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02/09 17:06 きょう初の本格選挙 サウジ、民主化へ一歩
【リヤド9日共同】サウド王家が絶対的権力を握る石油大国サウ
ジアラビアで十日、地方議会に当たる自治評議会メンバーを選出す
る選挙が行われる。サウジ建国以来、本格的な選挙が実施されるの
は初めて。
二〇〇一年の米中枢同時テロを主導したウサマ・ビンラディン容
疑者を筆頭に、国際テロ組織アルカイダに多数のサウジ人が関与し
たことから、イスラム過激派を生む社会的土壌の改革を米国などに
求められたサウジが「民主化」をアピールする一歩となる。
保守的なイスラム教徒に配慮する形で、今回は女性の参政権は認
められず、有権者は二十一歳以上の男性に限られた。
選挙は各地方の自治評議会メンバーの半数を選出、残りの半数は
政府が任命する。これまでは、メンバーすべてを政府が任命してい
た。十日は首都リヤドを含むリヤド州で実施され、三月三日に東部
などの五州、四月二十一日には西部などの七州で順次投票が行われ
る。
当初、投票経験のない市民の関心は低く、リヤド州で昨年十一月
から十二月にかけての期間中に有権者登録を行った人は20―30
%程度にとどまったとみられている。
しかし先月末に選挙運動が始まってからは、新聞などに立候補者
が顔写真入りの広告を多数掲載したり、街頭に伝統的な天幕を張っ
ての演説が連日行われ、選挙ムードが次第に高まった。
自治評議会は地方自治体の都市計画や歳入・歳出の監視、決算の
承認などを行う権限があると法律で規定されているが、実際にどの
程度の権限が付与されるか不明確だ。
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[2005-02-09-17:06]
02/09 17:07 サウド王家
サウド王家 18世紀、イスラム教スンニ派の中でも戒律の最も
厳しいワッハーブ派を保護する役割を担い宗教的正統性を獲得、ア
ラビア半島の大半を支配。1902年にリヤドを征服し、32年に
サウジアラビア王国を建国した。初代アブドルアジズ国王の死去後
、子息の中の有力者が年長順に王位を継承。「2大聖地(メッカと
メディナ)の守護者」と尊称される国王は政教一致の絶対的権力を
握り首相を兼務、内閣にあたる閣僚評議会メンバーを任免する。サ
ウド家一族は2万人を超えるとされる。(共同)
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[2005-02-09-17:07]
02/09 18:17 「イスラムと調和を」 戸惑う首都の有権者
「選挙は歓迎だが、シャリア(イスラム法)の方がもっと大切だ
」。自治評議会選挙が十日に行われるサウジアラビアの首都リヤド
。壇上から聞こえる演説の合間に、年配の男性がつぶやいた。選挙
運動が熱を帯びる中、市民は初めての投票に戸惑い気味だ。
立候補者の一人ハッサン・マハディ氏(27)の演説には男性数
百人が集まった。会場は結婚式にも使われる豪華な建物。サーチラ
イトが夜空を照らす。一晩四万五千サウジ・リヤル(約百三十万円
)で借りた会場には連夜、多数の市民が押し寄せた。不動産業で築
いた富で、リヤドの街角のあちこちに自分の顔を大写しにした看板
を立てた。
偶像崇拝を忌避するイスラム教の影響で、リヤドでは広告の看板
で使われる有名人の顔さえぼかされる。だが選挙運動は例外扱いと
なり、新聞広告にも立候補者の顔があふれた。
投票日直前にようやく盛り上がった選挙だが、市民の思いは微妙
だ。大学職員ワリド・ユセフさん(31)は「マハディ氏に投票す
る」と言いながら、選挙のことは「近隣国の例を聞いたが、よく理
解できない」と打ち明けた。
高いビルが並ぶ市中心部の広い駐車場に、砂漠さながらの天幕を
張った立候補者もいる。
「新聞で見て、興味があったので弟と一緒に見に来たんだ」。二
度落第したという高校三年生(20)に「民主主義」について聞く
と「自由、そして、だれの意見でも聞くことさ」と目を輝かせた。
政府機関に勤めるマンスール・モハメドさん(45)も選挙実施
を歓迎した。だが「民主主義」には慎重で「イスラム教の慣習と衝
突しないようにすべきだ」と言う。「将来は女性も投票できるよう
になるかもしれない」が、女性に車の運転を認めることには反対だ
。
会場には有名なイスラム教指導者ガルニ師が姿を見せた。特定候
補の応援ではなく、市民に投票を呼び掛けるためだ。同師に駆け寄
り敬意を表す人々の姿は、伝統的な価値観が選挙で一挙に変わるわ
けではないことを象徴しているようだった。(リヤド共同=儀間朝
浩)
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[2005-02-09-18:17]
02/09 18:20 サウジアラビアの歩み
サウジアラビア建国以降の主な動きは次の通り。
1932年 サウジアラビア王国建国
75 第3代ファイサル国王暗殺
79 スンニ派イスラム教徒がメッカの聖モスクを襲撃
82・6 第5代ファハド現国王が即位
87・7 メッカでイラン巡礼団が警官隊と衝突、402人死亡
88・4 イランがサウジと断交、91年に復交
90・8 湾岸危機で米軍の国内常駐を承認
92・3 国王などの権限定めた統治基本法公布
96・6 ダーランの米軍基地施設で車爆弾爆発、米国人19人
死亡
2001・9 米中枢同時テロ。サウジ出身のウサマ・ビンラデ
ィン容疑者が主導
03・5 リヤドの外国人居住区で連続爆弾テロ、米国人ら25
人が犠牲に
04・5 アルホバルの外国人居住区など襲撃、米英人ら22人
が犠牲に
(共同)
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[2005-02-09-18:20]