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イスラエル:
右派論客に米大統領も傾倒?
【ワシントン中島哲夫】ブッシュ米大統領が2期目の就任演説で「世界の圧政に終止符を打つ」と宣言したのを機に、この演説を貫く自由拡大思想の提唱者であるイスラエルの閣僚、ナタン・シャランスキー氏(エルサレム・離散問題担当相)に米メディアの関心が集まっている。同氏への大統領の傾倒は激しく、今後の米外交が影響を受ける可能性も高い。
シャランスキー氏は1948年、旧ソ連時代のウクライナ生まれ。ユダヤ民族運動に携わり9年間収監された後、86年にイスラエルに移住した。旧ソ連地域からのユダヤ人移住を推進して政党も結成したが、今はシャロン首相率いる右派政党リクードに合流し90年代から閣僚を歴任している。
米メディアの報道によると、同氏は昨年11月、ブッシュ大統領の再選後ホワイトハウスに招かれ、昨年刊行した著書「民主主義論−−圧政とテロに打ち勝つ自由のパワー」の論理について大統領に説明した。それ以来、大統領は会う人に同書を読むよう勧めている。
保守系の米紙ワシントン・タイムズによると、1月11日の会見でブッシュ大統領は同氏を「英雄的人物」、同書を「すごい本だ」と絶賛。これを読めば「これまでと今後の(大統領の)多くの決定について説明する助けになる」と話しているという。
このインタビューは当時さほど注目されなかったが、(1)新国務長官の就任承認を審議した18日の上院外交委員会でライス氏が突然、シャランスキー氏の自由に関する考え方を採用すべきだと主張した(2)ブッシュ大統領の20日の演説が同氏の考え方を強く反映していることが判明した−−ことで関心を集めた。
しかし同氏は故レーガン元大統領の政権時代から米国のネオコン(ネオコンサーバティブ=新保守主義者)人脈と親交があり、ブッシュ大統領が02年6月の演説で新中東政策を打ち出した時から既に、ライス氏を通じて強い影響を与えていたという。
問題は同氏の自由拡大論がイラク戦争を主唱したネオコンの考え方と酷似しており、パレスチナに対する姿勢がイスラエル首相より強硬だと指摘されることなどだ。イスラエル紙によると同氏は、自分の理論がブッシュ政権に「そのまま採用された」と喜んでいるという。
毎日新聞 2005年1月28日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050128k0000m030139000c.html