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中川昭一氏との一問一答 NHK番組改変問題
中川昭一氏は10日、朝日新聞記者の取材に対し、番組の放送前にNHK幹部と面会したことを認めた上で「(番組内容を)直しますから、というからダメだと言った」などと話していた。
取材当日、記者は中川氏が出張していた長崎県に出向き、同氏の秘書に連絡。2度にわたって取材内容の確認を受けた後、中川氏側から電話で連絡があり、そのまま取材となった。一問一答の要旨は次の通り。
――放送内容がどうして事前に分かったか。
「同じような問題意識をもっている我々の仲間が知らせてくれた」
――それで放送直前の1月29日に、NHKの野島、松尾両氏に会われたわけですね?
「会った、会った。議員会館でね」
――何と言われたのですか。
「番組が偏向していると言った。それでも『放送する』と言うから、おかしいんじゃないかと言ったんだ。だって(民衆法廷は)『天皇死刑』って言っている」
――「天皇有罪」と言っていましたが。
「おれはそう聞いた。何をやろうと勝手だが、その偏向した内容を公共放送のNHKが流すのは、放送法上の公正の面から言ってもおかしい。向こう(NHK)は教育テレビでやりますからとか、あそこを直します、ここを直しますから、やりたいと。それで『だめだ』と」
――(NHKは)どこをどう直すと?
「細かいことは覚えてはいない」
――放送中止を求めたのですか。
「まあそりゃそうだ」
――報道や放送への介入にあたりませんか。
「全然そう思わない。当然のことをやった」
――NHKの予算は通さないとは言われた?
「向こう(NHK)の方が『こういう大事な時期ですから』って言ってきた。それで、おれが『予算の時期だろ』って。おれは(自民党の)部会でも、こんなNHKの予算は通すべきではないという趣旨のことを堂々と言っている」
――放送内容は放送法に違反すると?
「違反する」
――(番組は)元のものと比べてよくなった?
「よくなったんだろうけど、元がよく分からないから。しかし連中も、そんなもん毅然(きぜん)として拒否したらいいじゃないか。その方が筋が通ってるんじゃないの?」
◇
中川氏はその後、2度にわたって報道陣へのコメントを出した。当初は番組放映前の面談を前提としたコメントで、2度目でそれが変化した。概要は以下の通り。
《1月12日、本紙報道後》「模擬裁判につき、教育テレビで放送するとの情報があった。市民団体の行うことは自由であるが、公共放送は放送法に基づき放送を行うべきところ、NHKより当方に当番組につき説明があった。当方は公正中立の立場で放送すべきであることを指摘したものであり、政治的圧力をかけて中止を強制したものではない。また、当方への説明の前後における番組制作の経緯については関知していない」
《1月13日、内部告発者の会見後》「先方がNHK予算に関して説明に来た際に番組についても話が出たのであって、当方がNHKを呼んだわけではない。来たのは当方の記録では放送後の2月2日。当方から放送内容の変更や放送中止に関しては一切いってない」 (01/18 03:05)
http://www.asahi.com/national/update/0118/005.html