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「私たちは核保有国」北朝鮮の外務次官、米議員団に語る
超党派の米議員団を率いて訪朝したウェルドン米下院議員(共和党)は27日、帰国後ワシントンで記者会見し、北朝鮮の金桂寛外務次官が「私たちはいまや核保有国だ」と語ったことを明らかにした。これまでも北朝鮮側は6者協議やその他の場で「核抑止力」「(使用済み核燃料棒の)兵器化」などの言葉で、核兵器を保有しているとの立場を示してきた。今回の発言はあえて「核保有国」と表現することで、その立場と存在感を鮮明に示す思惑があるとみられる。
同議員によると、金次官は「防衛目的であり、永遠に保有するつもりはない」とも説明。「非核化は私たちの最終目標」「非核化する際は完全な透明性がともなう」とも語ったという。その一方で「ウラン濃縮は存在しない」と発言。濃縮度の高低にかかわらず、ウラン濃縮の計画はないとの立場を強調した。
北朝鮮側はブッシュ第2期政権の発足に合わせ、「対決色」を示して米政府を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。日本と米国、韓国、中国、ロシアと北朝鮮が核問題を話し合う6者協議は再開のめどはたっておらず、言葉の応酬が続いている。
同議員は北朝鮮がブッシュ大統領の2日の一般教書演説を注視している、との見方も改めて示した。北朝鮮問題について大統領が刺激的な表現を使った場合、対話に応じない口実にする可能性があるとの懸念だ。そのため同議員は、ホワイトハウスに「北朝鮮を刺激するような表現」を控えるよう促したという。6者協議の再開には楽観論を強調したが、「私たちがしなくてはいけないのは(批判の応酬ではなく)問題の解決だ」と話した。また、6者協議の当事国の議員たちによる「議員セミナー」を開く構想の検討を始めたことも明らかにした。 (01/28 13:38)
http://www.asahi.com/international/update/0128/011.html