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天木直人・メディア裏読み( 2月8日)郵政民営化は妥協で終わる/これは完全な政治資金規正法違反だ 
http://www.asyura2.com/0502/war66/msg/1231.html
投稿者 天木ファン 日時 2005 年 2 月 08 日 18:08:07: 2nLReFHhGZ7P6

2月8日 05年26号 ◆ 郵政民営化は妥協で終わる ◆ これは完全な政治資金規正法違反だ 
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◆ 郵政民営化は妥協で終わる
◆ これは完全な政治資金規正法違反だ
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 ◇◆ 郵政民営化は妥協で終わる ◆◇
  
もはや国民はうんざりしているが、これからも毎日のように郵政民営化に関する小泉首相(政府)と自民党の駆け引きの記事が垂れ流されるであろう。しかしもう妥協の動きがハッキリ見えてきた。

2月6日の毎日新聞の社説は、「これでは改革に値しない」として、たとえば過疎地へのサービス確保のため民営化後も優遇措置を考慮する規定を設けてみたり、民営化後も職員には公務員に準ずる資格を与えたり、さらには窓口会社と貯金、保険会社の関係を何らかの形で担保するなどの妥協を重ねた民営化に、何の意味があるのかと厳しく論評している。

また2月8日の日経新聞の社説でも、「さらに遠のくまっとうな郵政民営化」という見出しをつけて、全国一律サービスの名の下に、窓口ネットワーク会社と郵貯銀行、保険会社に代理店契約を結ばせ、代償として優遇措置を与える事は民業圧迫になる、これでは官から民への改革にはならないと指摘している。

しかし大手新聞の批判はこの程度で終わりである。大手新聞には決して見られない批判を雑誌で読むことが出来る。月刊現代3月号の、フリージャーナリスト町田徹氏の書いた「郵政公社の黒幕が狙う『民営化』後の焼け太り」は注目に値する。

彼は総務省から日本郵政公社の副総裁に送り込まれている團宏明という官僚が、民営化という形式をとりながら官僚の利権を温存する法案を作成する黒幕として取り仕切っているという裏話を実に正確に明らかにしている。
かつて小泉首相が郵政省に大臣として乗り込み、すべての郵政官僚を敵に回したとき、一人小泉首相を支え、以来小泉首相の覚えがめでたい郵政官僚がこの團氏であったという。そして團氏は、利権の為に民営化に反対する特定郵便局長たちや、国債残高を減らしたくない大蔵官僚への対抗措置としてむしろ民営化を進めようとする。團氏の唯一の関心は郵政官僚の権限や天下りを確保する事である。そのために見せかけの民営化なら何でも進める。そのことが見せかけの小泉首相の郵政民営化と利害が一致するというのである。

一般国民が理解できないわけである。この郵政民営化の大論争は、選挙の基盤である特定郵便局長の利権確保、350兆円の郵貯、簡保の資金を支配し国債購入に使おうとする財務省、国民の金を狙う日本や米国の金融機関などの異なる利害が交錯し、国民不在のバトルの末に、それぞれの利権を温存しあう、ドタバタ妥協劇なのである。
これでは国民が理解できないはずである。そしてどのような結果に終わっても国民にとってはさしたる利益はない。決して損をしないのは官僚である。そして、妥協の産物として複雑怪奇な郵政改革案については、その意味など理解もできず、関心もなく、ただ「奇跡の改革だ」と叫び続ける小泉首相である。しかし果たしてそれでいいのか。私は小泉改革なるものの4年間の虚が、こんどこそ急速にはがれていくような気がする。


◇◆ これは完全な政治資金規正法違反だ ◆◇

 「もち代」、「氷代」。実につまらない政治界の隠語だ。要するに派閥の長がお盆と正月に子分にばら撒く小遣いだ。政治資金規正法では人件費や事務所費などの経常経費と、一件あたり5万円未満の政治活動費については、収支報告書に領収書を添付しなくてもよいとなっているらしい。それをいいことに多くの活動資金や小遣いが裏金として収支報告書にのらないまま処理されてきた。それを、正直な杉浦副官房長官が報告書に記載した為にウソがばれたのだ。

 これは橋本派が厳しく追及されている日歯連の疑惑以上の大問題である。しかも2月8日の読売新聞によれば自民党森派の領収書なしの支出は7割超にのぼり他派閥の3割未満に比べて異常に多いと森派批判を書き始めた。小泉政権の最大の危機だ。だからこそ2日から4日の予算委員会で意図的に民主党議員の政党交付金の使途不明を取り上げて相打ちを狙ったのだ。異常な国会審議だ。

 さすがの大手新聞も、たとえば8日付の東京新聞などでは、森派の会長をしていた小泉首相が「もともとモチ代とか氷代とか、ないでしょう。今あまりモチも氷も食べないんじゃないの」と国会で言い放っているので、いまさらこれを翻す訳にはいかない、首相の食言になってしまうと書いている(谷政幸論説副主幹)。さらに、8日の日刊ゲンダイでは、「正直者は永田町では生きていけない」という見出しで、タブーに触れた杉浦官房副長官は派内で村八分になっている、重要な仕事を与えられず生殺し状態だ、最後は杉浦の首を差し出して決着を図るシナリオが練られている」などと書いている。

 8日には政治資金についての集中審議が国会で予定されている。ここまで明らかな政治資金法違反について、またもや小泉首相の開き直り答弁を許すようでは民主党も同罪を繰り返していると言う事だろう。国民は本日の国会審議に注目すべきである。
 

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