現在地 HOME > 戦争66 > 1053.html ★阿修羅♪ |
|
http://cnn.co.jp/usa/CNN200502030005.html
米大統領一般教書 イランとシリアに警告、イラクを称賛
2005.02.03
Web posted at: 13:33 JST
- CNN
(CNN) ブッシュ米大統領は20日夜、上下両院合同会議で一般教書演説を50分以上にわたり行い、前半の内政問題に続き、後半はイラク対策を中心に外交問題に触れた。中でも、イラク国民議会選挙の成功を評価し、米国の支援続行を改めて約束する一方、イランとシリアに対しては「テロ支援国」と厳しい調子で批判し、特にイランには核開発計画を停止するよう警告した。
ブッシュ大統領は、対テロ戦争において国際社会の協力が得られていると強調。アフガニスタンやイラクの治安維持に多くの国が参加していると指摘したほか、「アジア各国の政府と協力して、核の野望を捨てるよう北朝鮮を説得している」と述べた。
大統領は、「長期的には、われわれが求める平和というのは、過激主義や殺人を良しとする思想を育てる条件が排除されて初めて、達成できるものだ。世界のひとつの地域がまるごと絶望の中にとどまり憎しみを育てるならば、それはひたすら恐怖とテロを養成する場所となり、その恐怖は今後何十年にわたり米国や他の自由諸国を脅かすことになる。独裁と恐怖の台頭を防ぎ、希望に変えることのできる唯一の力は、自由の力だ。敵はこれを知っていて、だからテロリスト・ザルカウィは民主主義の『悪しき原則』に宣戦布告したのだ」と述べた。
その上で大統領は、「米国は自分たちの政府の形をほかの誰にも押しつける権利も、その意志も、その企図もない」と強調した。
大統領は、中東和平プロセスの支援強化を約束し、中東地域全体の安定にも支援を表明。一方で、「シリアがいまだに領土の一部とレバノンの一部でテロリストを保護している」と指摘し、シリア政府にテロ支援を止めるよう呼びかけた。
またイランに対しては、「こんにちイランは世界最大のテロ支援国だ。国民が求める自由を奪っておきながら、核兵器を保有しようとしている」と厳しく非難。「われわれは欧州の同盟国と共に、イラン政権に対してはっきりと、一切のウラン濃縮とプルトニウム再処理計画を破棄するよう求め、テロ支援を止めるよう働きかけている」と述べた。
さらに大統領は「イランの人々に申し上げる。あなたたちが自分の自由を守ろうとするように、米国もあなたたちと共にあります」と、イラン国民に直接呼びかけた。
イラクについては、「われわれはイラクで成功する。イラクの人々は、自分の自由のために戦う覚悟ができているからだ。先週の日曜、指に(投票した印の)インクの染みをつけて、イラク人が示してくれた」と述べた。
「テロリストや武装勢力は民主主義に激しく反対していて、攻撃を続けるだろう。しかしテロリストがこれまで掲げていた神話は打ち砕かれた。世界は今や目の当たりにしている。自爆テロ犯や暗殺者は、多国籍軍だけを標的にしているのではなく、自由選挙に託したイラク人の希望そのものを破壊しようとした。そして世界はもう知っている。少数の過激グループがイラク国民の意志を覆したりはできないのだと」と大統領は、選挙実施の成果を強調した。
また選挙によって「イラクで新しい政治の局面が始まり、われわれの任務も新局面を迎えることになる」として、今後はイラク治安部隊の育成・訓練強化を通じて、国内の治安維持や国防を徐々にイラク人自身が担えるように仕向けていくと説明した。
その上で大統領は「われわれはイラクをいつ離れるのかの、予定表を無理に設定したりしない」と述べ、民主党が求めているいわゆる「出口戦略」の明示は避け、「それをすればテロリストを勇気づけ、われわれが出て行くまでじっと待っていればいいと思わせ兼ねないからだ」と説明。「われわれは、目的を達成するためイラクにいる。それはイラクを、民主的で国民の意見が反映されている国、近隣諸国と平和的な関係にあり、国防能力のある国にすることだ。その目的が達成されれば、イラクで任務についている米国の男女はみな、ふさわしい名誉に包まれて帰国することになる」と述べた。
議場の傍聴席ではローラ夫人の隣に、フセイン政権に父親を殺されたイラク人女性が座り、その後ろにはイラク・ファルージャで戦死した海兵隊員の両親が座っていた。
ブッシュ大統領は演説の中盤でイラク人女性を紹介し、さらに演説の終盤で米兵の両親を紹介。戦死米兵の母親が、イラク人女性と固く抱き合う姿を、大統領は感無量の面持ちで見上げていた。