現在地 HOME > 掲示板 > 戦争66 > 107.html ★阿修羅♪ |
|
イラク選挙:
スンニ派投票者確保のため2県に特例措置
【カイロ小倉孝保】イラク独立選挙委員会は15日、30日に予定される移行国民議会選挙へのイスラム教スンニ派住民の参加を促すため、一部スンニ派地域で事前の有権者登録なしでも投票できる特例措置をとる、と発表した。また、武装勢力の攻撃を封じるため、イラク治安機関から10万人が警備に投入されるほか、全面通行止めなど投票所周辺では特に厳しい治安対策が講じられる。
AP通信によると、独立選挙委のヘンダウィ委員長は15日、「アンバル、ニネバ両県については、有権者登録と投票を同時に行えるよう配慮することを決めた」と語った。アンバル県はファルージャやラマディ、ニネバ県はモスルを含むイスラム教スンニ派地域で、治安悪化のため有権者登録が事実上、行われていない。
両県住民が参加できない状況で選挙が実施された場合、その正当性に疑問の声が強まることを警戒し、特例措置を決めた。他の16県については事前の有権者登録が必要としている。
また、同委のアヤル委員は14日、AP通信に対し「選挙には700万〜800万人が投票するとみられる。現時点では、それは悪くない数字だ」と語った。同委によると、イラクの有権者(18歳以上の男女)は国内約1400万人と在外約120万人の計約1520万人とみられ、アヤル委員の発言は、投票率を約50%とみていることになる。
しかし、スンニ派各派が選挙ボイコットを呼びかけているほか、同派の各都市はシーア派住民地区やクルド人地区に比べ治安が極度に不安定。このため、投票がシーア派とクルド人に偏ることは間違いなく、米国や暫定政府の中には、移行国民議会の議席や移行政権の閣僚ポストでスンニ派に一定率を割り当てるべきだとの意見も出ている。
ヘンダウィ委員長は選挙の結果が出るまでに10日間程度かかるとの見通しも示した。
一方、AFP通信などによると、選挙当日はイラク軍や警察から10万人が警備にあたり、米軍は緊急展開と支援を担当する。また、車両による自爆テロを防ぐため、投票日前後の3日間にわたり、投票所周辺への車両乗り入れを全面的に禁止し、全土で大規模な交通規制が敷かれる模様だ。
毎日新聞 2005年1月16日 18時52分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20050117k0000m030043000c.html