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札幌市中央区で13日、逃走中の男に北海道警巡査(23)が発砲し、近くにいた男性会社員が巻き添えとなって重傷を負った事件で、複数の道警幹部がこの会社員に対し「運がよかった」「巡査はよくやった」などと発言していたことが26日、分かった。会社員の家族は不快感を示しており、道警側は「不適切な発言だった」と認めている。
被害にあった会社員は札幌市北区の鈴木一喜さん(22)。逃走中の男の肩を貫通した流れ弾が、鈴木さんの右足に当たり、大たい部を骨折した。
巡査が所属する機動捜査隊や札幌中央署などの複数の幹部が、事件発生以降、入院先の病院を見舞いに訪れ、18日には発砲した巡査本人も来た。
家族によると、巡査の上司が18日訪れた際「運がよかった」と発言。これに対し、家族が「いや、よくないですよね」と反論すると、「いや、いいよ」と繰り返した。家族が「心臓や頭に当たっても発砲は間違っていないのか」とただすと、「その場合は対応が変わる」「今回の判断は間違っていない」と答えた。また、「30年に一度の大事件。(巡査は)この若さであの判断はすごい。よくやった」などと話した、という。
鈴木さんはこうした発言に戸惑いを感じており「言葉を選んでほしい」と話しているという。
監察官室の黒沢明次席は、詳細なやり取りを把握していないとしたうえで「命にかかわる事件に発展せずに済んだという真意が伝わらなかったのであれば申し訳ない。適不適と問われれば、不適切な発言だったと思う」と話している。【岸本悠、和田浩幸】
毎日新聞 2005年7月26日 13時58分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050726k0000e040077000c.html