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「つくる会」の教科書を採択しないよう求める日本人市民の動きが全国で活発化している。
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島根では、島根・鳥取両県の市民らが構成する「とめよう戦争への道!百万人署名運動山陰連絡会」など9団体が12日、県教委、松江市教委に、「戦争を美化して教育勅語や明治憲法を礼賛し、憲法改定を主張する内容だ」と指摘する要望書を伝達した。
東京では、「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワーク(代表・山田朗明治大教授)が13日、要請書を東京都教育委員会に提出。25日には都立高校卒業生らが採択反対の署名約2000人分を都教委に手渡した。採択可能性の高い杉並区では連日、民団と市民団体が集会・デモを展開している。
京都では日本史研究会(高橋昌明代表委員)など関西に本部がある歴史学関係6学会が13日、「国家主義的な傾向を助長」し、「近隣諸国との関係で自国中心史観を強調」しているとのアピールを発表した。
滋賀でも「大津子どもと教科書ネット21」が15日までに、侵略戦争を肯定し、アジアの平和に逆行する教科書を採択しないよう市教育長に要望した。
北海道では、新日本婦人の会帯広支部が19日、市教委に平和や人権を尊重する教科書を採択するよう要請。また、帯広市の「子どもたちの未来を考える十勝連絡会」などは、集会開催や署名運動に加え、21日から連日、ビラ配りや街頭演説を行い、市内でデモ行進も計画している。
岡山では、倉敷市の主婦らでつくる「おかやまコープクラブくらしき子どもの未来を考える会」が19日、要望書を同市教育委員長と同教育長あてに出した。要望書は「国際社会で通用するバランスの良い知識と感覚を持てる教育が必要だが、『つくる会』の教科書では困難。採択に当たっては現場教員の意向を反映させ、採択過程を情報公開してほしい」としている。
富山では、富山市の「平和をつくる富山県連絡会」が20日、富山市教育委員会に、戦争の歴史を賛美し戦争犯罪を覆い隠そうとしている「つくる会」の教科書を採択しないよう申し入れた。富山国際大学の藤野助教授らも同日、県教育委員会に対し採択に反対する声明を提出した。
広島では、被爆者団体や広島市退職男子教職員の会など5団体が20日、広島市教委に不採択を申し入れた。岡本教育長は「私たちにはヒロシマがある以上、人権を尊重する教育をしていくよう決定したい」と述べた。
熊本でも県原爆被害者団体協議会が20日、熊本市教委を訪れ、「つくる会」教科書は、広島と長崎への原爆投下によって引き起こされた被害については記述がないと指摘、「核戦争の危険を知らない青少年育成を目指すものと見ざるを得ない。原爆投下による深刻な被害を広く伝えていくのが被爆国の使命だ」と強調し、不採択を訴えた。
岐阜では民団本部や「子どもと教科書・ぎふネット」など県内の5団体が21日、共同声明を発表し、岐阜市内で署名活動を行った。声明では「つくる会」の教科書が採択されれば、「アジア諸国と日本の未来にかかわる深刻な問題を引き起こす」と懸念を表明している。
愛媛では、「えひめ教科書裁判を支える会」のメンバーと韓国・香港の市民ら577人が22日、「つくる会」の教科書を採択対象から外すことなどを県と県教委に求め、松山地裁に提訴した。扶桑社版の検定申請本を各自治体の教員らに配布したのは、検定前の流出を禁じた教科用図書検定規則実施細則などに違反するとし、公正入札のためには採択対象から排除すべきだと主張している。また14日には、愛媛大や松山大などの教授ら20人が連名で、「自国中心主義に貫かれ、日本の侵略戦争の正当性を印象づけようとする記述にあふれている」と反対アピールを発表した。
(2005.07.27 民団新聞)