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次期政権、シーア派主導なら米軍に撤退要求?
毎日新聞 1月24日
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050125k0000m030040000c.html
【カイロ小倉孝保】イラク移行国民議会選挙(30日投票)の結果を受けて誕生する移行政府は駐留米軍への撤退圧力を強める、との観測が強まっている。アラウィ暫定政府首相は移行政府の首相就任に意欲を示しているとされるが、選挙戦ではイスラム教シーア派の政党を中心にした連合会派「統一イラク同盟」の優勢が伝えられ、同会派が主導権を握った場合、移行政府は米国と距離を置く可能性もある。
統一イラク同盟の有力候補で次期首相候補の一人とされる科学者、フセイン・シャハリスタニ氏は19日、ロイター通信に対し「平和的に外国軍を撤退させ主権を回復する努力を続けねばならない」とし、移行国民議会は米軍の撤退交渉に入るべきとの考えを示した。
また、米紙ワシントン・ポストは、米情報筋の話として、「シーア派の連合会派は有権者に『新政権は米政府に軍撤退計画を作ることを求める』と公約している。この会派が多数を獲得する可能性がある。米政権には圧力がかかるだろう」と報じている。
こうした観測が流れる背景には、スンニ派系の主要政党が選挙をボイコットしていることで、相対的にシーア派の影響力拡大が確実なためだ。
これを裏付けるようにネグロポンテ駐イラク米大使は19日、バグダッドで「シーア派、クルド人、非宗教的組織の3グループが移行国民議会を支配するだろう」と語り、スンニ派の影響力が低下するとの見通しを示した。3グループが、統一イラク同盟、クルド人を中心にした「クルディスタン・リスト」、アラウィ暫定首相の率いる「イラク人のリスト」の3連合会派を指しているのは明らかだ。
この中で、「クルディスタン・リスト」と「イラク人のリスト」はともに、暫定政府に近い候補者が多く、米国との関係を重視する立場。イラク人記者によると、「アラウィ首相は自派にクルド系議員を加えた宗教色の薄い議員で移行議会の過半数を獲得し、首相に就任したい意向」とみられている。
しかし、多発するテロでアラウィ首相への不信が高まっているうえ、イラクのシーア派最高権威、シスタニ師がここにきて「投票はイスラム教徒の義務」と同派有権者に投票を指導。同師は外国軍駐留の早期終結を望んでいるとされ、統一イラク同盟が大勝した場合、米軍への撤退圧力は強まると予想されている。
毎日新聞 2005年1月24日 19時21分