現在地 HOME > 社会問題1 > 642.html ★阿修羅♪ |
|
http://www.asahi.com/life/update/0914/005.html
2005年09月14日17時59分
通学や職探し、職業訓練もしない若者「ニート」が、同年代の完全失業者の増減を追いかけるように、ほぼ4年たって増減しているらしい傾向が統計上、浮かんだ。総務省統計研修所による労働力調査の特別集計でわかった。学校を出ても就職できなかったり、失業したりした後、4年ほどは職を求め続けるが、この間に就職できず、あきらめる人が多いせいではないか、とみられている。
同研修所の西文彦さんと菅まりさんは、80〜04年の9月分の労働力調査の結果について、改めて「家事も通学もしておらず、仕事に就く気もない20〜34歳」をニートと定義し、調べ直した。その結果、80〜00年ですでにこうした人たちが30万人前後いた。ただ、この時点でほぼ横ばいだったのが00〜03年に急増、50万人前後となった。
一方、就労意欲があって就職できない20〜34歳の完全失業者は95年ごろから急増。「99〜04年のニート増加」と「95〜00年の完全失業者増加」の相関関係をみる係数を計算すると、極めて強い関係がわかったという。
西さんは「就職を何度試みてもできない若い人で、4年ほどで意欲を失ってニートになっていく傾向を示しているのではないか。対策として、こうした期間のうちに就職あと押しや国際ボランティアなどへの優先採用をするなどの手を打つべきではないか」という。
ニートは英国で社会問題化、日本でも実態把握が急がれる。定義はさまざまあり、内閣府の研究会は今年3月に85万人という推定を発表。厚生労働省が7月に発表した05年版労働経済白書は64万人とする。各数値は例えば家事を手伝う人を入れるかなどで違いが生じる。