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Re: test
http://www.asyura2.com/0502/test9/msg/252.html
投稿者 名無しB 日時 2005 年 3 月 29 日 23:48:37: 0lJ1dbid3G/dc

(回答先: Re: test 投稿者 名無しB 日時 2005 年 3 月 28 日 23:43:39)

http://hotwired.goo.ne.jp/
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050322305.html
----------------------------------------------------------引用始め
凍った天然ガス「メタンハイドレート」:米で採掘調査開始

海底には凍結した天然ガスが眠っており、この資源が持つエネルギー量は全世界の埋蔵原油を凌ぐという――
そして、研究者たちは最近、この資源の利用に向けて一歩前進した。

膨大な埋蔵量のメタンハイドレート(メタン水和物)――天然ガスの一形態――が今後数十年にわたり、全世界に
エネルギーを供給するかもしれない。しかし深海で凍結したこの埋蔵物の採掘には、技術的な課題が山積している。
約5700兆立方メートルのメタンハイドレートが海底に存在すると推定されており、米エネルギー省では2015年までに
商業生産を目指す、本格的な調査のための『国家メタンハイドレート・プログラム』を進めている。

ブルックヘブン国立研究所の研究者らは13日(米国時間)、海底での高圧・低温という状態を再現する卓上の研究装置
の完成を発表した。これにより、科学者たちは不安定な凍結ガスを海面まで運ぶ方法を研究できるようになる。
数百万年という長い年月にわたって、海底の堆積物の中で微生物が有機物を分解し、メタンを生成している。水深300
メートルを超える低温・高圧の環境では、個々のメタン分子は凍った水が形成する「かご」の中に閉じ込められる――
これがメタンハイドレートだ。

海底から引き上げると、この氷のかごは音を立てて融け、閉じ込めていたメタンを放出する。マッチの火を近づける
とこのガスが燃える――文字通り「燃える氷」なのだ。
ブルックヘブン国立研究所の化学者、デビンダー・マハジャン氏(PDFファイル) は、新しい装置でハイドレートの「調理」に
成功した――そのレシピは簡単なもので、マハジャン氏によると、「容器に氷と堆積物を入れ、メタンガスを注入し、
高圧下(約100気圧)で冷却する。数時間するとハイドレートが形成される。摂氏4度で安定する」という。

天然の堆積物のサンプルについては、ハイドレート形成に関するこうしたデータがほとんどない。さまざまなサンプルを
使って研究を行ない、どういった圧力と温度の組み合わせでメタンを固定できるかがわかれば、メタンガスの放出を
最小限に抑えながらハイドレートを海面まで引き上げる実用的な方法が見つかるかもしれない。ブルックヘブン国立
研究所の実験装置は最初の一歩に過ぎない。肝心の採取作業を進めるためには、メタンハイドレートの埋蔵場所や
組成を特定する信頼性の高い方法が必要だ。マハジャン氏によると、埋蔵された原油やガスを見つけるための地震
探査法は、ハイドレートの場合は使い物にならないという――誤検知が発生しやすいためだ。

マハジャン氏などエネルギー省の国家メタンハイドレート・プログラムに関わる人々は、誤検知をなくすべく地震探査法
の精緻化に取り組んでいる。また、埋蔵されたメタンハイドレートが深さによって組成や密度、性質が変わるかどうかも、
解明したい考えだ。今月出航する『アンクル・ジョン』号によって、それらの答えの一部がもたらされるかもしれない。
アンクル・ジョン号は半潜水型海洋採掘を行なう探査船で、メキシコ湾を35日かけて航行し、水深約1300メートルに
堆積しているメタンハイドレートのサンプルを収集するという史上初の試みを行なう。

エネルギー省国立エネルギー技術研究所(ウェストバージニア州モーガンタウン)の技術マネージャー、レイ・ボズウェル氏は、
「直径約9センチの棒状の堆積物サンプルを引き上げ、海底と同じ状態で保存する」と説明する。この探査は、エネルギー省と
米シェブロンテキサコ社が2300万ドルの費用と4年の歳月をかけて、海洋からサンプルを採取・分析するという取り組みの一環だ。
マハジャン氏らは、海底でのメタンハイドレートの性質を調べ、埋蔵量を見積もる方法を確立するためにサンプルを調査する予定だ。

「研究所の試験室では、温度を上げたり下げたりして、何度ぐらいになるとメタンガスが放出されるかを調べられる」とボズウェル氏。

ボズウェル氏は、切望されているメタンハイドレートの性質に関する基礎研究を進めることで、メタンハイドレートの安全性、
エネルギー生産、環境における役割――近年この問題はとくに重要になっている――に関する疑問への解答が浮かび上がって
くることを期待している。たとえば、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の海洋地質学者、ジェイムズ・ケネット氏によると、
約5500万年前に海洋から膨大な量のメタンガスが放出された(日本語版記事) という。

メタンは強力な温室効果ガスで、海洋からのメタンガス放出は、突然の地球温暖化によって生じた海水温上昇の結果だと
考えられている。「人の寿命ぐらいの期間に平均温度が7度上昇したようだ」とケネット氏。海底の凍った泥からメタンガスが
放出されるほど海水の温度が上昇した理由は解明されていない。その時期に激しい火山活動が起こったという説もある。
しかし、こうした過程がいったん始まると、海洋の温度上昇とメタンガスの放出という循環が続くことになった。

ケネット氏によると、大量のメタンハイドレートが不安定になることはまずありえないが、北極地方の急速な温暖化が問題を
引き起こす可能性はあるという。北極海や凍土地帯のメタンハイドレートの埋蔵量は少ないが、この地域でメタンハイドレートが
維持されているのは、圧力が高いせいではなく温度が非常に低いせいだ。

 「この地域で今後何が起こるか監視が必要だ」とケネット氏。

注意深く管理し、運がよければ、メタンハイドレートは将来重要なエネルギー源になる可能性があると、ボズウェル氏は語る。
日本とカナダが北極地方で行なった調査で、沿岸部のハイドレートから得られるメタンガスの量で十分に採算が取れることが
明らかになったと、ボズウェル氏は述べている。アラスカの北極地方の陸上にあるメタンハイドレートは限られているのに対し、
アラスカなどの沖合にあるハイドレートの量ははるかに多い。

「遠い将来、これ(海洋ハイドレート)が重要な米国のエネルギー源になることを大いに期待している」と、ボズウェル氏は語った。

WIRED NEWS 原文 (English)

[日本語版:高橋達男/高森郁哉]

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