監視員はいなかったのだから」と指摘。
中部ファルージャや北部モスルなどの低投票率について、「(スンニ派など)主要な党派が選挙に参加せず、治安の悪化や暗殺を恐れて国外に多数のイラク人が退避した。新政権はイラク国民全体を代表していないのが重大な問題だ」と訴える。
エジプト紙編集主幹でアラブ政治に詳しいムスタファ・バクリ氏も「われわれは米国のウソには慣れている。新政権の最初の決定は、米軍(など多国籍軍の)駐留延長になるはず。投票率も、そのためのでっち上げだ」と言う。しかし、多国籍軍の駐留が長引けば、これまで沈黙を守ってきた国内のシーア派などの抵抗勢力が、新たな反米闘争を始めるとみる。
前出のゾバイディ氏も「選挙期間中、数千人の候補者の多くが彼らの名前や写真が公表されることを恐れた。だが、結果が出れば275人の当選者は名前も住所も分かってしまう。今後は彼らが主要な標的になるだろう」と強調。「米国はイラクを支配するため、イラク国民の間に争いをつくろうとしてきた」と話す。
http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20050201/mng_____kok_____000.shtml